1. 小松菜はどんな野菜?

小松菜は、チンゲンサイなどと同じアブラナ科の野菜だ。
小松菜の産地
小松菜の原産地は日本だ。東京都江戸川区小松川付近が原産地であることが小松菜という名称の由来になっている。小松菜は、埼玉、東京、茨城など関東での栽培が盛んだが、関西や中部地方などでも生産されている。
ほうれん草との違い
小松菜はほうれん草と見た目が似ている。しかし小松菜がアブラナ科の野菜であるのに対し、ほうれん草はヒユ科の野菜だ。原産地も小松菜が日本であるのに対し、ほうれん草は西アジア周辺という違いがある。ほうれん草はアクが強いのに対し、小松菜はアクが少ないことが特徴として挙げられる。価格も小松菜のほうがほうれん草に比べて安価なことが多い。
2. 小松菜の栄養と効能

鉄分と言えばほうれん草、カルシウムと言えば牛乳というイメージが強いが、小松菜はそのイメージを覆すほどの栄養が含まれている。
鉄分
鉄分が不足すると貧血になることは多くの人が知っているだろう。鉄分は体内の酸素を運搬する役割をもつ赤血球の構成要素であるため、鉄分が不足すると体内の酸素の運搬がうまくいかず身体に様々な影響が出る。鉄分が豊富な野菜というとほうれん草を思い浮かべることが多いが、100g中に含まれる鉄分の量は小松菜のほうが多い。ほうれん草は100g中2mgの鉄分が含まれているのに対し、小松菜は2.8mg含まれている。鉄分の含有量は、実は小松菜の方が多いのだ。
カルシウムが豊富

カルシウムは骨や歯の形成に欠かせない栄養素だ。カルシウムが不足すると骨や歯がもろくなり、骨折しやすくなる。成長期の子どもはもちろん、骨粗しょう症予防のためにも積極的に摂りたい。カルシウム補給といえば牛乳などの乳製品をイメージするだろう。小松菜100gに含まれるカルシウムは170mgだ。これは、100gあたり110mgのカルシウムを含む牛乳よりも多い。
3. 小松菜の選び方から食べ方と保存方法

栄養豊富な小松菜を食べるために、選び方や食べ方、保存方法を解説する。
小松菜の選び方
小松菜は、茎にハリがあり、葉先までピンとしているものを選ぶのがポイントだ。また、鮮やかな緑色をしていて厚みがあることも重要である。袋からはみ出るほどの長さまで成長したものは固いことが多いので、長すぎないものを選んだほうが子どもでも食べやすい。
小松菜の食べ方
小松菜はアクが少ないため、食べやすい大きさに切り、そのままオリーブオイルなどで炒め物にしても美味しい。ちりめんじゃこや油揚げとの炒め物も相性がよく、栄養価が増す。コーンクリーム缶と煮込んだり、シチューやカレーの具材に取り入れるなど洋風の料理に使うこともできる。野菜を毛嫌いする子どももカレーに入れてしまえば食べやすいだろう。
小松菜の保存方法
小松菜を保存する時は、店頭で販売されている袋のまま保存する。この袋は穴が開いているため通気性がよい。冷蔵庫の野菜室で立てて保存すると、栽培時と同じ向きになるのでストレスがかかりにくく長持ちする。
結論
カルシウムや鉄分が豊富な小松菜は日本原産の野菜である。ちりめんじゃこなどの和風素材との炒め物もよいが、カレーなどの洋風の料理にも使えるのがありがたい。手に入れやすい野菜なのでぜひ食卓に取り入れてみよう。