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石ころみたいなチーズ【ベルパー・クノール・アルト】の特徴と魅力

石ころみたいなチーズ【ベルパー・クノール・アルト】の特徴と魅力

投稿者:ライター 佐々木このみ(ささきこのみ)

監修者:管理栄養士 藤江美輪子(ふじえみわこ)

鉛筆アイコン 2019年11月26日

ヨーロッパのチーズには見た目が個性的なものがいくつもある。今回は、初めて見た人は石ころと間違えてしまいそうなユニークな外観のチーズを紹介する。その名は、「ベルパー・クノール・アルト」。スペインで作られる個性的なチーズの特徴や食べ方を学んでいこう。

  

1. ベルパー・クノール・アルトってどんなチーズ?

ベルパー・クノール・アルトは、スペインのベルン州で作られるハードタイプのチーズだ。ハードの中でも水分を極限まで飛ばした超硬質タイプである。スペインやスイスなど山岳地帯の多い国では、保存性を高める目的でこのようなチーズがよく作られている。

石の塊にしか見えない

ベルパー・クノール・アルトは、低温殺菌された牛乳にニンニク、ブラックペッパー、ヒマラヤの岩塩を加えて作られる。ヨーロッパのチーズと聞くと黄色くて大きな平たい円筒形のいかにも美味しそうなものがイメージされがちだが、ベルパー・クノール・アルトは黒い石の塊にそっくりで、とてもチーズには見えない。大きさもほかのハードタイプのチーズと比べると小さめで、まさに石ころである。

ナイフが通らないほど硬い!

石のようなのは見た目だけではない。ベルパー・クノール・アルトは超硬質チーズのため、カットして食べようとしてもナイフが通らないため、そのまま食べるチーズではなく薄く削って食べるのが一般的なのである。カンナのようなスライサーで削り調味料として使うため、かつお節のようと表現されることもある。

フレッシュチーズは地元でしか食べられない

ベルン州の生産地ではフレッシュタイプのベルパー・クノール・アルトも食べられているが、こちらは保存がきかないため地元で消費されてしまうそうだ。このフレッシュチーズタイプを半年以上熟成させて超硬質に仕上げたものが、一般的に出回るベルパー・クノール・アルトなのである。ベルパー・クノール・アルトは水分がかなり抜かれているため保存性が高く、国外にも流通している。

2. ベルパー・クノール・アルトの気になる味とは

石のように硬くなるまで長期熟成すると、発酵臭もクセも強くなりがちだ。ところが、ベルパー・クノール・アルトは意外にもクセがあまりなく、コクが凝縮されたマイルドな味わいなのである。強烈な見た目に反して、味のほうは親しみやすいチーズなのだ。

また、加えられたニンニクとブラックペッパー、岩塩がほどよいアクセントとなっている。削って食べるため食感も柔らかく、口に含むと豊かな風味を感じられる。日本で少し前にブームになった「食べる調味料」は料理に使わずそのまま食べても美味しいが、ベルパー・クノール・アルトもまさに極上の食べる調味料といえるだろう。

3. ベルパー・クノール・アルトは料理のアクセントに!

料理にコクを加えたいときや味を変化させたいときに、ベルパー・クノール・アルトが重宝する。スペインやスイスでは、トマトやレタスなどの野菜にサッとかけて即席サラダとして食べることが多いそうだ。スープに加えれば味に深みを出すことができる。パルメザンチーズをパスタやピザにかけて食べる習慣は日本でも一般的だが、ベルパー・クノール・アルトは相性のよい食材が多いため、よりさまざまな使い方ができる。

つまみとしておすすめなのは、冷奴や湯豆腐のトッピング。淡白な味わいの食材に加えることで味が引き締まり、簡単に極上の一品を作ることができるのだ。

結論

石ころにしか見えなくても、削れば贅沢な調味料として使えるのがベルパー・クノール・アルトの魅力だ。同じハードタイプのチーズでも、そのまま食べるのが一番美味しいものもあれば、ベルパー・クノール・アルトのように料理のアクセントとして使うものもある。原料や熟成期間の違いによって幾通りにも変化するチーズは、じつに奥深い食べ物である。
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  • 更新日:

    2019年11月26日

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