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意外と知らない!?【もずく】の種類や選び方のコツ

意外と知らない!?【もずく】の種類や選び方のコツ

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 渡邉里英(わたなべりえ)

鉛筆アイコン 2019年10月23日

居酒屋のつまみで、日々の食卓の副菜で、何げなくツルッと口にしているもずく。健康志向の高まりとともに人気が上がり、今や酢の物の定番といってもよい存在だ。今回は知っているようで意外に知らないもずくのアレコレを見ていこう。

  

1. もずくの種類

学問的な海藻類の分類でいうと、もずくやその仲間には非常にたくさんの種類があるが、日本で食べられているもずくは主に5種類。「もずく」「オキナワもずく」「フトもずく」「イシもずく」「クサもずく」だ。もともとは、ホンダワラ科などのほかの海藻に絡まって生育するから「藻に付く」→「もづく」となったようだが、今ではそれ以外、たとえば石に着生するタイプでも、細長い糸状の海藻はすべて「もずく」として扱われるようになっている。

【もずく】※別名:糸もずく、細もずく
ナガマツモ目モズク科モズク属
北陸以南の日本海沿岸、太平洋中南部、瀬戸内海、九州沿岸などに自生し、古くから食用にされてきたが、現在は環境の変化等により激減。天然物は採取できる量が少ないため高価になっている。特にその年の最初、旬の走りに揚がるものは「花もずく(端もずく)」と呼ばれ、超高級品。
1本1本の藻体が非常に細くて柔らかく、強いヌメリ気があって歯応えも強い。

【オキナワもずく】
ナガマツモ目ナガマツモ科オキナワモズク属
南西諸島の海底の石などに着生する海藻で、現地では三杯酢で食す「酢海苔(スノリ、スヌイ)」とも呼ばれる。現在、スーパー等に並ぶ「もずく」のほとんどが、養殖の「オキナワもずく」。調味酢付きのパック詰めや塩蔵ものなどさまざまな商品があり、値段も手頃なものが多い。
藻体は1.5mm~3.5mm程と太めで柔らかく、ツルッとした喉ごしを楽しめる。

【フトもずく】※別名:そうめんもずく
ナガマツモ目ナガマツモ科フトモズク属
日本沿岸に広く分布するが、瀬戸内海や四国で出回ることが多い種類。量は少ないものの産地付近では味のよいもずくとして人気がある。名前の通り太く硬めの食感で、海藻の風味が豊か。

【イシもずく】※別名:岩もずく、まっかもずく
ナガマツモ目ナガマツモ科イシモズク属
主に新潟~東北の日本海沿岸に分布する海藻で、石や岩に張り付いて育つ。産地付近のほか関東にも出回るがやや高価。ヌメリが少なくシャキシャキとした歯応えがあり、磯の香りや海藻の旨味が濃い。

【クサもずく】※別名:岩もずく
ナガマツモ目ナガマツモ科イシモズク属
イシもずくと区別されず、地域によってはどちらも「岩もずく」または単に「もずく」と呼ばれるが、こちらはほかの海藻に絡まって育つ。オキナワもずくのように太めでやや芯のある歯応えが特徴。

2. もずくの特産地

もずくの特産地はなんといっても沖縄県。沖縄県では「もずく」と「オキナワもずく」の2種類が養殖されており、現在国内で広く流通する養殖もずくの、実に99%以上が沖縄産。さらにその9割以上が「オキナワもずく」だという。

沖縄県では1975年頃から養殖の実証実験が始まり、恩納村(おんなそん)漁業研究グループと水産業改良普及所の共同研究によって、1977年春、初の養殖もずくが水揚げされた。現在は沖縄本島の勝連(かつれん)や知念(ちねん)、恩納村、本部(もとぶ)をはじめ、伊是名島(いぜなじま)、伊平屋島(いへやじま)、石垣島、宮古島、久米島などでも養殖が行われている。

3. もずくの旬と選び方

養殖のもずくは年間を通していつでも店頭に並んでいるが、収穫できるのは年に1度、4月~6月のみ。シーズン中、1回~3回に分けて採取される。いわゆる旬の「とれたて」が出回るのはこの時期だけだ。あとは冷凍で保管され、適宜加工されて流通する。
天然のもずくも、旬はやはり4月~7月。その季節に、産地付近の直売場等でみかけたらラッキーだ。ぜひ1度味わってみよう。

真空パックの袋詰めや、プラスチック容器に小分けされたもずくを購入する際は、色が濃く粘液の部分に濁りのないものを選ぼう。

4. もずくの美味しい食べ方

  • きゅうりの細切りやカイワレ大根、カニカマなどと合わせて黒酢や三杯酢で。
  • 味噌汁や中華スープの具に。
  • 長芋・オクラ・モロヘイヤ、納豆等のネバネバ食材と合わせ、冷たいそうめんや蕎麦のトッピングに。
  • たっぷりのネギやちりめんじゃこ、卵、小麦粉と合わせてよく混ぜ、ごま油でカリッと焼く。ポン酢をかければつまみにもおかずにもなる。天ぷらより簡単で、実に美味しい。

結論

我々が普段口にしている多くのもずくは、本家の「もずく(Nemacystus decipiens)」ではなく、「オキナワもずく(Cladosiphon okamuranus Tokida)」であった。もずくとその仲間たちには、健康に役立つといわれるネバネバ成分「フコイダン」が豊富に含まれている。カロリーは100gあたり6kcalで糖質量はゼロ。胃腸の健康やメタボが気になる世代の食卓に、ぜひ取り入れたい食材の1つだ。

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  • 公開日:

    2018年12月 9日

  • 更新日:

    2019年10月23日

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