酵素洗剤とは？メリット・デメリットや効果的に使うコツを解説！

1. 酵素洗剤とは？

酵素洗剤を効果的に活用するためにも、まずは酵素洗剤の基礎知識を押さえておこう。ここでは酵素の特徴や種類、効果、おすすめの酵素入り洗濯洗剤などを紹介する。

「酵素」が配合された洗剤

酵素洗剤とは、タンパク質分解酵素と呼ばれる酵素を配合した洗濯用洗剤を指す。そもそも酵素とはタンパク質の一種で、洗剤の主成分である界面活性剤の働きをサポートする効果がある。タンパク質分解酵素は、その名の通りタンパク質を分解するため、汗や皮脂などのタンパク質汚れに作用するのだ。

酵素の種類と効果

酵素にはさまざまな種類がある。たとえば「ペプシン」「トリプシン」「プロテアーゼ」はタンパク質を分解する効果があり、「セルラーゼ」は繊維の奥に入り込んだ汚れに効く。ほかにも「アミラーゼ」はデンプン、「マルターゼ」はマルトース、「リパーゼ」は脂質を分解できる。

酵素入り洗濯洗剤のおすすめ

酵素入り洗濯洗剤として有名なのは、花王の「アタック高活性バイオパワー」やライオンの「無リントップ」などだ。これらは粉末洗剤でとくに洗浄力が高く、繊維の奥から汚れをスッキリ落とせる。液体洗剤がよいなら、抗菌力に定評があるP＆Gの「アリエールバイオサイエンスジェル」もおすすめだ。

2. 酵素洗剤のメリット

酵素洗剤には具体的にどのようなメリットがあるのだろうか。酵素洗剤の効果を主に2つ見ていこう。

袖口などのタンパク質汚れを分解する

酵素洗剤にはタンパク質を分解する効果がある。衣類にはタンパク質で構成された角質や垢などの汚れがつきやすいが、これらは界面活性剤の力だけではなかなか落とせない。酵素洗剤は角質や垢によるタンパク質汚れを落とせて、衣類がよりキレイに仕上がるのがメリットだ。襟や袖の汚れが気になる方は試してみてほしい。

雑菌を分解する力もある

酵素洗剤には雑菌を分解する力もある。雑菌はタンパク質で構成されているため、酵素洗剤で洗うことにより雑菌の繁殖を防げる。生乾きの衣類には雑菌が増えやすいため嫌なニオイがしがちだが、酵素洗剤を使うことで防臭になるのがうれしい。とくに雨で部屋干しする日には重宝するだろう。

3. 酵素洗剤のリスク・デメリット

酵素洗剤にはデメリットもある。ここからは、酵素洗剤を使うことで起こりうるリスクを紹介する。シーンや体質も考慮して普通の洗剤と使い分けてほしい。

残留酵素による肌荒れのリスクがある

酵素洗剤は衣類に残留しやすく、肌荒れを起こすリスクがあるのがデメリットだ。酵素は分子量が大きいため衣類に付着しやすく、水ですすいでも必ず落ちるとは限らない。また人の肌はタンパク質でできているので、タンパク質を分解する酵素が触れると荒れやすい。とくに小さい子どもや肌が弱い人の衣類には使用を避けたほうが無難だ。

ウールやシルクなどの繊維はダメージを受けやすい

酵素洗剤には、動物性繊維がダメージを受けるというデメリットもある。ウールやシルクなどの衣類には酵素洗剤を使用しないほうがよい。ウールやシルクに含まれるタンパク質が分解されることで、繊維がダメージを受けて風合いを損ねやすいためだ。

4. 洗濯に酵素洗剤を使うならお湯が効果的

酵素洗剤の洗濯効果をよりアップさせるなら、お湯で洗うのが効果的だ。酵素の働きは50℃程度のお湯を使ったときにもっとも活発になる。お湯のほうが粉末の酵素洗剤を溶かしやすく、溶け残りが出にくくなるのもよい。頑固な皮脂汚れを落としたい場合など、酵素洗剤の効果を最大限発揮させたいときはお湯を使うようにしよう。

結論

酵素洗剤にはタンパク質汚れをキレイに落とす、雑菌を分解するなどのメリットがある。一方で、肌荒れのリスクや動物性繊維へのダメージなどのデメリットもあり、使用には注意が必要だ。酵素洗剤をうまく活用し、頑固な皮脂や垢による汚れをスッキリ落とそう。