1. ぜひやってみよう!の4つ

ゆっくりとわかりやすく話しかける
子どもと話をするときはゆっくりとわかりやすく話そう。早口で何を言っているかわからないと、せっかくの言葉を覚えるチャンスを失っているかもしれない。大げさなくらい口を大きく開けて話しかけよう。
子どもが興味を持っているものについて話をする
子どもは自分が興味を持ったものはあっという間に覚えてしまう。だから、親がこの言葉を覚えてほしい!と思って一生懸命教えても興味がないと覚えない。子どもが何かをじっと見つめているような時があればチャンス。例えば乗り物好きな子であれば「赤い電車が通ったね」、動物好きな子であれば「白くてふわふわのうさぎだね」などと声をかけてみよう。
「はい」「いいえ」以外の質問をする
これは少し言葉が進んできた子向けになるが、はい・いいえで答えられない質問をしてみよう。例えば「牛乳飲む?」ではなく「牛乳かお茶、どっち飲む?」といったものだ。他にも今日の服をどちらか選ばせるというのもいい。自分の気持ちを相手に伝えなくてはいけない時に言葉は出る。言葉を発する必要性を子どもに与えてみよう。
色んな体験をさせよう
人は見たり聞いたりしただけのことは記憶に残りにくい。実際に匂いを嗅いだり、触ったり、食べたりする。子どもにはたくさんの体験や経験をさせてあげよう。例えば風が強い日には実際に風が頬にあたり、親から「風が強いね」と話しかけられてようやく覚えられる。さらには動物園のライオンがかっこよかったことを誰かに伝えたいと思うことが言葉の発動につながる。重要なことは様々な体験を通して、親と子が一緒に楽しんだり、触れ合ったりスキンシップすることだろう。
2. 少しやめてみよう!の2つ

テレビを消してみる
子どもの言葉の発達には親とのスキンシップが不可欠である。しかしながら、部屋にテレビがついていたら...。つい親も子もテレビの音につられてスキンシップが二の次になっていることはないだろうか。せっかく絵本を読んでいても画面が動くテレビの方に気をとられてしまうのはしょうがないだろう。もちろんテレビは悪ではない。テレビに映る映像について子どもと話をするのは悪くないが、せめて食事中や絵本の読み聞かせ中だけでもテレビは消すようにしたい。
察して先に行動をしない
これはついやってしまっているお父さんお母さんも多いのではないか。先にも挙げたように、言葉は他人に自分の気持ちを伝えるために必要なものである。しかしながら、普段から一緒にいる親は子どもの気持ちを先読みして勝手に動いてしまってはいないだろうか。のどが渇いただろうからさっと飲み物を出す。ぐずった時にはお気に入りのおもちゃを渡すなどだ。これでは子どもは言葉を発する必要がないので話さない。あえて気づかないふりをする、もしくは祖父母に預けるというのも話さなくてはいけない環境を作るという点でもいいだろう。
3. おすすめの絵本の紹介

何か話しかけたいと思っても赤ちゃん相手に一方的に話しかけ続けるのは難しいものだ。そこで役に立つのはやはり絵本だ。言葉を促すためにおすすめの絵本を紹介したい。
じゃあじゃあびりびり
作・絵 まつい のりこ
イラストがカラフルで赤ちゃんから興味を持ちやすい。「おみずがじゃあじゃあ」「くるまがブーブー」など擬音語を学びやすい。初めて自分で読めるようになった絵本だという子どもも多いベストセラー。
イラストがカラフルで赤ちゃんから興味を持ちやすい。「おみずがじゃあじゃあ」「くるまがブーブー」など擬音語を学びやすい。初めて自分で読めるようになった絵本だという子どもも多いベストセラー。
あかちゃんのあそびえほんシリーズ
作・絵 きむら ゆういち
「いただきます」などの挨拶を学ぶものや、トイレトレーニング向けの内容もあり、シリーズ全巻を集めたくなる。めくると楽しい仕掛けがいっぱいで親も楽しく読める。持ち運びしやすい小さいサイズも。
「いただきます」などの挨拶を学ぶものや、トイレトレーニング向けの内容もあり、シリーズ全巻を集めたくなる。めくると楽しい仕掛けがいっぱいで親も楽しく読める。持ち運びしやすい小さいサイズも。
頭のいい子を育てるプチ あかちゃんごおしゃべりえほん
作・絵 かしわら あきお
NTTコミュニケーション科学基礎研究所による最新調査データが用いられた言葉の発達のための絵本。赤ちゃんの発した最初の言葉ランキングを元に絵本が作られており、シリーズ累計25万部に達している人気の絵本だ。
NTTコミュニケーション科学基礎研究所による最新調査データが用いられた言葉の発達のための絵本。赤ちゃんの発した最初の言葉ランキングを元に絵本が作られており、シリーズ累計25万部に達している人気の絵本だ。
結論
以上、子どもに言葉を覚えさせるための方法をまとめたが、もしかしたらこんな事はもうとっくにやっているという方もいるかもしれない。それでも言葉を話さないと焦っている方。親が「このゴミ捨てて」と言って捨ててくれたら大丈夫。「公園に行こう」と言ったら自分で靴を履こうとし始めたら大丈夫。来たるべき日に備えて今は言葉を貯めている時期なのかもしれない。あなたのせいで言葉が遅れているわけではない。今まで通り親子のスキンシップを大切に、来たるべき日が来るのを楽しみにしよう。もし2、3歳を過ぎても言葉が出ないなとで言葉の遅れが気になる場合は専門家に話を聞くのもいいだろう。まずは身近な小児科医や市の保健師に相談してみよう。