1. 子どもの歯ブラシの選び方

成長に合わせて選ぶ
歯の生え始めや乳歯から永久歯に生え変わる時期など、子どもの歯は著しく成長する。そのため、子どもの歯の状態に合った歯ブラシを選ぶことが大切だ。どのような歯ブラシを選ぶとよいのかを、年齢別に見ていこう。
0~2歳頃
この時期は、歯ブラシに慣れることを第一に考える。しゃぶったり噛んだりすることを考慮して、口触りのよい毛のものを選ぼう。また、先端がゴムになっていて曲がるものや、持ち手がハンドルタイプになっているものは、歯ブラシを口の中に入れたまま転倒しても喉に刺さる危険性が低く安心だ。
3~5歳頃
この時期は、自分で歯ブラシを動かすことに慣れることが大切だ。そのため、しっかりと磨けるように、清掃性のよい毛の歯ブラシを選ぼう。自分で磨くようになると、ますます転倒による怪我に注意する必要がある。0~2歳頃と同様、先端がゴムになっている曲がるタイプのものがおすすめだ。
6~12歳頃
この時期は、乳歯から永久歯へと生え替わる大切な時期である。特に6歳頃には、乳歯の奥歯のさらに奥に第一大臼歯が生えてくる。むし歯になりやすいので、第一大臼歯まで届く長さの歯ブラシを選ぼう。また、歯の生え替わり時期は歯並びが凹凸で磨きにくいので、小さめのヘッドの歯ブラシがおすすめだ。
2. 子どもの歯ブラシの替え時

毛先が開いたら替え時
歯ブラシを裏側から見て、毛が広がっていたり、明らかに弾力性が落ちているようならば、歯ブラシの替え時だ。ライオン株式会社の調べによると、毛先が開いてしまった歯ブラシは、新しい歯ブラシと比べて、歯垢などの汚れ落ちの割合が約4割ダウンすることがわかっている。効率よく歯磨きをするためにも、歯ブラシは1ヶ月に1回程度替えることが望ましい。
子ども用と仕上げ磨き用が必要
子どもは、歯ブラシを噛むことが多いため、すぐに毛先が開いて、大人用の歯ブラシよりも高頻度で取り替えなくてはいけないとお困りの方も多いだろう。こうした悩みは、仕上げ磨きが必要な時期なら、仕上げ磨き用の歯ブラシと子どもが自分で磨く用の歯ブラシの二本を用意して、仕上げ磨き用は適切な替え時に買い換えるようにするとよい。
3. 子どもの歯磨きの注意点

歯ブラシによる事故には十分注意
最近では、前述したように喉に刺さらないように工夫された歯ブラシがあるものの、歯ブラシを口の中に入れたまま転倒するなど事故には注意しなければならない。事故を防ぐためにも、1歳から就学前くらいまでは、歯磨き中の子どもから目を離さないようにしよう。また、子どもの手が届くところに、歯ブラシを置かないという配慮も必要だ。
仕上げ磨きの注意点まとめ
まだまだ自分で上手に歯磨きができない子どもには、仕上げ磨きが必要だ。しかし、仕上げ磨きを嫌がるようになってしまうと、歯磨き習慣が身につかなくなることも。そこで、仕上げ磨きの注意点を見ていこう。
力を入れ過ぎない
力を入れ過ぎて歯ブラシを動かすと、歯ブラシの毛先が広がって歯茎を傷つけたり、歯垢が取れにくくなったりする。さらに、子どもが痛がり歯磨きを嫌がる原因ともなるため、注意が必要だ。
子どもの機嫌のよいときにする
食事後に子どもが自分で歯磨きをした後、毎回仕上げ磨きをするのがベストだ。しかし、子どもの機嫌が悪かったり、眠かったりすると、仕上げ磨きを嫌がることも。仕上げ磨きは機嫌のよいときに行い、磨き終わったら子どもを褒めてあげることも大切だ。
手短に終わらせる
仕上げ磨きに時間をかけ過ぎると、子どもが飽きてしまう。そのため、丁寧に行いながらも、手短に済ませることが大事だ。どうしても時間がかかってしまう場合は、数を数えながら磨いたり、歯磨きがいつ終わるのかなど、声をかけながら励ましたりするとよいだろう。
結論
子どもの歯ブラシについて、選び方や交換時期、安全な使い方などを紹介した。歯は将来の大切な財産。子どもの歯ブラシについて正しい知識を持ち、虫歯になるリスクを減らせるように、小さい頃から歯磨き習慣を身につけていこう。