1. 油汚れだけではない。お弁当箱の汚れの正体

幼稚園児のお弁当箱といえばプラスチック製のものが多いが、洗い方で手を焼くのは実は「油汚れ」に限らない。たとえば、ごはん粒がカチカチにこびりついてしまった「でんぷん汚れ」や、ミートソースなどの「着色汚れ」も、幼稚園児のお弁当箱につきがちなしつこい汚れである。また、しっかり洗ったはずなのに、お弁当箱の端に白く残る「水垢汚れ」が気になる方もいるのではないだろうか。水垢汚れの原因は水道水に含まれるミネラル成分だ。
これらはそれぞれ、まったく異なる種類の汚れであるが、汚れたお弁当箱は結局どのように洗うのが正解なのだろうか?
これらはそれぞれ、まったく異なる種類の汚れであるが、汚れたお弁当箱は結局どのように洗うのが正解なのだろうか?
2. 幼稚園のお弁当箱の洗い方

お弁当箱の日常的な洗い方
幼稚園から帰ってきたら、お弁当箱をキッチンペーパーで軽く拭いて、油汚れをできるだけ拭き取ってしまおう。その後、ゴムパッキンがあれば外し、「お湯」へ漬け置きしよう。水ではなくお湯に漬けることで、油汚れを浮かせるのはもちろんのこと、でんぷん汚れもふやけるため、落としやすくなる。
お弁当箱の汚れがお湯で浮いたら、食器用洗剤とスポンジでやさしく洗っていこう。お弁当箱に使われるプラスチックは比較的やわらかいため、硬いスポンジでゴシゴシ擦ると傷がついてしまうことがある。この傷には汚れや雑菌がたまることがあるため注意してほしい。
お弁当箱の汚れがお湯で浮いたら、食器用洗剤とスポンジでやさしく洗っていこう。お弁当箱に使われるプラスチックは比較的やわらかいため、硬いスポンジでゴシゴシ擦ると傷がついてしまうことがある。この傷には汚れや雑菌がたまることがあるため注意してほしい。
しつこい油汚れにはスプレータイプの洗剤を
一度洗っても落ちない油汚れには、「スプレータイプの食器用洗剤」を直接スプレーし、1分ほど置いて洗うのも有効だ。そもそも、お弁当箱の油汚れが落ちにくいのは、油とプラスチックの親和性が高く、目に見えない細かい隙間にも油汚れが入り込んでしまうためである。液状の台所洗剤では、隙間に入り込んだ油汚れまで落とせなかったが、スプレータイプなら洗浄が可能となった。
幼稚園児が使うお弁当箱には、合成界面活性剤を使わないナチュラルクリーニングをしようと考えているなら、お弁当箱に重曹を入れて、漬け置きするのもおすすめだ。重曹のほか、セスキ水をスプレーする方法もあるが、強力な油汚れは落とせない場合がある。
幼稚園児が使うお弁当箱には、合成界面活性剤を使わないナチュラルクリーニングをしようと考えているなら、お弁当箱に重曹を入れて、漬け置きするのもおすすめだ。重曹のほか、セスキ水をスプレーする方法もあるが、強力な油汚れは落とせない場合がある。
3. お弁当箱の除菌・漂白方法

お弁当箱を日常的に除菌するには、洗浄後にアルコール除菌スプレーで拭きあげる方法が一般的ではないだろうか。たとえば、大腸菌群、サルモネラ菌や黄色ブドウ球菌、カンピロバクターなどの細菌には、アルコール除菌がある程度有効であることが判明している。一方で、ノロウイルスなどアルコールが効かないものもある。心配な場合は、塩素系漂白剤で除菌するのが有効だ。これは、消臭や着色汚れ対策にもなる。
水1Lに台所用漂白剤10mlの割合で薄めた液を作ったら、洗い終わったお弁当箱を漬け置きしよう。除菌だけが目的の場合は約2分、しっかり漂白したい場合は約30分が目安だ。漬け置きが終わったら、流水でよくすすぎ、乾燥させて完了だ。
一般細菌の除菌や漂白が目的であれば、酸素系漂白剤を使うのも1つの方法である。塩素系漂白剤と異なり強いガスが発生せず、自然にもやさしいため、幼稚園児の使うお弁当箱には酸素系漂白剤を使う方が多い。
水1Lに台所用漂白剤10mlの割合で薄めた液を作ったら、洗い終わったお弁当箱を漬け置きしよう。除菌だけが目的の場合は約2分、しっかり漂白したい場合は約30分が目安だ。漬け置きが終わったら、流水でよくすすぎ、乾燥させて完了だ。
一般細菌の除菌や漂白が目的であれば、酸素系漂白剤を使うのも1つの方法である。塩素系漂白剤と異なり強いガスが発生せず、自然にもやさしいため、幼稚園児の使うお弁当箱には酸素系漂白剤を使う方が多い。
水垢汚れには酢が効く
きちんと洗ったにもかかわらず、乾燥させたお弁当箱に残った水垢汚れは、「酢」で拭き取れば簡単に落とせる。酸性である酢やクエン酸は、アルカリ性である水垢を中和する作用があるためだ。同様の理由で、レモン汁も有効である。
酢やレモン汁といった酸性の素材は、塩素系漂白剤を始めとした塩素系洗剤と併用しないよう気をつけてほしい。混ぜると有毒塩素ガスが発生し、健康に害を及ぼしてしまう。万が一ガスが発生してしまった場合は、換気をしてその場から離れてほしい。ガスの発生が収まったらしっかり水で洗い流そう。
酢やレモン汁といった酸性の素材は、塩素系漂白剤を始めとした塩素系洗剤と併用しないよう気をつけてほしい。混ぜると有毒塩素ガスが発生し、健康に害を及ぼしてしまう。万が一ガスが発生してしまった場合は、換気をしてその場から離れてほしい。ガスの発生が収まったらしっかり水で洗い流そう。
結論
幼稚園のお弁当箱には子どもの大好物を入れてあげたいが、親としては衛生面や安全性も気になるところだ。カビや食中毒予防のためにも、日常的に正しい洗い方をしたいものである。そうすることで、親は安心してお弁当を持たせられるし、子どもにもっとお弁当の時間を楽しんでもらえるはずだ。