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DHAやEPAが豊富!【マグロ】の栄養と効能を部位別に詳しく解説

DHAやEPAが豊富!【マグロ】の栄養と効能を部位別に詳しく解説

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 中山沙折(なかやまさおり)

2021年1月18日

マグロにはどんな栄養素がどれほど含まれているのかご存知だろうか?本稿では、マグロの栄養一覧や赤身・トロ・血合いなどの部位別に栄養を解説する。おすすめの食べ方や選び方なども紹介するので、あわせて参考にしてほしい。

  
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1. マグロってどんな食べ物?

まずはマグロがどういった魚なのか、簡単におさらいしていこう。

日本人が大好きな魚

マグロはサバ科マグロ属の大型回遊魚である。マグロの消費量の約30%は日本が占めているほど日本人が大好きな魚である。しかし近年ではマグロブームが世界各地で起こり、天然マグロの乱獲が続いたため、漁獲量が急速に減少している。2000年頃から、日本では輸入マグロの供給が国産マグロを上回っているが、規制が厳しくなり貴重な魚になりつつある。

マグロの種類

  • クロマグロ(本マグロ)
    体長約4m、重量約600kgもある大型でトロの部分が多く、マグロの最高級品とされる。日本近海他・大西洋・地中海などで穫れる
  • ミナミマグロ(インドマグロ)
    体長約2m、重量約200kgで、赤身が濃く硬くしまっていることから寿司に最適とされる。アフリカケープタウン沖・タスマン・ニュージーランドなど南半球で穫れる
  • メバチマグロ
    体長約2m、重量約150kg、身がやわらかく収穫量が多いのが特徴だ。赤道を挟んで広い範囲に生息している
  • キハダマグロ
    体長約2m、重量約200kgあり、メバチマグロとほぼ同じ範囲に生息する。あっさりした赤身は、刺身にしても色が変わりにくいので重宝される
  • ビンナガマグロ
    「鬢長(びんなが)」の「長」を「チョウ」と読みビンチョウマグロともいう。分布は広く世界中を大回遊する。主に缶詰用に使われる

マグロの部位

  • カマ
    頭の部分をカマという
  • 背筋
    骨より上部で、頭の近くからカミ・ナカ・シモに分かれる。いずれも赤身である
  • 腹筋
    骨より下部で、頭の近くからカミ(大トロ)・ナカ(中トロ)・シモ(中トロ)に分かれる
腹筋は頭に近いほど脂がよくのっており、大トロなどはまさにとろけるような食感が特徴だ。そんなトロは、以前は腐りやすい部位であったが、1960年代になると冷凍技術の発達により美味しく食べられるようになった。しかし最近では、カロリーがトロの約30%という赤身が人気を取り戻している。

2. マグロの栄養と効能

マグロにはどんな栄養が含まれているのだろうか?日本人がもっとも好むとされる「クロマグロ」を例に紹介するとともに、主な栄養とその効能について詳しく解説しよう。なお以下は文部科学省「食品成分データベース」(※1・※2)によるもので、いずれも生のものだ。カッコ外は赤身を、カッコ内は脂身を示す。

クロマグロ100gあたりの主な栄養一覧

  • エネルギー:125kcal(344kcal)
  • 水分:70.4g(51.4g)
  • たんぱく質:26.4g(20.1g)
  • 脂質:1.4g(27.5g)
  • 炭水化物:0.1g(0.1g)
  • 灰分:1.7g(0.9g)
  • ミネラル
    └ナトリウム:49mg(71mg)
    └カリウム:380mg(230mg)
    └カルシウム:5mg(7mg)
    └マグネシウム:45mg(35mg)
    └リン:270mg(180mg)
    └鉄:1.1mg(1.6mg)
    └亜鉛:0.4mg(0.5mg)
    └銅:0.04mg(0.04mg)
    └マンガン:0.01mg(微量)
    └ヨウ素:14μg( - μg)
    └セレン:110μg( - μg)
  • ビタミンA(レチノール):83μg(270μg)
  • ビタミンD:5.0μg(18.0μg)
  • ビタミンE(トコフェロールα):0.8mg(1.5mg)
  • ビタミンB群
    └B1:0.10mg(0.04mg)
    └B2:0.05mg(0.07mg)
    └ナイアシン:14.2mg(9.8mg)
    └B6:0.85mg(0.82mg)
    └B12:1.3μg(1.0μg)
    └葉酸:8μg(8μg)
    └パントテン酸:0.41mg(0.47mg)
    └ビオチン:1.9μg( - μg)
  • ビタミンC:2mg(4mg)
  • 脂肪酸
    └飽和:0.25g(5.91g)
    └一価不飽和:0.29g(10.20g)
    └多価不飽和:0.19g(6.41g)
  • コレステロール:50mg(55mg)
たんぱく質は赤身・脂身ともに豊富だが、脂身はさすがに「脂」というだけあり、カロリーや脂質(脂肪酸)がかなり豊富であることが分かる。ビタミンA・Dなども赤身と比べて脂身のほうが多いようだ。

たんぱく質

エネルギー産生栄養素(三大栄養素)のひとつたんぱく質は、20種類のアミノ酸が50~1,000結合して形成されている。筋肉をはじめ皮膚や髪、爪など体のほとんどの部分に存在する、生命維持に必要不可欠な栄養素だ(※3)。マグロ100gあたりのたんぱく質含有量は同量の牛肉や鶏肉よりも多く、しかも良質で「アミノ酸スコア」に優れている。アミノ酸スコアとは、たんぱく質質量と必須アミノ酸がいかにバランスよく含まれているかを示す指標だ(※4)。

ミネラル

マグロにはそのほか、鉄分やカリウム、リンやマグネシウムといったミネラル分が多く含まれている。ミネラルはヒトが体内で合成できない栄養素のため、食物から効率よくかつ意識的に摂取する必要がある(※5)。

DHA(ドコサヘキサエン酸)

体内で合成できないため食物から摂取する必要がある「不飽和脂肪酸」のうち「オメガ3(n-3)系脂肪酸」に分類される脂肪酸だ。食物や魚の脂身に多く含まれている(※6)。DHAには情報伝達をスムーズにし、脳細胞を活性化する働きがあるほか、脂質の脂肪産生を抑制する働きもあるといわれている。

EPA (エイコサペンタエン酸) 

同じくオメガ3(n-3)系脂肪酸のひとつで、動脈硬化の予防など血管・血液の健康維持に重要な栄養素である(※6)。「血液をサラサラにする」「中性脂肪値を下げる」「血管年齢を若く保つ」などの働きがあるといわれている。

3. マグロの部位別の栄養

マグロにはどんな栄養素が含まれているのか、部位別により具体的に解説していこう。

赤身の栄養

一覧からも分かるように、マグロの赤身は低カロリー・低脂質なうえ、良質なたんぱく質が方法である。ただし、たんぱく質は食べたからといってそのまま吸収されるわけではない。消化酵素がアミノ酸へと分解し、体のさまざまな構成要素となるのだが、その吸収を助けるセレンというミネラルも、マグロの赤身には豊富に含まれている。米や小麦など炭水化物を多く摂取しがちな現代人にとって非常に重要なたんぱく質を、ぜひマグロの赤身から効率よく摂取したいものだ。

トロの栄養

赤身と比べて脂質が多く高カロリーではあるが、DHAやEPAなど、ヒトにとって重要な栄養素も豊富に含まれている。お伝えしたようにこれら不飽和脂肪酸は、ヒトが体内で合成できないため食物から摂取する必要がある。DHAは脳細胞を活性化させる働きがあることから、学習能力の向上や認知症の改善などが期待できる。一方EPAは、血中コレステロールおよび中性脂肪などを減らし、血流を改善する働きがある。そのため動脈硬化の予防などが期待されている。

血合いの栄養

頭と胴体の境目が血合いだ。ここには「赤色繊維」という細胞が多く集まっており、赤身と並んで栄養豊富な部位である。とくに、活性酸素の働きを抑え動脈硬化の予防効果などが期待される抗酸化ビタミン「ビタミンE」や、肝機能を高める「タウリン」、貧血を予防する「鉄」などが多く含まれる(※7〜9)。

4. マグロの旬と選び方

回遊魚であるマグロは、その年によって漁獲時期がやや変動する場合がある。そのため一概にはいえないが、おおよその旬は次のような時期だ。

マグロの旬

  • クロマグロ(本マグロ):12〜1月
  • ミナミマグロ(インドマグロ):4〜6月
  • メバチマグロ:10〜12月
  • キハダマグロ:7〜8月
  • ビンナガマグロ:8〜12月
クロマグロは冬、キハダマグロは夏、ミナミマグロは春といったように、基本的にはほぼ1年中食べることができる。ただし流通しているものの多くは、収穫したてのマグロを瞬間冷凍したものである。

マグロの選び方

刺身用などの切り身の場合、ベストは表面の筋目が平行に入っているもの、次によいとされるのは斜めに入っているものだ。白い筋がはっきりしているもののほか、筋目の幅が狭い・半円状になっているものなどは背骨に近くあまりよくないとされる。

一方、刺身を買う場合は見た目がポイントになる。赤身でもトロでも、身に透明感があるものを選ぼう。脂がのったものがほしいときは、さらにその身の端に白っぽく脂肪の色が入っているものがおすすめだ。また赤身の場合、一度解凍し再冷凍したものは色が悪いので、ツヤのある赤い色を選ぶほうがよい。

5. マグロの栄養を効率よく摂取する食べ方

せっかくマグロをいただくのであれば、たんぱく質やミネラル、不飽和脂肪酸などの栄養素を効率よくいただきたいところだ。おすすめの食べ方や食べ合わせを紹介しよう。

マグロのおすすめの食べ方

  • 刺身
  • カルパッチョ
  • 寿司、巻きずし
  • 漬けマグロ丼
  • ステーキ
  • カマの大根煮、カマの塩コショウ焼 など
マグロの大切な栄養素であるオメガ3(n-3)系脂肪酸は、加熱すると成分が流れ出てしまう。したがって煮汁も一緒に食べるか、生食の方がよい。とくにカマの煮物は、煮汁にとろみがつくまで煮込もう。

おすすめの食べ合わせ

マグロにあまり含まれていないビタミンCを補うならアボカドと一緒に食べるのがおすすめだ。アボカドとマグロは相性がよく、刺身などの和風はもちろん、洋風や韓国風の味付けをしても美味しくいただける。また、マグロに含まれる良質なたんぱく質を効率よく摂取するなら、すりおろした山芋をかけて「山かけ丼」にするのがおすすめだ。ネバネバの主成分・ムチンがたんぱく質の吸収をサポートしてくれる。

6. マグロの保存方法と解凍方法

最後に、マグロの保存方法や冷凍ものの解凍の仕方などをお伝えしておこう。

マグロの保存方法と解凍方法

スーパーなどで売られているのは一度冷凍されているものがほとんどなので、醤油などに漬けて「漬け」にして当日中、遅くとも翌日中に食べきるのがおすすめだ。冷凍したままのマグロでも、10日以内には食べきろう。

なお冷凍マグロを解凍するときは、完全に解凍するとうま味が抜け変色するため注意しよう。まずは塩を入れた30度ほどのぬるま湯に数分浸し、軽く曲がるくらいのところで取り出す。次に、塩分を流してキッチンペーパーで水分を拭き取る。あとは、キッチンペーパーで包んでラップをかけ、冷蔵庫でゆっくり解凍すると色がきれいな状態を維持できる。

結論

マグロは部位で栄養成分が異なる。脂身に多く含まれる脂質は敬遠されがちだが、ヒトに欠かせない不飽和脂肪酸が豊富に含まれている。一方、赤身は良質なたんぱく質が豊富であることから、部位と栄養バランスを考慮しながら食べよう。

(参考文献)

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  • 公開日:

    2017年2月 3日

  • 更新日:

    2021年1月18日

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