1. 子どものお手伝いの効果

子どもにお手伝いをさせたがらない親側の理由として、「自分でやった方が早い」という声を聞くことが多い。しかし、子どもにとってお手伝いは、親の家事の手間を少なくするためだけでなく、子ども自身の成長にも深く関わっている。
一般的に、子どものお手伝いの効果としてはこのようなことが言われている。
一般的に、子どものお手伝いの効果としてはこのようなことが言われている。
- 人の役に立つという体験をすることで、自信が付く
- お手伝いをやり遂げることで、辛抱強くなる
- 自分のことを自分でできるようになることで、自立心が芽生える
- 手伝うことによって、気が利くようになる
- お手伝いを通して、コミュニケーションが深まる
また、お手伝いを一度体験することによって「子どもが自主的にお手伝いをするようになった」「兄弟の面倒を見てくれるようになった」という声もよく聞かれる。子どもの成長が見られることは、親にとっては何よりうれしいことだ。
2. お手伝いをさせる工夫

自主的にお手伝いをする子どももいるかもしれないが、はじめのうちは難しいだろう。子どもが自分からお手伝いをするようになるには、ちょっとした工夫が必要だ。
- ほめる...お手伝いをした時には必ずほめよう。「自分のお手伝いが誰かの役に立った!」「喜んでもらえた!」ということは、子どもにとって自信につながる。
- 出来そうなことを頼む...子どもの年齢によっても、お手伝いできることは違ってくる。難しいことを頼むのではなく、その子の年齢や性格などに合った内容を頼むようにしよう。
- そっと見守る...子どもは自分なりに考えてお手伝いをするものだ。その途中で「もっとこうしたらいい」などアドバイスをしようとすると、子どもがやる気を失ってしまう。「失敗しても大丈夫」という気持ちで、温かく見守ろう。
- 楽しく取り組む...お手伝いとは言っても、楽しく取り組むことが何より大切だ。親子でいろいろな会話をしながら取り組むことも、良いコミュニケーションになる。
3. 食事のお片付け

年齢によっても出来ることは異なるが、まずは簡単なことから始めるようにしよう。一例として、簡単にできることから上から順に並べてみた。
早ければ「こぼしたものを拭く」のは1~2才頃から取り組める。「食器を洗う/拭く/収納する」は小学校低学年位になればお手伝いできるだろう。
早ければ「こぼしたものを拭く」のは1~2才頃から取り組める。「食器を洗う/拭く/収納する」は小学校低学年位になればお手伝いできるだろう。
- こぼしたものを拭く
- ゴミを拾う
- テーブルを拭く
- 食器を流しに運ぶ
- 食器を洗う(すすぎのみ)
- 食器を洗う(食器全般、洗剤を使って行う)
- 食器を拭く
- 食器を収納する
ご参考までに、食事の準備についても触れておこう。こちらも上から順に簡単に出来るものから並べている。
- お箸を並べる
- 簡単な調理(こねる・混ぜる)
- 野菜を洗う
- 卵を割る
- 料理を運ぶ
- 料理の下ごしらえ
- ごはんをよそう
- お米を研ぐ
- 包丁を使った調理
- 火を使った調理
結論
子どものお手伝いには、さまざまな効果があることが分かった。始めは時間がかかるかもしれないが、慣れてくると自分なりに工夫してお手伝いをするようになる。子どもがお手伝いをしたときには「ありがとうね」「助かったよ」と声をかけることも忘れないでおこう。