1. どんなときに横抱きすべき?

赤ちゃんの抱き方と一言にいっても横抱き、縦抱き、抱っこ紐を使用する方法などいくつか種類がある。その中でも横抱きは基本の抱き方なので、コツをおさえれば首の座っていない赤ちゃんであっても比較的簡単かつ安全に抱っこできる。
横抱きが役立つ育児場面をいくつか紹介しよう。
横抱きが役立つ育児場面をいくつか紹介しよう。
移動するとき
移動するおときは赤ちゃんの安全を確保する必要がある。横抱きは慣れると片手でも抱くことができる。そのため横抱きは空いた手で戸を開閉したり、危険物などを避けたりするなど危険回避することも可能である。赤ちゃんの様子を確認しながら移動できるのも横抱きの特徴だろう。
授乳するとき
横抱きは哺乳瓶で授乳するときの基本姿勢だ。顔だけでなく赤ちゃんの全身状態もしっかりと観察することができる。お父さんが哺乳瓶で授乳をする際には、横抱きが最も安定した姿勢になるだろう。
寝かしつけるとき
横抱きは赤ちゃんを寝かしつけるときにも役立つ。縦抱きよりも優しくゆらしたり、トントンしたりしやすい。赤ちゃんが寝付いた後も布団などに寝かせやすい抱き方である。
ふれあうとき
横抱きは赤ちゃんの表情もよく観察しやすいため、アイコンタクトや会話を楽しむときにもおすすめの抱き方である。
2. 横抱きの基本の方法

こちらでは横抱きの基本のやり方について解説しよう。
1.赤ちゃんに声掛けとスキンシップで抱っこすることを伝える
赤ちゃんも急に抱っこされると驚いて泣いてしまうこともある。赤ちゃんが泣くと慌ててしまい、適切な方法で抱っこできない場合もあるため、抱っこする前には赤ちゃんに「抱っこするよ」などと声をかけて、手足やお腹などに優しく触れて伝えることを忘れないでいただきたい。
2.赤ちゃんの首元をしっかりと支える
赤ちゃんの脇の下を通るようにして、首の後ろと後頭部を手の平で包みこむようにしっかりと支えてほしい。新生児から3か月前後のまだ首が座っていない赤ちゃんの体を動かすときには、安全確保のためにも首元を十分に支える必要がある。抱き方に慣れるまでは、利き手で首元を支えるとしっかりと安定させられるだろう。しかし、抱き方に決まりはないため安全に抱くことのできる腕で行って欲しい。首元をしっかりと支えた後は、吐き戻しを防ぐために頭が上になるように少し浮かせて抱き上げる備えをしてほしい。
3.お尻をしっかりと支える
首元を支える手とは反対の手で赤ちゃんのお尻を支える。赤ちゃんの股から手をそっと差し込み、お尻を手の平で包み込むように支えて安定させるといいだろう。
4.赤ちゃんを抱き上げて身体に密着させる
首元とお尻をしっかりと安定させて支えた後にゆっくりと赤ちゃんを抱き上げる。赤ちゃんを安定させるために抱き上げた後に、赤ちゃんの体をしっかりと抱く人の身体に密着させる。
5.お尻を支えていた手を首元までずらして支える
赤ちゃんをしっかりと抱く人の身体に密着させて安定させた後に、お尻を支えていた手を赤ちゃんの肩周囲までずらして首元をしっかりと支える。
6.赤ちゃんの頭が肘に乗るように抱き上げたときに、頭側を支えた手をずらす
お尻を支えていた手で赤ちゃんの身体から首元までしっかりと支えたことを確認してから、頭側にある手をそっとずらして赤ちゃんの頭が肘の内側にのるまでずらす。
7.赤ちゃんを両腕で包み込むように抱いて完成
赤ちゃんを両手で包み込むように姿勢を安定させて横抱きを完成させる。
3. 横抱きするときの注意点

こちらでは横抱きするときの注意点とコツを紹介しよう。
抱き上げたらすばやく身体に密着させる
赤ちゃんの抱き方に慣れていない場合では手の動きに迷い、抱き上げた後にもたついてしまうこともあるだろう。しかし、この不安定な状態を継続することは手を滑らせる危険性がある。そのため赤ちゃんを抱き上げた後はできる限りスムーズに、赤ちゃんの体をしっかりと抱く人に密着させてほしい。赤ちゃんの姿勢が不安定であるほど赤ちゃんも不安になり、泣いて暴れてしまう原因になるので注意していただきたい。
抱く人の負担を少なくする
赤ちゃんは日々成長して体重も増加してくるため、腱鞘炎や首・肩こりなどを予防するためにも抱く人の負担を少なくさせる工夫が大切である。横抱きの際にも常に赤ちゃんを抱く人の身体に密着させると抱く人の負担が少なく済む。また、赤ちゃんの大きさや抱く人の体格にもよるが、赤ちゃんのお尻が抱く人の臍ほどの高さにくるように横抱きすると、姿勢も安定して無駄な力を使わずに抱きやすいだろう。
結論
今回は、横抱きの基本のやり方と注意点やコツについて解説したがいかがだっただろうか。横抱きは赤ちゃん時代の基本的な抱き方である。ぜひこちらの内容を参考に、コツをおさえて安全かつスムーズに横抱きできるように心がけていただきたい。