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イギリス政府認定の「語りかけ育児」の方法とは?

イギリス政府認定の「語りかけ育児」の方法とは?

投稿者:ライター 長末初音(ながすえはつね)

2019年12月25日

イギリスで生まれた育児メソッド「語りかけ育児」が評判だ。従来の育児論や早期教育とは異なり、言語治療士の研究に基づいたこの育児方法は、発語の遅さが気になる方だけでなく、乳幼児とどのようにかかわるのがよいのか悩む親の助けになっているという。一体どのような方法なのだろうか。

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1. 語りかけ育児とは

「語りかけ育児」とは、イギリスの言語治療士であるサリー・ウォード氏が記した育児書「Baby Talk(ベビートーク)」(※1)に由来する。同書は英国内での出版後、瞬く間に人気書籍となり、書籍内で推奨される育児法「Baby talk program(ベビートークプログラム)」はイギリス政府が推奨することも決定した。

同書の監修を務めた日本の教育学者の汐見稔幸氏は、「Baby talk(ベビートーク)」という言葉を「語りかけ育児」と訳している。同書の日本語版である書籍「1日30分間「語りかけ」育児」(※2)は、通販サイトAmazonの子育て関連書籍部門売れ筋ランキングにもランクイン。語りかけ育児は、子育ての新常識になりつつある。

2. 語りかけ育児の方法

書籍「1日30分間「語りかけ」育児」によると、基本の方法は「静かな場所で1日30分間、赤ちゃんの興味に合わせて、遊んだり話しかけたりすること」だ。

静かな場所を用意する理由は、音の聞きわけに長けていない赤ちゃんが、親の語りかけを集中して聞けるようにするためである。テレビはもちろん、ラジオも音楽も流さないようにし、部屋を出入りも可能な限り避けてもらう。複数の大人が語りかけ育児をおこなうことも可能だが、一度に数人が語りかけるのではなく、1人ひとり別々でおこなうようにしよう。ウォード氏は「赤ちゃんには言葉をはっきり聞く機会が重要だ」と説く。この取り組みが大脳の聴覚野を発達させ、聞きたいものを聞き、聞きたくないものを無視する能力を促すという。

取り組む際、語りかけとは、言葉や事象を教えることではない点に注意してほしい。子どもの興味に大人が寄り添うことで、子どもがみずから学ぶ力は育まれる。

3. 語りかけ育児から得られた結果とは

語りかけ育児をメソッド化する前に、ウォード氏は言語の発達が遅れがちな赤ちゃん140人を2つのグループにわけ、一方だけ語りかけ育児を実践する、という調査をおこなっている。生後10ヶ月から3歳まで追跡調査をしたところ、語りかけ育児を実践したグループのほとんど全員が平均以上の言語を習得したと、いう結果になった。

さらに子どもたちが7歳の時点で調査したところ、語りかけ育児をおこなった方がIQも高いことが判明した。

このことから、語りかけ育児は、親子が無理せずに子どもの学習基盤を作る手助けになるといわれている。これは単なる勉強のみならず、子どもが「自分でやる力」を発揮し、ひいては自分を好きになることにつながっていく。

また、親が子どもと向き合う安心感を与えることで、子どもの情緒が安定し、親子関係がよくなるそう。このことから、思春期に対峙しがちな問題も防げるのではないか、とされている。

4. 「語りかけ育児に効果なし」と感じたら

実際に語りかけ育児を実践した親のなかには「効果なし」と感じた方もいるようだ。語りかけ育児を取り入れても、子どもの月齢や年齢の発育に見合っていないと感じる方もいるようなのである。

もし「効果がないようだ」と感じたら、語りかけ育児の方法を見直してみるのも1つの方法だ。たとえば、つい言葉や知識を教え込むような言葉がけにはなっていないだろうか?これは子どもにとってプレッシャーになってしまう可能性がある。子どもの興味や関心に合わせて語りかけを実践していこう。

「子どもに合わせる」のが語りかけ育児の大前提でもあるため、兄弟姉妹がいる場合はそれぞれ一対一の時間を作らなければならない。毎日の生活があるなかで大変かもしれないが、だからこそ貴重でもある30分を、心地よく有意義な時間にしてほしい。

結論

語りかけ育児の方法は「語ること」だけに留まらない。小学館から刊行されている「1日30分間「語りかけ」育児」には、月齢にふさわしい語りかけの言葉やおもちゃ、絵本、遊び方などが掲載されている。また、精神面の発育の目安や日常的な対応方法も学ぶことができ、総合的な育児のアドバイスを求めて手に取る方も多い。電子書籍ではサンプルも読めるので、この機会にチェックしてみてはいかがだろうか。

(※1)「BabyTalk」サリー・ウォード (著) Ballantine Books(Kindle版 )
(※2)「0~4歳 わが子の発達に合わせた1日30分間「語りかけ」育児」サリー・ウォード(著) 汐見 稔幸 (監修)槙 朝子(訳)小学館

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