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日本酒の特別純米酒と特別本醸造酒の違いはどこにある?

日本酒の特別純米酒と特別本醸造酒の違いはどこにある?

投稿者:ライター 亀崎智子(かめざきさとこ)

監修者:管理栄養士 氏家晶子(うじいえあきこ) 

鉛筆アイコン 2019年10月23日

日本酒には多くの種類が存在するが、なかには「特別」とつく名前が2つある。特別純米酒と特別本醸造酒の2種類はなぜ、特別とつけられているのか説明できないという人も多いはずだろう。そこで、今回は特別純米酒と特別本醸造酒の違いと特別本醸造酒を美味しく楽しむためのポイントについて紹介する。

  

1. 本醸造酒の特徴

本醸造酒は原材料が米・米麹・醸造アルコール・水の4種類で作られる日本酒である。また、本醸造酒は酒米の精米歩合が70%以下という基準が設けられている。そして、現在、作られている日本酒の多くは醸造アルコールを添加しているものである。

醸造アルコール添加というと、犬猿してしまう人も多いが、決して日本酒の質を落としてしまうものではない。醸造アルコールは米やサトウキビ、トウモロコシなどを発酵させて、蒸留することで作られる純度の高い無色無臭のアルコールなのである。

醸造アルコールを犬猿する人の中には、日本酒をカサ増しするために使用していると思っている人が多いが実は違う。醸造アルコールは品質維持や味わい調整のために使用されるので決して悪者ではない。カサ増し防止のためというわけではないが、醸造アルコールの使用量は規定されているため必要以上に使用されることはない。日本酒と呼ばれるためには、酒米の総重量の10%以内の醸造アルコールの添加でなければならない。

2. 特別純米酒と特別本醸造酒の違い

特別純米酒と特別本醸造酒の大きな違いはその原材料である。特別純米酒の原材料は米・米麹・水の3つであるのに対して、特別本醸造酒の原材料は米・米麹・醸造アルコール・水の4つである。

特別純米酒は旨みやコクがあり濃厚な味わいを楽しむことができる。一方で、特別本醸造酒は醸造アルコールが添加されることで、スッキリとしてキレのある軽い飲み口を楽しむことができる。全く異なる味わいであるので、一概にどちらのほうが優れているということではないので、好みの味を選ぶことが大切である。

また、2つに共通している特別というのは、酒米の精米歩合が60%以下もしくは特別な醸造方法で作られたものに対していうことができる。特別な醸造方法とは、規定があるわけではないので、各酒蔵で特別と名乗るかどうかの判断は任せられている。そして、名乗る場合には、ラベルに何が特別であるのか記載する決まりがあるので、そこを確認してから購入するのがおすすめである。

ちなみに、代表的な特別醸造方法には、原材料の米が特定の品種のものを100%使用していたり、無農薬や減農薬米を使用していたり、長期低温発酵を取り入れていたり、木槽しぼりを取り入れたりと、さまざまである。

3. 特別本醸造酒を美味しく楽しむために

特別本醸造酒のおすすめの飲み方は冷酒にして飲むことである。とくに5℃くらいに冷やして飲むことで、特徴であるキレのよさを感じることができるとともに、スッキリとした味わいを楽しむことができる。軽い飲み口である特別本醸造酒は温まることで減ってしまうので、熱燗はおすすめできないが、温かく飲みたい場合にはぬる燗にして飲むことをすすめる。

基本的にクセのない軽い飲み口であるので、どのような料理とあわせても相性がよいというのも特徴である。しかし、その中でとくにおすすめするのは、白身魚やイカなどの魚介類との組み合わせである。また、スッキリとする軽い飲み口であるので、あっさりとした味付けでは物足りない場合には、魚介類をフライや揚げ物などの濃いめに味付けをして食べることで満足できることだろう。

結論

特別純米酒と特別本醸造酒はどちらがよいと一概に決めることはできない。それぞれ特徴的な味わいであるため、自身の好みの味に合わせて選ぶのが一番大切である。手軽な価格で手も出しやすい特別本醸造酒であるので、キレがあり軽い飲み口が好きな場合にはぜひとも、一度飲んでみてはいかがだろうか。
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  • 公開日:

    2019年9月27日

  • 更新日:

    2019年10月23日

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