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うどん好きなら知ってる?「きしめん」の歴史や由来

投稿者:
オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:
管理栄養士 出口美輪子(でぐちみわこ)

2018年12月 7日

平たく太い麺が特徴のきしめん。数ある名古屋めしの中でも昔から伝わる伝統的なうどんである。讃岐うどんや稲庭うどんと並んで日本三大うどんのひとつだとされている「きしめん」を紹介する。

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1. きしめんとは

きしめんは日本三大うどんのひとつで、香川県の讃岐うどん、新潟県の稲庭うどんに次ぐ三番目に日本を代表するうどんだと言われている。ただ、三番目については異論もあり、長崎県の五島うどんや富山県の氷見うどんだとする説もある。いずれにせよ、うどんは地方色が濃い食べ物で、麺の太さや打ち方など個性あふれる麺が揃っている。

きしめんは愛知県の名古屋や岐阜県で食べられているうどんで、平打ちの麺だが幅は太いのが特徴である。ほうれん草などの青ものと味付けのあげをのせ、食べる直前にかつを節を散らす。地方によっては「ひもかわうどん」と呼ばれ、これは江戸時代に書かれた東海道の紀行文にもたびたび登場する。

もともとは「平川うどん」と呼ばれていたのが中部地方から関東方面に伝わるうちに「ひもかわうどん」と呼ばれるようになった。きしめんの名前の由来は、昔はキジの肉を入れたので「きじめん」からきしめんになったのではないかとか、室町時代に発行された書物に出てくる「棊子麺(チーズーミェン・けしめん)」から来ているのではないかなど諸説ある。

2. きしめんの形

実は、きしめんは日本農林規格で麺の形状が決められている。平らで太ければ、何でもきしめんというわけではない。乾麺の場合の基準であるが、きしめんは幅4.5mm以上、厚さ2.0mm未満である。普通のうどんの規格が長径1.7mm以上であることを思えば、随分幅が広いことがお分かりいただけるであろう。

生のきしめんは厚さ1mm、幅7~8mmのものが一般的である。平たい形状のため火の通りが早く、ゆで時間は普通のうどんの半分。湯で時間は短いが、伸びるのが早いという一面もある。しかし、濃い塩水を使って作るため、平たい割には伸びにくい。ゆでると半透明になり、つるつるとした食感。いくらでも食べられるような喉越しの良さが特徴だ。

喉ごしは非常になめらかだが弾力性に富んでいて、柔らかだが、しっかりした歯ごたえがあるのが特徴である。温かいつゆを張って食べる場合もあるが、夏場などは冷やして食べる「ざるきしめん」もあり、パスタのフェットチーネのように使われることもある。

3. きしめんのつゆ

きしめんはつゆにも特徴がある。まずだしであるが、ムロアジという魚の節を使ってだしを取る。讃岐うどんはいりこからだしを取るが、それに比べて濃厚な風味のコクのあるだしが特徴である。
ムロアジの節は濃厚で独特な風味があるため、最近は好みでいろいろな風味のだしを混ぜて使うこともある。

このような濃厚な風味のだしに合う調味料は、もちろん普通の味噌やしょうゆではない。「たまり」というしょうゆを使う。「たまり」というと刺し身につけるたまりを思い浮かべるが、そうではない。まったく異質のものである。関西や関東のスーパーマーケットの店頭にはないといってもいい。見た目には淡口しょうゆと似ていて、色が濃いわけではない。しかし、アルコールの臭いやみそのような風味がしていて、見た目とはまったく違う個性的な風味なのである。

「たまり」は、成分も普通のしょうゆとは異なっていて、アミノ酸と旨み成分が非常に豊富。同じ塩分量であっても、淡口しょうゆより「たまり」のほうが濃厚な風味に仕上げられる。これはきしめんの形状と深く関係していて、きしめんは薄いが平たく表面積が大きいため、つゆが薄くなってしまうのである。そのためつゆはだしも調味料も個性的で濃厚なものが使われたのではないかと考えられている。

結論

独特のつるつるした食感と薄くて幅の広い麺、濃厚なだしなど個性豊かなきしめん。質素な具材だが、昔から庶民が育んできた歴史ある麺だ。名古屋や岐阜に足を運ぶことがあったら、ぜひ食べてみていただきたい。

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