- 1. 針やクリップを使った磁石の簡単な作り方
- 2. より磁力が強い「電磁石」の作り方
- 3. 手作り磁石を使った子どもの自由研究のアイデア
- 4. 磁石の作り方は簡単!ご家庭でぜひオリジナル磁石を作ってみては?
- 磁石(強めのものが望ましい)
- 針またはクリップなどの鉄製品
- ストロー
- エナメル線
- 鉄釘
- 乾電池
- マスキングテープ(なければセロハンテープ等)
- ストローにエナメル線を丁寧に巻く
- ストローに鉄釘を入れる
- ストローの両端のエナメル線を電池に繋ぎ、テープなどで止めれば完成
1. 針やクリップを使った磁石の簡単な作り方
さっそく、ご家庭で磁石を簡単に作る方法を紹介していこう。どのご家庭にもきっとあるであろう「針」や「クリップ」を磁石にしてしまう方法だ。
用意するもの
用意するものはたったこれだけでよい。既製品の磁石のうち、できる限り磁力が強めのものを選んでひとつ用意しておこう。
針やクリップを使った磁石の作り方
用意するものもシンプルなら、磁石の作り方もシンプルだ。お手持ちの針やクリップといった鉄製品を磁石でこすってみよう。回数は20〜50回程度、同じ方向(一方向)にこするのがポイントである。これで針やクリップなどの鉄製品に磁力が発生し、磁石となる。
【方位磁石としても使える】
磁石でこすった針やクリップを水平に吊るしたり水に浮かべたりしてみて、南北を指せば成功だ。方位磁石としても使うことができる。針を水に浮かべるのが難しければ、木の葉や木片にのせて浮かべてもよい。
なぜ針やクリップなどの「鉄」が磁石になるのか?
針やクリップに含まれる鉄は本来磁力を持っているが、バラバラの方向を向いている。磁石で針やクリップをこすることで磁力が同じ方向を向き、いわゆる「磁石」となるのだ。鉄が含まれていれば釘などでもよい。
【豆知識|鉄を熱して急冷しても磁石になる】
その昔、忍者が知らない土地で方角を知りたいと思ったとき、あるいは逃走するときなどに、真っ赤に焼いた針を急速に冷やして磁石として使用していたといわれている。つまり、鉄は熱したあと急冷しても磁気を帯びるというわけだ。
2. より磁力が強い「電磁石」の作り方
電気が流れているところには磁力が発生する。この原理を生かして磁石を作る方法もある。いわゆる電磁石だ。
用意するもの
最初にお伝えした磁石の作り方よりも手が込んでいるが、これらを用意しよう。
電磁石の作り方
エナメル線は、ばね状に巻くと磁力が強くなる。電池をつないで電気が流れると「電磁石」の完成だ。電磁石は電気を流している間だけ磁石になるのが特徴である。エナメル線を巻く回数や太さ、芯に使用する鉄などの太さによって磁力も変わる。なおストローを使用せず、エナメル線をくぎやボルトに直接巻いてもOKだ。電磁石が無事に完成したかどうかは、クリップを近づけてくっつくかどうかで判断できる。
3. 手作り磁石を使った子どもの自由研究のアイデア
せっかくなので、手作りした磁石を子どもの自由研究に役立ててみてはいかがだろうか?
磁石を使った自由研究のアイデア
【磁石にくっつくもの、くっつかないものの研究】
小学校低学年であれば、身の回りのものが磁石にくっつくかどうかを調べるだけでも十分、自由研究になるだろう。新たな発見があったり、そこから次の発想を得たりできるかもしれない。ただし電気機器に磁石をくっつけると故障や誤作動といったおそれがあるため注意してほしい。
【電磁石で発生する磁力の特性についての研究】
小学校中学年〜高学年であれば、電磁石を作ってみるというのもおすすめだ。まずは上述した方法で電磁石を作り、そののちエナメル線を巻く回数を変えたり、くぎの太さを変えたりして磁力がどう変化するかを調べるといった内容はいかがだろうか?あるいは電池を直列で繋ぐ場合、1個と2個で磁力はどう変わるのか(変わらないのか)、N極とS極はそれぞれどちらかなどを調べても面白いかもしれない。
4. 磁石の作り方は簡単!ご家庭でぜひオリジナル磁石を作ってみては?
お伝えしてきたように、磁石はご家庭でも簡単に作れる。ほかにもさまざまな磁石の作り方があるので、ぜひいろいろ調べてみてはいかがだろうか?ちなみに「磁鉄鉱(じてっこう)」という自然界に存在する鉱物も磁力を備えている。運よく大きな磁鉄鉱を発見できれば、それ自体をそのまま磁石として使うことも可能だ。
結論
磁石の作り方は簡単だ。針やクリップなどの鉄製品を磁石でこすっても磁石になるし、釘などにエナメル線を巻きつけて電流を流しても磁石になる。思うように出かけることが難しい近年、連休などを生かしてぜひ、子どもと磁石を手作りしたり自由研究に取り入れてみたりしてはいかがだろうか?