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豆腐と大豆

豆腐一丁のタンパク質量とは|木綿や絹ごしのタンパク質含有量の違い

投稿者:ライター 佐々木このみ(ささきこのみ)

監修者:管理栄養士 岩切千晃(いわきりちあき)

鉛筆アイコン 2022年1月19日

豆腐は大豆が原料のため、植物性タンパク質が含まれる食品である。しかしその含有量は、豆腐の種類によっても異なる。本記事では、木綿や絹ごしをはじめとする豆腐に含まれるタンパク質量について解説する。また、ほかの栄養素やカロリー、効果的に豆腐のタンパク質を摂取するコツなども併せて紹介する。

  

1. 豆腐一丁や100gのタンパク質量とは

豆腐と大豆
豆腐は、一般的に木綿豆腐と絹ごし豆腐の2種類が食べられている。それぞれのタンパク質含有量をさまざまな単位ごとに見ていこう。また、ほかの種類の豆腐についても紹介する。

木綿豆腐のタンパク質量(※1)

  • 100gあたり:7.0g
  • 50gあたり:3.5g
  • 200gあたり:14.0g
  • 一丁(300~400g):21~28g

絹ごし豆腐のタンパク質量(※2)

  • 100gあたり:5.3g
  • 50gあたり:2.65g
  • 200gあたり:10.6g
  • 一丁(300~400g):15.9~21.2g

その他の豆腐のタンパク質量

  • 島豆腐(沖縄豆腐)100あたり:9.1g(※3)
  • 焼き豆腐100gあたり:7.8g(※4)
  • 凍り豆腐(乾)100gあたり:50.5g(※5)

2. 豆腐と納豆はどちらがタンパク質豊富?

豆腐と納豆
豆腐とともに代表的な大豆製品である納豆には、タンパク質がどのくらい含まれているのだろうか。豆腐と納豆100gあたりのタンパク質含有量を比較してみよう。
  • 豆腐:木綿豆腐7.0g(※1)、絹ごし豆腐5.3g(※2)
  • 納豆:糸引き納豆16.5g(※6)、ひきわり納豆16.6g(※7)
同じ重量で比較すると、納豆に含まれるタンパク質量は、豆腐の2~3倍である。豆腐は総重量のうち約85~89%を水分が占める。一方、納豆の水分量は約60%と少なく固形分の比率が高いため、同じ原料でもタンパク質の割合が多いのだ。
納豆1パックを50gとすると、タンパク質の含有量は8.3g程度となる。木綿豆腐なら約120g、絹ごし豆腐なら約160g食べると、同量のタンパク質を摂取することができる。(※1、2、6、7)

3. タンパク質以外の豆腐の栄養やカロリー

豆腐
豆腐100gあたりに含まれるタンパク質以外の主な栄養素やカロリーは下記の通りである。(※1、2)
  • 脂質 木綿豆腐:4.9g 絹ごし豆腐:3.5g
  • 炭水化物 木綿豆腐:1.5g 絹ごし豆腐:2.0g
  • 糖質 木綿豆腐:0.4g 絹ごし豆腐:1.1g
  • 食物繊維 木綿豆腐:1.1g 絹ごし豆腐:0.9g
  • カリウム 木綿豆腐:110mg 絹ごし豆腐:150mg
  • カルシウム 木綿豆腐:93mg 絹ごし豆腐:75mg
  • マグネシウム 木綿豆腐:57mg 絹ごし豆腐:50mg
  • リン 木綿豆腐:88mg 絹ごし豆腐:68mg
  • 鉄 木綿豆腐:1.5mg 絹ごし豆腐:1.2mg
  • ビタミンE 木綿豆腐:4.4mg 絹ごし豆腐:3.3mg
  • ビタミンB1 木綿豆腐:0.09mg 絹ごし豆腐:0.11mg
  • ビタミンB2 木綿豆腐:0.04mg 絹ごし豆腐:0.04mg
  • ナイアシン 木綿豆腐:0.2mg 絹ごし豆腐:0.2mg
  • カロリー 木綿豆腐:73kcal 絹ごし豆腐:56kcal
木綿豆腐のほうが水分量がやや少なく固形分の割合が多いため、栄養素の含有量も比較的多い。しかし、カリウムやビタミンB1、糖質に関しては絹ごし豆腐のほうがやや多い。(※1、2)
また、豆腐にはイソフラボンやサポニン、レシチン、オリゴ糖など健康効果が高いとされる成分が複数含まれている(※8)。

4. タンパク質が少ない豆腐が筋トレやダイエットに人気な理由

豆腐と大豆
タンパク質の摂取のみを目的とするなら、牛肉や豚肉、鶏肉などを食べたほうがより多く摂取できる。たとえば牛サーロイン肉のタンパク質量は100gあたり22.0g(※9)と、木綿豆腐(7.0g、※1)の3倍以上にもなる。タンパク質が豊富な食品と比べると、豆腐の含有量は決して多くないのだ。では、なぜ筋トレやダイエット中の食事に豆腐が用いられるのだろうか。

タンパク質の吸収率がよい

食品に含まれるタンパク質には、肉、魚、卵、乳製品などの動物性タンパク質と、穀類や野菜、豆類などの植物性タンパク質がある。動物性タンパク質の吸収率は97%だが、植物性タンパク質の吸収率は84%とやや低い(※10)。
吸収率が劣る植物性タンパク質のなかで、豆腐に含まれるたんぱく質は比較的吸収されやすいといわれる。その理由は豆腐の製法にある。大豆の組織を壊して繊維質を取り除き、遊離させておいたほかの栄養成分を固め直したものが豆腐だ。消化の悪い成分がなくなった状態のため、タンパク質も消化吸収されやすくなるのである。(※11)

カロリーが低くヘルシー

豆腐100gあたりのカロリーは、木綿豆腐が73kcal(※1)、絹ごし豆腐が56kcal(※2)である。牛サーロイン肉はタンパク質含有量が多いが、カロリーも127kcal(※9)と豆腐に比べると高い。脂身付きや霜降りなど、脂質の多い肉の場合はさらに高カロリーとなる。
豆腐は、タンパク質の多い食品と比べると低カロリーでヘルシーというイメージが強いことや、そのまま気軽に食べられるという点も、選ばれやすい理由といえるだろう。

5. 豆腐のタンパク質を効果的に摂取するコツ

和食
豆腐からタンパク質を摂取して、健康や身体づくりに生かしたい場合は、食べ方にコツが必要だ。また、適切な摂取量についても併せて見ていこう。

ほかの食材と組み合わせる

豆腐などの大豆製品を食べる際には、米などの穀類を組み合わせるとよい。穀類に不足するリシン(リジン)を豆腐が補い、アミノ酸バランスが整いタンパク質の利用効果が高まるからだ。(※12)
また、タンパク質を構成するアミノ酸の種類は、食品によって異なる(※13)。そのため、豆腐ばかりを食べるのではなく、動物性食品なども組み合わせてさまざまな食品から摂取することが大切だ。ほかの食品と一緒に食べることで、豆腐に不足する栄養も補うことができる。

豆腐の摂取量の目安

同友会グループの資料(※14)では、豆腐の一日あたりの摂取量は100~150g(1/3~1/2丁)を目安としている。筋トレやダイエット中の場合、身体活動レベルが高くなる。厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」(※15)によると、身体活動レベルⅢ(高い)の人が一日に摂取するタンパク質の目標量は、下記の通りになる。
  • 男性 30~49歳:99~153g、50~64歳:91~130g
  • 女性 30~49歳:76~118g、50~64歳:79~113g
木綿豆腐150gを食べた場合、タンパク質量は10.5gである(※1)。男性では約10%、女性では約15%程度しか賄えない計算のため、ほかのタンパク質の多い食品から補う必要がある。
また、豆腐などの大豆製品には大豆イソフラボンが含まれている。大豆イソフラボンから糖部分が分離したものを大豆イソフラボンアグリコンというが、一日の摂取目安量の上限値が70~75 mgとなっている。豆腐100~150gには約20~30mg含まれているが、ほかの大豆製品からも摂取することが考えられる。大豆イソフラボンを過剰摂取すると健康への影響が懸念されるため、豆腐の食べ過ぎには注意が必要だ。(※16)

結論

豆腐のタンパク質含有量は、木綿豆腐のほうが絹ごし豆腐よりも多い。いずれも水分を多く含む食品のため、同じ大豆製品では納豆のほうが高タンパクである。しかし、豆腐はそのまま食べられる、料理に使いやすい、カロリーが低くさまざまな栄養素を含むなど、メリットも多い。動物性食品や穀類、野菜などと組み合わせることで栄養バランスを整え、より効果的にタンパク質を利用するとよいだろう。
(参考文献)
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  • 更新日:

    2022年1月19日

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