1. 子どもに家事を手伝わせるメリットは?

食育につながる
食べることは人間の体を作る大切な行動である。これは大人になれば理解できるが、好きなものを、好きな時に、好きなだけ食べたい子どもに言葉だけで伝えることはなかなか難しい。将来子どもが健康的な食生活を送ることができるように、しっかりと"食"の大切さを伝えたいものである。料理を手伝わせることは、子どもが食材に興味を持つ良い機会となる。例えば、ニンジン嫌いの子どもに「ニンジンを食べなさい」と言い続けるより、ニンジンの皮を剥かせ、そして切る手伝いをさせながらニンジンがどれほど体に良いのかを説いてあげる方が、ニンジンに興味を持ち、「食べてみようかな」という気にさせられる。手伝いによって食材や調理そのものに興味を持たせ、食に関する知識をどんどん増やしてあげよう。
貴重な親子の時間となる
子どもがいる家庭のママやパパにとって時間は貴重であり、家事は少しでも早く終わらせたいと思うことは当然とも言える。そのため、子どもがキッチングッズや調理に興味津々でも、手伝わせると時間と手間がかかることを考えると一緒にキッチンに立つことはなかなかできない。しかし、是非子どもにもできる手伝いを見つけて経験させてあげてほしい。通常、ママやパパが料理をしている間に子どもは他のことをしているが、一緒にキッチンに立つことによって料理の時間は親子の時間に変わる。子どもはママやパパの姿を見て、「すごい」「かっこいい」と思うだろう。食事の準備にかける時間は長くなるが、子どもは大満足のはずだ。
"混ぜる"ならできる!
料理の手伝いは2歳からできると言われている。"混ぜる""手で切る(ちぎる)""卵を割る""食材の入ったポリ袋を揉む"など、小さな子どもにもできる手伝いはたくさんある。できることを見つけて手伝わせよう。以下の項目では、"混ぜる"工程のある料理を紹介する。
2. 子どもが手伝える"混ぜる"料理

"混ぜる"工程のある料理は多い。積極的に子どもに手伝わせてあげよう。「混ぜる工程はあなたの仕事」と伝えれば、仕事を与えられたことに喜び、責任感も養うことができるだろう。小さな子どもの場合には、混ぜながら大胆にこぼしてしまうこともあるので、ボウルは重くて安定感のあるものや大きめのものを使うなど工夫しよう。
卵を混ぜる
親子丼や卵焼きといった卵料理のほか、チャーハンや揚げ物などは卵を混ぜ入れる料理だ。卵1~2個なら小さめのお椀でもじゅうぶん混ぜられるが、子どもの場合は勢いよく混ぜて卵液が飛び出してしまう可能性があるため、大きめのボウルを使った方が安全だ。また、菜箸よりも泡立て器やスプーンなどの方が子どもには混ぜやすい。ちなみに、短めの泡立て器などの入った子ども用のキッチングッズも販売されている。手伝う機会が多ければ多いほど上達するため、どんどんやらせてあげよう。
野菜を混ぜる
野菜嫌いの子どもには、野菜を混ぜる手伝いがオススメ。サラダやおつまみ用に切った野菜をボウルに入れ、子どもに混ぜてもらう。「自分で作った」という意識から、苦手な野菜でも食べられるかもしれない。肉が入ると少し混ぜにくいかもしれないが、子どもの年齢によっては餃子のタネや納豆を混ぜることもできる。
調味料などを混ぜる
調味料を混ぜてドレッシングを作る手伝いもオススメ。混ぜる手伝いをさせながら、「これはしょうゆ、これはオリーブオイル」と調味料や食材の名前を教えよう。そのままサラダなどにかける工程まで手伝えば、「自分で作った」と自信を持ち、料理に興味を持ってますます手伝いをしたがるだろう。
3. 子どもと"混ぜる"工程のあるお菓子を作ろう

料理だけでなく、お菓子作りにも"混ぜる"工程は多い。万が一手伝いの途中に派手にこぼして作れなくなってしまっても、夕飯の一品よりもお菓子の方がまだマシだ。また、市販のお菓子よりも手作りの方が安心して食べさせることができる。子どもに手伝いをさせるときは、まずお菓子作りから始めると良いかもしれない。
ケーキ類を作る
ホットケーキ、スポンジケーキ、クッキーなど小麦粉を使う洋菓子類には混ぜる工程が多い。小麦粉は卵や水分を混ぜることによってサラサラの粉からもっちりした液に変わるが、子どもにとってその変化は面白く、学びも多い。ケーキなら飾り付け、クッキーなら型抜きなども子どもと一緒にできる工程だ。
パンを作る
パン作りも子どもに手伝わせやすい料理だ。ホームベーカリーなしでもオーブンや炊飯器を作った手軽なレシピも多いので、パン作り初心者のママやパパも是非挑戦してもらいたい。基本のパンを作るには、強力粉とドライイースト、牛乳、砂糖などを混ぜ合わせる。混ぜる工程以外にも、"捏ねる"や"形成する"工程も楽しめるだろう。
その他
ケーキ類やパンの他にも、白玉団子やゼリー、アイスクリームなども子どもと一緒に作ることができる。大好きなママやパパを手伝い、お菓子作りを楽しみ、最終的に健康的で美味しいお菓子を食べられるなんて子どもは大満足だろう。
結論
子どもに手伝わせたい家事の中から、"混ぜる"工程を含むものを紹介した。子どもが手伝いをしないと嘆く親は少なくない。そんな時は、どんな手伝いをさせようとしているのかを一度考えてほしい。子どもにとってキッチンは魅力溢れる場所なのに、頼まれる手伝いが後片付けやテーブル拭きばかりでは気分が上がらない。初めは少し面倒かもしれないが、子どもと楽しむ時間として、小さな頃から簡単な手伝いをさせよう。