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落ち着きがない子の改善方法は?効果のある空間作りや指導方法を紹介

落ち着きがない子の改善方法は?効果のある空間作りや指導方法を紹介

投稿者:元小学校教員 佐藤夏帆(さとうなほ)

2020年1月 2日

怪我をすることが多かったり、人の話を聞いていなかったり、長時間座っていられなかったりと、わが子が「落ち着きがない」と心配になることもあるだろう。そういう子ども、実は周りの大人のちょっとした努力で、改善できることもある。そこで今回は、子どもが落ち着く空間作りや、個別学習のメリット、落ち着きのなさを長所に変えて改善する方法を紹介する。

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1. 空間をシンプルにすることで落ち着く

落ち着きがない子どもは、家の中や教室に置いてあるあらゆる物が気になる。家でできることは、テレビを極力消すようにしたり、物も必要最低限にしたりして、すっきりした環境を作ることで、落ち着きがない子どもも気が散りにくい。

教室の場合は、子どもたちが楽しんで学習に取り組めるように掲示物や教具がたくさんあるため、なかなかシンプルにすることは難しい。そこで有効なのは、席をできるだけ教師に近い前の席にしてもらうということ。そうすることで少なくとも子どもの後ろに座っている友だちは視界に入らないし、教師が近くにいることで声かけをしてもらいやすい。

2. 個別学習が落ち着きやすい

落ち着きがない子どもは、身の回りのさまざまな刺激に敏感だ。たとえば窓の外で流れている雲や、前の席の友だちが着ている服に書かれた文字や、周りの席の子のヒソヒソ話の内容なども気になる。つまり、落ち着きがない子どもにとって、教室とは気になるもので溢れた空間なのだ。そんな中で勉強したり、先生から注意されたりしても、なかなか頭に入ってこない。そこで、学校で取り組んでいる「少人数指導」と「TT学習」を紹介する。

少人数指導

子どもの習熟度に合わせて、4〜6人の子どもに対し教師が1人で教えるという少人数学習がある。学校によって人数は多少増減するが、学級全体での授業よりも目が行き届きやすく、個別に指導する時間も比較的長くなる。また、習熟度の近い子ども同士が集まっているので、発言や質問をしやすい雰囲気なのもよい。

TT学習

TT学習とは「ティーム・ティーチング」の略である。一例として、担任の先生が主となって授業を進め、もう1人の先生が落ち着きがない子ども等の側で個別に教えてくれる。落ち着きがない子どもが手遊びをしたり、周囲に気を取られたりしないように、適切な声かけをしてくれるので、気づいたら授業が終わっていたということがなく、学習への理解も深まるだろう。

3. 落ち着きがないことを長所に!

落ち着きがないというのをポジティブに捉えると、「好奇心旺盛な子」ということなのだ。落ち着きがない子どもは、気になることができると、それを確かめたくて仕方がなくなる。それはつまり、自ら問題(課題)を見つけて自分なりに納得(解決)しているということなので、簡単な問題解決学習を自分で行ったことになるのだ。

落ち着きがないと教師や保護者から叱責されると、一時的に大人しくなるかもしれないが、それでは根本的な解決にならないどころか、子どもの個性を押さえつけてしまい、自己肯定感を低くすることに繋がりかねない。では、叱らずに子どもを落ち着かせるためには、「好奇心を押さえつけない」ことが大切である。

教師が面白い授業作りをすることは当然として、まずは落ち着きがない子どもへの適切な声かけが必要がある。例えば落ち着きがない子どもがノートを取らずに消しゴムで遊んでいたとしよう。その場合は、「○○君、何してるの!?ちゃんと黒板を写しなさい!」と威圧的な指示を出してはいけない。サッと子どもの側に行って、優しく「消しゴムで遊ぶの楽しいよね。先生も小学生の時夢中になったことがあるよ」と自分の経験を踏まえ、子どもを否定しないようにする。そして「黒板を写すことはね、さっき勉強したことの復習だけじゃなくて、字を書く練習にもなるんだよ。消しゴムはノートに写してからにしようか」と、学習の意義を毎回繰り返し教えることが大切である。

最初から手遊びを止めることは落ち着きがない子にとってハードルが高いので、少しずつ手遊びの時間を短くしていくように工夫する。これは学校だけでなく家庭でも同様で、落ち着きがない子どもを叱って矯正するよりも、家族で一緒に生活や学習のルールを決めて、子どもに寄り添った言葉かけをし、少しずつ集中力を高めていくことが最短で最善の方法である。

結論

落ち着きがない子どものための空間作りや、個別学習のメリット、落ち着きのなさを長所に変える考え方を紹介した。落ち着きがないことは決して短所ではなく、好奇心旺盛であるという素晴らしい才能である。担任教師をはじめとした周囲の大人と密に連絡を取り、子どもの個性を生かせるような方法を探していこう!

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