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食べる前に知っておくべき!【牡蠣】の種類と選び方

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 渡邉里英(わたなべりえ)

2018年10月19日

グリコーゲンやタンパク質が豊富で「海のミルク」といわれる牡蠣。その滋養は太古の時代から人々の糧となり、今も世界各地で食されている。日本では真牡蠣と岩牡蠣の2つの品種があり、生牡蠣、牡蠣フライ、牡蠣鍋などさまざまな食べ方がある。その特徴や各地域のブランド牡蠣、選び方を知って美味しく味わっていこう。

1. 牡蠣の種類

牡蠣は約3億年も前から各地の海に分布し、日本では縄文時代の貝塚から牡蠣の殻がハマグリに次いで大量に出土。奈良時代の「古事記」にも牡蠣の名が登場し、平安時代の「延喜式」には干し牡蠣が伊勢から朝廷への献上品となったことも記されている。
養殖の歴史は、紀元前1世紀頃の古代ローマにさかのぼる。遠征で戦う兵士達が牡蠣を食糧とするために養殖を始めたといわれ、当時から牡蠣の栄養がエネルギー源として注目されたことが想像できるだろう。日本では室町時代末期か江戸時代に広島で始まり、今も広島が全国一の生産を誇っている。

現在、日本で取れる牡蠣は、真牡蠣(ほとんど養殖)と、岩牡蠣(養殖と天然)に分類される。真牡蠣は浅瀬で育つので養殖しやすいが、岩牡蠣は深い岩礁に生息するので養殖しにくく、天然ものが素潜りで採取されているからだ。ただ近年は岩牡蠣も養殖の方が多くなってきた。詳しくは2で紹介するが、簡単に違いを挙げておこう。
  • 真牡蠣
    太平洋側で多く養殖される。殻は5cm~8cm。生食のほか、煮たり蒸したり、ソテーやフライにする。
  • 岩牡蠣
    日本海側で多く採れる。殻は10cm~20cmで生食が一般的。

2. 特産地と旬

牡蠣は養殖発祥の地・広島県が全国の生産量の6割を占め、宮城や岡山、兵庫がそれに続く。旬の時期は、真牡蠣と岩牡蠣の産卵時期が異なるため、次のようにほぼ逆になっている。いずれも産卵前の最も栄養を蓄える時期が美味しく、産卵後は旨味のもとのグリコーゲンをはじめ栄養が減るため味が落ちるのだ。各地のブランド牡蠣の名前(または主要産地名)&旬を紹介しよう。

■真牡蠣

旬は冬~春で、英語で「R」の付く月(9月~4月)に食される。海水温が上がる5月頃に産卵するので、その前の2月~3月が栄養をたっぷり蓄えていて最も美味しい。

◎北海道:厚岸産カキえもん
海水温が低いためゆっくり育ち、海の栄養をたっぷり含んで甘味がある。
◎三重:的矢牡蠣
的矢湾に注ぐ3つの河川の養分を豊富に含み旨味がある。温暖な海で短期間に育つので身が柔らかい。
◎福岡:糸島産みるく牡蠣
背振山系の森から玄界灘に流れ込む養分を豊富に含み、濃厚な味わい。
◎長崎:九十九島産
真珠の養殖もさかんな栄養豊かな海で育ち、小ぶりながら凝縮した旨味がある。

■岩牡蠣

旬は春~夏。海水温が上がる6月~10月頃に何回かに分けて産卵するので、栄養を蓄えた時期が真牡蠣より長期にわたる。地域によって前後はあるが、生殖腺に最も栄養を溜め込む7月が美味しいといわれている。

◎島根:春香
山陰沖の暖流と寒流が交わる隠岐諸島近くで養殖され、爽やかな甘味とクリーミーな味わいで人気が高い。
◎石川:能登産
輪島や珠洲では昔から天然ものの漁が盛んだが、養殖も始まった。いずれも大ぶりで濃厚な味わい。

3. 美味しい牡蠣の選び方

牡蠣は殻付きのほか、「生食用」と「加熱用」に分けられ売られている。「生食用」の方が値段も高く新鮮に思えるが、じつは鮮度の違いではない。また「加熱用」の方が食中毒の心配がないように思えるが、「生食用」も食中毒にならないようにちゃんと処理されている。次のような違いがあり、それぞれに長所と短所があるのだ。

■生食用

沖の海で採れる。殺菌処理した海水に数日間入れ、砂や細菌を吐き出させる。

◎長所:細菌が少なく、生で食べられる。
◎短所:殺菌処理中に絶食するので身がやせて、栄養分が少ない。

■加熱用

岸に近い海で採れる。殺菌処理はしない。

◎長所:細菌が多く、加熱を必要とする。
◎短所:身が太く、栄養分が豊富である。

違いが分かったところで、牡蠣のむき身の選び方を覚えておこう。身は乳白色または灰褐色か黄色みを帯びたものが美味しい。白いものは時間が経っていたり、水洗いし過ぎていたりするので避けた方がよい。貝柱は透明で、ひだの黒っぽい色か濃いものを。また、やたらと膨らんで大きいものは水分を吸い過ぎているので、身そのものの豊かな重さを感じるようなものをしっかり見極めたい。また、殻付きの牡蠣は、殻の形に丸みがあり、厚みや膨らみを感じるものをセレクトしよう。

結論

真牡蠣と岩牡蠣、生食用と加熱用の特徴によって、味わい方もさまざまな牡蠣。養殖技術の高い日本ならではのブランド牡蠣は絶品揃いだ。ぜひ取り寄せたり、現地へ足を伸ばしたりするなどして、生で、焼いて、フライで、存分に堪能したい。

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