目次
- やかんや鍋などに水を入れ、蓋をあけた状態で強火にかける
- 沸騰してから10〜15分以上煮沸して火を消す
- 人肌程度(35〜37度ほど)までお湯を冷ませば完成
- 上記の手順で湯冷ましを作る
- 哺乳瓶に粉ミルクを入れる
- 哺乳瓶にミルク全量の3分の2程度まで湯冷ましを注ぐ
- ミルクを溶かしたらできあがりの量まで湯冷ましを注ぐ
- 人肌程度まで冷ませば完成
- 耐熱性がある容器
- お手入れが簡単な容器
- 清潔に使用できる容器
1. 「湯冷まし」とは

そもそも赤ちゃんにあげる「湯冷まし」とはどのような飲み物なのかをおさらいしておこう。
「湯冷まし」とは?どんなときに使うもの?
簡単にいえば「一度煮沸させたお湯を冷ましたもの」が湯冷ましだ。人肌程度にまで冷ましたものを使用する。たとえば赤ちゃんのミルクを作ったり、水分補給をしたりするときなどに使用する。
大人は体重の約6割が水分であるのに対し、新生児は約8割、乳児は約7割とされている。発汗量が多い赤ちゃんは脱水症状にも至りやすいため、飲みやすい湯冷ましでこまめに水分補給をさせてあげよう。なお湯冷ましを飲むことで便も軟らかくなる。赤ちゃんの便秘解消にも一役買ってくれるという利点がある。
一度沸騰させる理由
塩素を除去することが主な目的である。もちろん水道水をそのまま飲んでも問題はないが、多少なりとも塩素が含まれているため、赤ちゃんによっては肌トラブルを招くリスクがゼロではない。そのため、いったん沸騰させてから冷ますという手順を踏むのである。
2. 湯冷ましの作り方

それでは湯冷ましの作り方を紹介していこう。特別難しいことはないが、いくつかポイントがあるので確認しておきたい。
湯冷ましの作り方
湯冷ましを使ってミルクを作る方法
湯冷ましやミルクを入れるのにおすすめの容器は?
湯冷ましを保存したり、湯冷ましを使って作ったミルクなどを赤ちゃんにあげたりするときは、このような容器を使おう。なお本来、赤ちゃんの湯冷ましはその都度作ることが望ましい。だが何らかの事情で難しければ保温性の高い水筒などに入れておこう。
逆に、飲み口にパッキンがついたものやペットボトルなどは汚れが付着しやすく、清潔さを維持するにも手間がかかる。できることなら控えたほうがよいだろう。
3. 湯冷ましを作ったり取り扱ったりする際の注意点

最後に、湯冷ましを作るときや取り扱う上での注意点をまとめたので一緒に確認していこう。
必ず沸騰してから10〜15分以上煮沸すること
水道水には「トリハロメタン」と呼ばれる有害物質が含まれている場合がある。このトリハロメタンは沸騰直後に一時的に濃度が上昇するが、煮沸を続ければやがて消失する。日本の水道水の安全基準は厳しいが、それでも10〜15分以上煮沸させることが大切だ。
電気ケトルは使用しないこと
電気ケトルのほうが効率的だが沸騰した瞬間にスイッチが落ちる。トリハロメタンは沸騰直後に濃度が上昇するため、そのままではリスクがある。面倒かもしれないが、電気ケトルではなくやかんや鍋など沸騰後も煮沸し続けられるものを使おう。
湯冷ましばかりを飲ませすぎないこと
ミルクや母乳、離乳食などの摂取量が減らないように、与える湯冷ましの量もコントロールしてあげることが大切だ。湯冷ましを飲みすぎると栄養不足になったり、消化器官の負担になったりすることがあるので注意しよう。もちろん、赤ちゃんに何らかの疾患がある場合や発熱、下痢などの症状がある場合は医師の指示にしたがって飲ませてあげてよい。
ミネラルウォーターは軟水を選ぶこと
水道水ではなくミネラルウォーターを使用する場合、硬度「100mg/l未満」の軟水を選ぶことも大切だ。ミネラル成分は赤ちゃんの消化器官や腎臓に負担がかかりやすく、下痢になることもあるため注意しよう。
可能な限り速やかに使い切ること
煮沸したことにより、水道水中の塩素(殺菌成分)が除去されているのが湯冷ましだ。雑菌が繁殖しやすい状態のため、できる限り速やかに使い切ることを心がけよう。一度に使い切れなかった場合、もったいないが廃棄するか、長くても1日で使い切れるようにしてほしい。
結論
湯冷ましの作り方そのものは難しくはないが、沸騰したあとも10〜15分以上煮沸するなどちょっとしたコツは必要だ。近年ではお湯が出るウォーターサーバーなど手軽な製品も増えたが、それらを使用する際もぜひ、本稿を参考に赤ちゃんにとって安全な湯冷ましを作っていただきたい。