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暖房の適温は何度?快適に過ごす方法や電気代を節約するコツも解説!

暖房の適温は何度?快適に過ごす方法や電気代を節約するコツも解説!

投稿者:ライター 吉田梨紗 (よしだりさ)

鉛筆アイコン 2021年8月25日

暖房は適温に設定しないと快適に過ごすのは難しい。下げすぎると寒く、上げるぎると電気代が高くなってしまう。この記事では、暖房の適温が何度なのかを解説する。赤ちゃんや高齢者にとっての適温と併せてまとめた。暖かく過ごす方法や電気代の目安、節約のコツも紹介するので、ぜひ参考にしてほしい。

  

1. 暖房の適温は何度?

まずは暖房の適温が何度なのかを説明する。寝室の設定温度についても、併せて紹介しよう。

暖房使用時の「室内」は20度が適温とされている

環境省では地球温暖化対策として「ウォームビズ」を推奨している(※1)。冬の暖房時の室温は20度にするのが望ましいとしているため、適温の目安にするとよいだろう。暖房の設定温度を1度下げると、消費電力が約10%も削減できるというデータもある。

ただし、20度は暖房の設定温度ではなくあくまで「室温」の適温だ。設定温度と室温に差があるケースもあるので、適温に保てるように何度か室温を確認しながら調整をしよう。また、20度はあくまでもウォームビズの推奨温度であるため、必ずしも守る必要はない。

エアコンなど暖房器具の温度設定は臨機応変に

人によって適温と感じる温度は異なるので注意が必要だ。20度はウォームビズが前提なので、快適に過ごせるとは限らない。湿度やエアコンの風の向き、着用している洋服の材質によっても温度の感じ方は異なる。

暖房を適温に保つには、室内の環境に応じて臨機応変に調整することが重要だ。寒いと感じたら無理をせず温度をあげよう。それでも推奨温度を目指すのであれば、温度計などで何度か測りながら20度をキープできるように設定してほしい。

寝室の適温も20度?

気温は深夜から明け方までが最も低い。寝室が寒すぎると末梢血管が収縮するため、スムーズに入眠できない可能性がある。寝室は18~20度が適温なので、睡眠中はエアコンをつけっぱなしにするのがおすすめだ。さらに湿度を40~60%に保てば睡眠に適した環境になる。

エアコンをつけっぱなしにするのに抵抗がある場合、タイマーを活用してほしい。入眠前の30分から入眠後の2時間、そして起床前の1時間だけ暖房を使用するとよい。保温性と通気性がある寝具を使用する、寝る前に湯たんぽなどで寝具を温めておくといった工夫も有効だ。

2. 暖房がないトイレ・浴室・脱衣所などの適温は?

トイレや浴室、脱衣所などに暖房がないご家庭は多いだろう。適温は何度なのかあらかじめチェックしてほしい。

部屋ごとの温度差をできるだけ少なくすることが大切

とくに適温はないが、温度差には注意が必要だ。部屋ごとに温度が違いすぎると「ヒートショック」を引き起こすことがある。血管が縮み血液が流れにくくなることで血圧が上昇。心筋梗塞や脳梗塞を起こす原因になる可能性があるのだ。

小型の暖房器具などを使用して、部屋ごとの温度差を3~5度にするとよいだろう。浴室の場合は、浴槽のフタをあけておいたり、シャワーを浴槽にかけて暖かい水蒸気を充満させたりといった方法がおすすめだ。

3. 赤ちゃんや高齢者にとっての暖房使用時の適温とは?

赤ちゃんや高齢者の場合、温度の感じ方が異なる可能性がある。それぞれの暖房の適温が何度なのかを説明しよう。

赤ちゃんにとっての適温

赤ちゃんは大人と比較して体温調節が未熟で、気温の影響を受けやすい。そのため、やや高めの20~25度が適温とされている。湿度は50~60%をキープするとよい。赤ちゃんがいる場所や高さによって温度に差があるので、近くに置いた温度計で何度か確認しよう。

また、赤ちゃんの様子を小まめにチェックすることが大事だ。手足が冷えているなら温度を上げて、汗をかいているなら少しだけ下げるなど調整しよう。汗は肌のかぶれや風邪の原因になるので、気づいたら丁寧に拭いてあげてほしい。

高齢者にとっての適温

高齢者がいるご家庭なら、室温は20~22度くらいを目安にするとよい。高齢者は体温調整能力が衰えているため、温度管理には注意しよう。高齢者は体内に蓄えられる水分が少なく、冬でも熱中症になりやすい。適度な温度調整と水分補給が重要だ。

また、高齢者はヒートショックのリスクがとくに高い。小型の暖房器具などを使用して、部屋ごとの温度差をなるべく減らすことが重要だ。温度計を使い、部屋ごとの温度が何度なのか小まめにチェックしよう。

4. 暖房で室内を20度に保ちながら暖かく過ごす方法

人によっては20度だと寒いと感じることもあるだろう。20度を保ちながら快適に過ごすコツを解説するので、ぜひ実践してほしい。

ルーバーを下向きにする

エアコンの風向は「下向き」に設定するのがおすすめだ。暖かい空気は上、冷たい空気は下に溜まる性質がある。足元が冷えると、寒いと感じやすい。ルーバーを下向きにすれば温かい空気が下の方にも溜まり、部屋全体が暖まりやすくなるだろう。

断熱シートなどを併用する

窓からは外の冷気が伝わりやすい。断熱シートを貼ることで冷気を防ぐことができ、暖かい空気も逃がしにくくなる。断熱効果があるカーテンを活用するのもおすすめだ。

加湿器などで湿度をコントロールする

同じ気温でも湿度が高ければ暖かく、低ければ寒く感じる。湿度が低い冬は、加湿器を使うことで体感温度を上げることが可能だ。暖房を使うと乾燥しやすくなるので、加湿器を使って湿度をコントロールしよう。

加湿器がないなら、濡れた洗濯物を干すといった方法もおすすめだ。ただし、湿度が高すぎると結露やカビの原因になるので、40~60%に保つようにしてほしい。

サーキュレーターで効率よく空気を循環させる

エアコンの暖房を効率よく使うには、サーキュレーターなどで室内の空気を循環させるといい。エアコンから出る温かい空気は上の方に溜まりやすいため、暖気のムラをなくすことで暖かさを感じやすくなるだろう。効率よく循環させるには、サーキュレーターを上向きに使うことが重要だ。エアコンの向かい側の足元に置くと、暖かい空気が部屋全体に広がる。

5. 暖房の電気代の目安

暖房を使用するときに気になるのが電気代だ。適温は何度なのかと併せて確認しておこう。

冷房よりも暖房のほうが電気代が高くなりがちな理由

残念ながら、エアコンの暖房でかかる電気代は冷房よりも高くなりやすい。その理由となるのが、エアコンの設定温度と外気の温度差が冬の方が大きいことだ。エアコンでもっとも電力を消費するのが、室内の温度を設定温度まで近付ける運転だ。

たとえば、気温が32度の夏の日に冷房の温度を28度に設定したとすると、差は5度となる。一方、気温が0度の冬に暖房を20度に設定した場合、差は20度にもなる。エアコンの設定温度と外気の温度差が大きいと、設定温度にいたるまでに大量の電力を消費しなくてはならない。そのため、暖房時は冷房時よりも電気代が高くなりやすいのだ。

暖房の電気代の目安と計算方法

エアコン暖房にかかる1時間あたりの電気代は、「エアコンの消費電力(kW)×1kWhあたりの電力量料金単価」で計算できる。たとえばエアコンの消費電力が600W(=0.6kW)、電力量料金の単価が1kWhあたり20円の場合、1時間あたりの電気代は0.6×20で12円だ。

1日に暖房を16時間使うとすると、1日あたりの電気代は192円になる。1ヶ月ではおよそ5,800円となるだろう。もちろん、エアコンの消費電力は製品によって異なる。電気代を抑えるためには、消費電力の少ない省エネタイプを選ぶのがおすすめだ。

6. 暖房の電気代を節約するコツ

高くなりがちな暖房の電気代は、できるだけ節約したい。簡単なコツを紹介するので実践してみよう。

自動運転にする

節電のためには、エアコンの暖房は「自動運転」モードで使おう。自動運転では室内の空気が暖まるまでの時間が短く、「弱」モードなどよりも消費電力を抑えられる。暖房を適温に保ちやすくなるので、快適に過ごせるだろう。

フィルターを定期的にお手入れする

エアコンのフィルターがホコリで目詰まりしていると、温かい空気が出にくくなる。フィルターは定期的な掃除が必要だ。使用頻度でも異なるが、2週間に1回の掃除を目安にしてほしい。なお、自動お掃除機能があるエアコンの場合は、汚れが酷くならない限りはフィルターの手入れは不要だ。

室外機のまわりを片付ける

温かい空気が出ないときは、室外機の周辺に物がないか確認しよう。空気の通り道がふさがれてしまうと、空気がうまく循環できなくなる。室外機の周りに物や雪がある場合は取り除き、周囲には物を置かないようにしよう。

30分程度の外出であればつけっぱなしにする

暖房は設定温度に上げるまでが一番電力を消費する。小まめに入り切りをすると、電力消費量が増える可能性があるので注意しよう。30分以内の外出であれば、エアコンの暖房はつけっぱなしにしてたほうが節約になる可能性が高い。

7. 暖房使用時は「室内の適温」を意識しよう

暖房を使用するときは適温を意識することが重要だ。ウォームビズでは室温20度を推奨しているので、参考にするとよいだろう。ただし、人によって温度の感じ方は異なるので、状況に合わせて温度を調整してほしい。

20度は推奨温度なので、何度が適温なのかはご家庭によって違うだろう。赤ちゃんがいる場合はやや高めを意識してほしい。現在の温度が何度なのか、温度計で確認しておくのがおすすめだ。

結論

暖房の適温は20度を目安にしよう。ただし、体感温度は環境や服装によって変わるため、臨機応変に調整することが重要だ。20度に保ちながら快適に過ごしたいなら、断熱シートや加湿器などを活用するとよい。また、暖房の適温と併せて電気代もチェックしておこう。自動運転にしたり、フィルターを掃除したりと、節電のコツも併せて実践してほしい。

(参考文献)
※1出典:環境省_平成30年度「ウォームビズ」について
https://www.env.go.jp/press/106069.html
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  • 公開日:

    2020年3月29日

  • 更新日:

    2021年8月25日

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