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焼酎の原料にもなる真っ白なさつまいも【シロユタカ】の特徴

投稿者:ライター 井澤佐知子(いざわさちこ)

監修者:管理栄養士 渡邉里英(わたなべりえ)

2019年10月24日

シロユタカは、「白豊」とも書く。実際に「豊かな収穫を呼ぶ白いいも」であることを祈念して命名された。スーパーなどであまり目にしないシロユタカは、でん粉の原料となるべく生産されることが多い。鹿児島県で主に生産されるシロユタカはまた、焼酎の原料にもなっている。シロユタカの特徴について紹介していこう。

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1. シロユタカのルーツと利用用途とは?

一見したところ、これが本当にさつまいもかと疑念を抱く白さが特徴の「シロユタカ」。1985年に登録されたシロユタカは、そのまま食べるのとは別の目的で栽培が行われている。シロユタカの真髄を探ってみよう。

シロユタカの栽培目的とは

九州農業試験場が、1975年からいくつかのさつまいもを交配し選別して、およそ11年後に品種登録されたのがシロユタカである。「豊かな収穫を呼ぶ白いいも」であれ、との願いが込められている。シロユタカの栽培の目的は、でん粉の原料用である。さまざまな植物から生産されるでん粉は、ビールや医薬品、調理に用いられるほか、甘味料の原材料にもなることで知られている。つまり、シロユタカそのものを目にする機会は少なくとも、加工されたシロユタカは私たちの周りにあふれているのである。

さつまいもの一大生産地である鹿児島県では、近年このでん粉の安定的な流通に力を入れている。青果としてのさつまいもだけではなく、化工でん粉の原料となるさつまいもの生産を向上させようという試みである。シロユタカをはじめでん粉の原料となるさつまいもは10品種にも上るという。シロユタカは、この中では最も多く栽培されている品種とされている。

種子島産のシロユタカは焼酎に

安納芋で有名な種子島は、ミネラルをふんだんに含んだ土壌で知られている。この地で育つシロユタカは糖度が高く、芋焼酎の原料となっている。シロユタカの焼酎は、端麗な味わいとすっきりとした甘みが特徴であるといわれている。

2. 食べる機会はあまりないさつまいも?シロユタカの特徴

収穫した姿のままのシロユタカを目にする機会は、普段の生活の中ではあまりない。実際のシロユタカは、どんな姿をしたさつまいもなのであろうか。

シロユタカの外観

九州農業試験場によれば、シロユタカは紡錘形の白いさつまいもである。さつまいもの表面に、すじが入っていることが多い。皮は白色であるが、頭尾のあたりはほのかに紅色を帯びている。実の部分は、白に近い淡黄色である。

食べられないことはないけれど...

シロユタカは、水分が少なくホクホクとした食感のさつまいもである。しかし、元来食用とはみなされていないさつまいもであるため、焼いもやふかしいもにしても食べた人をリピーターにさせるほどの甘みには恵まれていない。食用として甘みのある新品種が登場する現在、シロユタカが食用としてスーパーなどに登場することはほぼない。しかし、2012年の農林水産省の調査によれば、シロユタカの生産量はコガネセンガン、ベニアズマに次いで第3位なのである。つまり、でん粉に姿を変えたシロユタカは日常の中にあふれているのである。

シロユタカをはじめとする加工用のさつまいもの栽培が多い鹿児島県

さつまいもといえば、栽培の歴史が長い鹿児島県でとくに美味しい品種が生産されているイメージがある。しかし実際には、食用のさつまいもは茨城県や埼玉県などの関東地方で多く栽培され、鹿児島県におけるさつまいも生産量のうち生食用はわずか7%にすぎない。40%はでん粉用、50%が焼酎用のさつまいもとして栽培されているのである。

3. 白いさつまいも【シロユタカ】はどこで目にする?

でん粉に姿を変えたシロユタカは、どこで目にするのであろうか。さつまいものでん粉は、麺類、焼き菓子、ビール、キャンディー、レトルト食品、タレやソース、パン、さらに医療品に使用されている。口にするもの以外にも化粧品の製造などに用いられる。なにげなく日ごろ手に取るスナックの原材料名に、「加工でん粉」とか「デンプン」などと記載されていれば、その中にシロユタカが存在している可能性が高いのである。

さつまいもとは、目に見えない形で私たちの生活の中にとけこんでいる植物であることがわかる。

結論

シロユタカは、生食用とはみなされていないため私たちの口に「さつまいも」として入ることはまれである。しかし、でん粉として姿を変えたシロユタカとは日常の中で接している可能性が高い。美味しくておやつとして最適なさつまいもは、菓子や料理として食生活を彩ってくれるだけではなく、縁の下の力持ちとして別の形で私たちの食や生活を支えてくれるありがたい存在なのである。
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