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大玉でジューシー!北海道のさくらんぼエース【南陽】とは

投稿者:
オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:
管理栄養士 児玉智絢(こだまちひろ)

2019年7月 4日

山形県生まれながら、北海道のさくらんぼのエースとして名高いさくらんぼ「南陽」。晩生種でありながら、北海道という地域で作られるため、さらに夏までゆっくり楽しめるのが特徴だ。もちろん北海道以外でも栽培されている。そんな南陽というさくらんぼについて、特徴や美味しい食べ方など詳しく紹介したい。

1. さくらんぼ「南陽」の特徴

南陽は大粒系の品種で、可愛らしいハート型はいわゆる短心臓形といわれる。外皮の色は薄めで、オレンジに近い赤い色である。ところどころ黄色の斑がグラデーションのようになっているのが特徴的だ。

味わいは?

色が薄いからといって酸味が強いかというと、そんなことはない。濃厚に甘いとはいえないが十分に甘さが感じられ、酸味とのバランスがよいのでさっぱりとした味わいだ。果肉は厚くジューシー。食べごたえもあり、食味がよい。

南陽の開発秘話

南陽は、山形県の農業試験場置賜分場(南陽市)で、「ナポレオン」という品種を親に交配し、改良開発された。そして1978年に名称登録されたさくらんぼの品種である。大粒で味もよく、皮も固めで、さくらんぼの中では比較的輸送に向いているが、開発された山形県ではあまり普及しなかった。
というのも、さくらんぼは自家不親和性が強く、同種だけでは受粉せず、実をつけない。受粉させるためにはほかの遺伝子を持つさくらんぼの品種、受粉木が必要になる。
南陽は、山形県のメイン品種である佐藤錦と同じ遺伝子を持ち、受粉し合わない。ほかの受粉木でも開花の時期が少しずれており、実のなりにくい品種だったのだ。さらに、黄色い地色に日光が当たって赤くなる南陽は、日陰部分が赤くなりにくく、それも敬遠される一因になった。

ところが、山形県より北に位置する北海道では、開花時期が揃い結実が上手くいったのだ。そして着色食味ともによくできて、北海道内で広がっていった。

主な産地と旬

南陽の主な産地は、現在は北海道の余市町になる。北海道での旬は7月中旬から下旬、山形県では6月下旬頃には収穫シーズンを迎える。
日本のさくらんぼの産出量を見ると、1位は圧倒的に山形県だが、北海道も2位につけており、3位の山梨県と競っている。南陽に関してだけは、収穫量は北海道が一番である。

2. 南陽の栽培に適した環境

日本各地でその土地の特色を活かした品種が作られるいちごと違い、さくらんぼは比較的、北海道・東北地方に産地が限定されている。では、さくらんぼを栽培するのに適した環境とはどんなものなのか。

越冬が必要

さくらんぼは、周囲の温度変化を合図に活動を開始する。
まず、さくらんぼの木は休眠する。目覚めさせるには7.2度以下の環境に、1450時間以上置かなければならない。雪の中などで冬を越させないと、上手く眠れないのだ。休眠が不十分だと、一気に開花せずまばらになったり、また品種間で開花の時期がずれ、受粉が上手くいかず実をつけにくくなったりする。

高温にも低温にも花は弱い

開花の頃は春先になるが、開花時期に20度以上の気温にさらされてしまうと、雌蕊が上手く育たず、これも受粉しにくくなる。かといって温度が低すぎても、さくらんぼは霜に弱く、つぼみが枯れてしまうため、やはり実ができないのだ。

雨にも風にも弱い

さくらんぼは、雨にあたると実が割れてしまう。さくらんぼの収穫時期は、日本では梅雨に重なるので、梅雨のない北海道以外は非常に気を使う。また風にも弱く、強風で倒れてしまうなど、台風被害に遭いやすい。
そのため、山に囲まれ盆地である山形県や、北海道のような梅雨台風の被害が少ない地域にしか根付かなかったのだ。さくらんぼは高価になりがちだが、それも頷けるデリケートさである。

3. 南陽の美味しい食べ方

大玉でジューシーな南陽は、そのままかじりつくのが一番美味しい食べ方だ。また鮮度が大切で、収穫して2〜3日までが美味しく食べることができる。もし南陽を手に入れたら、惜しんで大事に食べるより、すぐに食べてしまうことをおすすめする。

何より美味しく食べることができるのは、さくらんぼ狩りだ。
さくらんぼの旬は春の終わりから初夏であるが、南陽は晩生種なので、山形県で7月上旬から中旬、北海道では8月初旬まで楽しむことができる。
とくに南陽なら、北海道の仁木町でのさくらんぼ狩りが盛んである。20以上の観光農園があり、広いさくらんぼ園は、季節には赤いさくらんぼがたわわに実り、食べつくすのは至難の業だ。
初夏の北海道は、さくらんぼ以外にも魅力にあふれている。避暑地としても最高だ。春から初夏の北海道旅行を検討しているのなら、さくらんぼ狩りも候補に入れてみてはいかがだろうか。

4. どうしても南陽が残ってしまったときは

冷凍する

冷凍して、食べたいときにそのまま食べる。果物はおおむね冷凍できるが、種が大きくて果肉が小さいものは、冷凍しても食べにくい。南陽は大粒なので、冷凍さくらんぼの中では食べやすいだろう。夏のデザートとしても上等だ。
ただし、冷凍したからといってほったらかしにせず、1〜2週間で食べきるようにしよう。

さくらんぼホットワイン

少し手間だが、さくらんぼの種を取る。さくらんぼの種を取る器具があればそれを使うが、なければ桃やアボカドと同じように、真ん中に包丁を入れ、くるりと回して半分に分けて種を取っていこう。難しければ、種ありのままでも。
耐熱のカップに適量のさくらんぼとはちみつを入れ、電子レンジで軽く温める。さくらんぼが柔らかくなったら、ワインを入れてもう一度電子レンジにかける。
これで、お手軽ホットワインの完成だ。好みでシナモンなど入れてもよいが、そのままでも十分美味しい。コツは、ワインは少なめにすること。大玉さくらんぼならではの贅沢なドリンクが楽しめるだろう。

結論

さくらんぼは贈答品としても人気で、やはり知名度のあるものを贈りたいと思いがち。南陽は知名度が低めのさくらんぼである。だが大玉で見栄えはよく、お中元などの贈答品のシーズンに旬を迎える利点がある。はね品などもあるため、まずは自分用に手に入れてみるのもよいかもしれない。普段のデザートとしては少し高価だが、たとえば夏のちょっとした集まりに、冷やした南陽を味見してみるのはいかがだろうか。
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