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日本酒について学ぼう。「あらばしり」って何?

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:東京農業大学 醸造科学科 教授 前橋健二(まえはしけんじ)

2018年10月 8日

おでんや鍋をつつきながら冷をゴクリ。もつ焼きと共に熱燗をチビチビ。そんな日本酒好きでも、日本酒の用語に関してはあまり良く知らないという人も多いのではないだろうか。例えば「あらばしり」。この機会に、ちょっと詳しくなってみよう。

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1. 日本酒の搾り方

「あらばしり」を理解するためには、醪(もろみ)を酒と酒粕に分ける作業にあたる日本酒造りの搾り方を知る必要がある。

自動圧搾機

日本の伝統である酒造りにおいても機械化は進み、自動圧搾機を使用する方法が最も一般的。

時間も短縮になり、酒と酒粕にきれいに分離することができる。しかし一方で、圧力が強いためにデリケートな酒や上質な酒には向かないこともある。

槽しぼり

槽の中に醪の入った袋を入れ、上から圧力をかけて絞る方法。

自動圧搾機よりも自然な重みで絞ることができ、酒にストレスをかけずに上質な酒を取り出すことができる。そのため、吟醸や大吟醸を絞る際によく用いられる。

雫しぼり

醪の入った袋を吊り下げて、重力のみを利用して滴り落ちる酒を溜める方法。

圧力を一切かけないため純粋な酒を取り出すことができ、質がとても高く、品評会用の酒やとくに上質な大吟醸を作る際などに用いられる。時間が非常にかかるため、値段が高沸することがある。

2. あらばしりとは

搾り方がわかったところで、「あらばしり」について紹介しよう。

あらばしりとは、簡単に説明すると最初のほうに絞り出された酒のことをいう。自動圧搾機の場合は最初に出てきた酒、槽しぼりの場合は圧力をかける前に袋を重ねた時の重みで絞られた酒、雫しぼりの場合も吊り下げた時に最初に落ちてきた酒のことを指す。

薄く白濁していてアルコール度数が低く、味が固まっていないが勢いがあり、雑味を含めた強い香りと風味を楽しめる。

3. 搾りに関連するその他の用語

「搾り」の工程に関連する、その他の用語も覚えておこう。

中汲み

あらばしりの後、濁った酒が出尽くした後の透明の酒のことをいう。中取りともいう。風味が安定していてバランスがよく、酒本来の味が楽しめる。酒のもっともいい部分といわれ、コンテストなどに出品するときも、中汲みを使うことが多い。

責め

中汲みを絞り切ると、さらに圧力をかけて最後の搾りがはじまる。この時に絞られた酒が「責め」。
アルコール度数が高く、雑味も多い。市場にはほとんど出回ることがない。

結論

自動圧搾機が主流の現在は、あらばしりから責めまでの工程が入り混じったものがほとんど。「あらばしり」という表記があったら、昔ながらの工程で造られた日本酒であるといえる。見かけたらぜひ味わってみよう。

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