1. 電気代は種類によって異なる
床暖房には、電気式と温水循環式の2種類がある。電気式は、電気が熱源であり、温水循環式は灯油、重油、ガス、ヒートポンプ(電気)が熱源だ。それぞれ熱源が異なるため、電気代にも差が生じる。
2. 床暖房の電気代はどれくらい?
ここでは、床暖房のタイプ別に電気代を解説しよう。
電気式床暖房の電気代
パナソニックの2022年版カタログを元に、電気式床暖房にかかる1カ月あたりの電気代の目安を紹介しよう。なお、電気代は27円/kWh、室温約20℃の一定状態で1日8時間連続使用し、30日稼働させた状態を元に算出している。
マンションにも施工できる「フリーほっと 100Vタイプ」は、6畳で1,800円~3,900円程度、8畳で2,800円~6,100円程度、10畳で3,300円~7,300円程度になる。リフォームに最適な「Youほっと 100Vタイプ」は、6畳で2,000円~4,300円程度、8畳で2,500円~5,400円程度、10畳では3,100円~6,800円程度だ。
温水循環式床暖房の電気代
パナソニックの2022年版カタログを元に、温水循環式床暖房にかかる1カ月あたりの電気代の目安を紹介しよう。なお、電気代は27円/kWh、室温約20℃の一定状態で床温30℃にして1日8時間連続使用し、30日稼働させた状態を元に算出している。
ヒートポンプ式温水暖房機、床材に温水パイプを内蔵したタイプの両方ともに、電気代は8畳で約2,800円、10畳で約3,900円となる。
3. 床暖房と他の暖房器具の電気代や光熱費の違い
床暖房と他の暖房器具の電気代や光熱費の違いはどれくらいなのだろうか。
エアコンの電気代
8畳向けのエアコンは、一般的に消費電力は515Wほどである。これを元に電気代を27円/kWhとして1日8時間連続使用すると電気代は111.24円となり、30日稼働させると約3,337円になる。
ガスファンヒーターの光熱費
コンクリート9畳、木造7畳に対応する小型の20号のガスファンヒーターを使用したとする。1時間のガス代を平均16.8円として計算すると、1日8時間の使用で134.4円かかる。30日稼働させると約4,032円になる。
4. 床暖房の電気代を節約する方法
最後に、床暖房の電気代の節約方法を紹介しよう。
短時間オフにするならつけっぱなしにする
床暖房の電気代は、温度が安定した後よりも起動するときの電気代の方が高くなる。そのため、頻繁に床暖房のオンとオフを繰り返すと電気代は高くなりやすい。短時間オフにするならば、設定温度を低めにしてつけっぱなしにしたほうが、節電効果が得られる。
使用面積を減らす
床暖房は、部分ごとに床暖房の稼働を調整できる。節電したい場合は、使用面積を減らし、必要な面積だけをオンするように心がけると電気代を節約できるだろう。
窓の断熱対策を行う
暖めた空気を外へ逃さないために、窓の断熱対策を行うことも有効だ。窓ガラスに直に発熱シートや保温シートを貼ったり、断熱素材のカーテンを利用したりするのも効果的である。
エアコンと併用する
床暖房は、部屋全体を暖めるまでに1時間ほどかかる。そのため、稼働はじめだけエアコンと併用すると効率よく部屋を暖めることが可能になり、電気代も節約できる。
ラグやカーペットを敷かない
床暖房はふく射熱により、部屋全体を暖めることができる暖房器具だ。ラグやカーペットが敷いてあると暖房効率が悪くなり、電気代が高くなってしまうので注意してほしい。床暖房を稼働させるときは、ラグやカーペットを敷かないようにしよう。
結論
今回は、床暖房の電気代から、エアコンやガスファンヒーターなどの暖房器具との比較、床暖房の電気代を節約するコツまでを解説した。当記事を参考にそれぞれ工夫しながら、床暖房の電気代を節約し、寒い季節を快適に過ごそう。