1. 紐通しとは

自己教育力を育てることを目的としているモンテッソーリ教育に用いられている知育玩具の一つが、紐通しだ。紐通しとは一体どんな遊びなのかを説明しよう。
紐通しのやり方
紐通しと聞くと、裁縫で針の穴に糸を通すことをイメージする方も多いかもしれないが、子どもの紐通しおもちゃは、穴の開いたさまざまな形のパーツに紐を通すものだ。紐に通すことができたパーツを引きずって遊び、楽しむこともできる。
紐通しの種類
紐通しの種類は、年齢に応じて、穴の大きい簡単なものからなかなか通しづらく難しいものまでさまざまだ。また、立体的なパーツの穴に紐を通すものだけでなく、平面的なものもある。布を縫うようにボードの穴に紐を通したり、ボードに紐でパーツをつけたりしていくものも人気のおもちゃの1つだ。
2. 紐通しがもたらす効果

指先が器用になる
小さな子どもは、日常生活で指先を繊細に動かすことがあまりない。そのため、紐通しをすることによって、指先を意識的に動かし、指先の機能を高めることができるのだ。紐通しの難易度が低いものならば、細かな指先の動作が難しい1歳くらいからでも取り組むことができる。徐々に難易度を上げて、指先の機能を高めていくとよい。
集中力が上がる
大人でも、裁縫で針の穴に糸を通すとき、瞬間的に集中する。子どもならなおさら、穴に紐を通す作業は高い集中力を要するのだ。それを遊び感覚で何度も繰り返すことができる紐通しは、集中力を持続させ、集中力のアップにつながる。
自己肯定感を育てる
紐通しという忍耐力が必要な活動を達成したときの「できた!」という経験は満足感を持ち、達成するまでに手を貸したり見守っていてくれたりすることで、親子のコミュニケーションにつながる。このような経験は、子どもの成長に必要な、自己肯定感を育てることにつながる。
脳を鍛える
クボタメソッドを提唱する京都大学名誉教授の久保田競氏の妻であり「脳科学おばあちゃん」として人気を集めている久保田カヨ子氏が監修した、紐通しのおもちゃが店頭に並ぶなど、昨今では紐通しの効果に注目が集まっている。
紐通しによって手先を動かすことが脳に刺激を与えるだけでなく、さまざまな色や形を組み合わせて紐を通したり、何かの形をなぞって紐を通したりすることで、考えるという経験をする。この「考える」経験も、脳を鍛えることにつながるのだ。
紐通しによって手先を動かすことが脳に刺激を与えるだけでなく、さまざまな色や形を組み合わせて紐を通したり、何かの形をなぞって紐を通したりすることで、考えるという経験をする。この「考える」経験も、脳を鍛えることにつながるのだ。
3. 紐通しの代用品

100均グッズで代用する
100均に売っている日用品を揃えたら、紐通しおもちゃに変身だ。低コストから試してみよう。また最近では100均のおもちゃコーナーにも紐通し用の紐と木製ビーズが売っていることもあるようなので、そちらもチェックしよう。
靴ひも
紐通し用の紐は、靴紐で代用しよう。さまざまな色が販売されているので、好きな色を子どもと一緒に選ぶと、楽しさがアップする。その他にも、毛糸など、太めで使いやすそうな紐であればなんでも使えるため、子どもと一緒に選んでみるのも楽しいだろう。
カラーボビン
ミシン用のボビンは、紐を通すパーツに代用できる。カラーボビンならカラフルで目を惹くのでおすすめだ。
紐止め
手芸用の巾着などの紐を止める紐止めも、紐を通すパーツに代用できる。ぜひ手芸品コーナーでチェックしてみてほしい。
クリアケース
紐通しのパーツを収納するケースも、100均で揃えよう。クリアケースならば、中身が見えやすくおすすめだ。最近では様々な大きさのビーズ用のプラスチックケースが売っている。なかでも取っ手が付いているものは、持ち運びがしやすく便利である。
手作り品で代用する
紐通しおもちゃを手作りしてみるのもよいだろう。フェルトを使えば、簡単に紐通しおもちゃを作ることができる。子どもが好きな絵本のキャラクターや食べ物、動物などをモチーフにしてもよい。愛情いっぱいの世界に一つだけのおもちゃを作ろう。
結論
紐通しを知っていた方も知らなかった方も、紐通しのやり方や効果を理解していただけただろうか?子どもの能力を育てるおもちゃとして、知育玩具は重要なアイテムだ。親が正しい知識を持ち、上手に紐通しを活用してほしい。