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くっつかない!パスタのお弁当を美味しく食べる9つのコツ

くっつかない!パスタのお弁当を美味しく食べる9つのコツ

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 黒沼祐美(くろぬまゆみ)

鉛筆アイコン 2021年8月19日

どうしてもマンネリしがちなお弁当。ときには、米以外の麺類を使ったお弁当にもトライしたい。ただ、問題になるのは、麺がくっついてしまうこと。なかでもパスタは長年、お弁当には敬遠されてきた存在だ。今回はそんなパスタの「くっつかない」お弁当の作り方をレクチャーしていく。「くっつかない」と「美味しい」を両立した、新たなパスタのお弁当とは?

  

1. パスタをお弁当に入れるにはコツがある!

お弁当箱にパスタを入れたことがあるだろうか?いざ、食べようとするとくっついていて...そんな残念な経験をしたことがある人もいるかもしれない。ここでは、パスタをお弁当に入れるとくっついてしまう理由、さらに伸びてしまう理由について考えていこう。

お弁当のパスタはくっついてしまう

パスタがくっついてしまう原因は、パスタの原料であるデュラム小麦に含まれるグルテンにある。 グルテンは、グリアジンとグルテニンというタンパク質が絡み合ってできたもの。これは、冷えると固まって粘りをもつ性質がある。また、パスタに含まれるデンプンも同じく、冷めるとくっつきやすくなる性質がある。これがパスタを茹でたあと、ザルにあげて置いておくとくっついてしまう理由だ。

お弁当のパスタは伸びてしまう

「麺類は茹でたてが美味しい」というのはよく聞く話。それと同時に時間が経つと「伸びて美味しくない」ともいわれる。伸びるとは、全体に水分が均一に行きわたってしまう状態をあらわす。パスタは、茹であげた直後は中心部分がまだ固い状態だ。これがいわゆるアルデンテとよばれるもので、水分を含んだ表面とのコントラスト(水分傾斜)こそ、コシを生み出す要因ともいわれている。時間経過とともに水分が全体に浸透すると、水分の差がなくなり、コシがない状態=伸びた状態になるのだ。また、パスタに含まれるデンプンは、水と加熱によってα化する。これは糊化と呼ばれる変化で、これが美味しくなる理由だ。しかし冷めていく過程で再結晶化して、元の状態に戻ってしまう。これを老化と呼ぶが、これが味わいを損なう理由でもある。

2. くっつかない!お弁当用パスタの美味しさを保つ9つのコツ

パスタのお弁当をくっつかない、そして美味しく仕上げるためには、コツがある。
コツ1と3はすべてのパスタに応用可能だ。ナポリタンやペペロンチーノなど、パスタとソースをよくなじませるものは、コツ2を併用するといい。ミートソースなど、ソースをあとからかけるものについては、コツ2と4、5、7を併用するなど、上手に組み合わせて、美味しいお弁当パスタに仕上げよう。

お弁当パスタのコツ1:茹で湯にオイルを入れる

パスタは茹でるときに塩を入れるのが基本。これは味わいだけでなく、伸びるのを防止する効果もある。パスタの表面にあるグルテンと塩の成分が結びつくことにより、バリア機能が発揮されるのだ。さらに効果を高めるのが、油。油が強力なコーティング力を発揮して、水分の吸収を抑制してくれるので、伸びにくいと考えられる。またくっつきにくくしてくれる。

お弁当パスタのコツ2:茹で時間は短めにする

パスタ上手は、パスタを茹でるのと同時にパスタソースも仕上げていく。パスタを表示の茹で時間より短めに仕上げること、さらにソースのなかに茹で汁を入れて乳化させることがポイントで、この状態で2つを合わせると美味しいパスタを作ることができる。実は、このプロも行なっている手法、くっつき防止にも一役買ってくれるらしい。科学的な根拠は不明だが、パスタがソースを吸うことで余計な水分を吸わないことは、ひとつの要因と考えられる。

お弁当パスタのコツ3:スパゲッティでなくショートパスタを選ぶ

思い切って、ショートパスタを選ぶのもひとつの手だ。ロングパスタの場合は、半分に折るだけでもくっつきが軽減できる。ショートパスタのなかでもおすすめは、溝があるペンネやリガトーニ、螺旋状のフジッリ。よりくっつきにくく、伸びにくい印象だ。

お弁当パスタのコツ4:茹でたパスタを水洗いする

パスタを水切りしたあと、麺の周りについたヌメリを取るように水洗いする。くっつきにくくなるのはもちろん、急冷することで麺が締まるので、伸びにくくなる。この手法がとくに効果を発揮するのは、冷製パスタやもう一度炒めるナポリタン、たらこパスタなど。ただ、表面のヌメリを取ってしまうとどうしてもソースが絡みにくくなる。またパサつきの原因にもなるので、ソースは多めに絡ませるといい。

お弁当パスタのコツ5:オイルを絡める

「オリーブオイルをひとまわし」すると、くっつきや伸びをおさえてくれる。これは1のオイルのコーティング効果と同じだと考えられる。バターなどの動物性油脂は冷えると固まるので、植物性油脂であるオリーブオイルがベスト。そのあと、バットなどで麺が重ならないように冷ます。オイルの量は、多くなくてOK。

お弁当パスタのコツ6:冷たいソースを絡める

コツ1のように茹でたパスタの場合、冷たいソースを絡めるといい。お弁当の基本は、冷えてから詰めること。この法則を守るうえでも、くっつきや伸びを回避するうえでも、どちらも熱い状態で混ぜるのはおすすめしない。温かいパスタには、いったん冷やしたソースを混ぜるのがおすすめだ。そのまま使うことができるレトルトを活用するのもひとつの手だ。

お弁当パスタのコツ7:パスタ用弁当箱でソースを別盛にする

パスタのお弁当は、詰めるときの工夫も必須となる。ミートソースやクリームソースなどは、別盛りにするのがおすすめ。食べるときにソースをかけるとほぐれやすく、非常に食べやすい。伸びも回避してくれる。この場合、密閉容器を活用するのもありだが、2段重ねになっている使い捨て容器を活用するのもあり。エコとはいえないが、旅行など、お弁当箱を洗うタイミングがない場合におすすめだ。

お弁当パスタのコツ8:スープジャーにはソースだけ入れる

スープジャーを活用する場合は、ソースだけをジャーに入れるのがおすすめ。ジャーの保温効果でパスタが伸びてしまうのだ。スープジャーを活用してソースだけを入れて、パスタは大きめの密閉容器やお弁当箱に入れ、食べるときにソースをかけると食べやすい。逆にソースにパスタをつけながら食べるスタイルもおすすめだ。

お弁当パスタのコツ9:一口サイズにまとめる

コツ7や8のパスタは、冷めてからフォークでくるくる巻いて、一口サイズにしてお弁当箱に入れるとより食べやすい。

3. パスタのお弁当作りが楽になる3つのテクニック

パスタのお弁当は、前日や作り置きも可能だ。おかずとしても使えるテクニックを学べば、お弁当作りがさらに楽になる。

その1:前日にパスタを作る

ナポリタンやペペロンチーノなど、ソースが少なく、しっかりとパスタに絡むもの、そしてすべて加熱調理するものであれば、前日に仕込むのもあり。この場合、できあがり後にバットに広げ、下に保冷剤を敷くなどして急冷することが必須だ。翌日は、できれば冷やしたまま持って行き、職場などで電子レンジで温めることをおすすめする。それが難しい場合は、一度家で温めてから詰め直そう。

その2:レンジでパスタを茹でる

職場に電子レンジがあるという人は、電子レンジで上手にパスタが茹でられる容器を使ってその場で茹でるのもいいだろう。この場合は、ミートソースやクリームソースなど、炒める必要のないソースを用意していくこと。

その3:お弁当用にパスタを冷凍する

その1で作るようなパスタについては、小分けにして冷凍が可能。冷凍できるカップに入れて小分けにすれば、おかずとしても活用できる。そのまま自然解凍で食べることができて便利だ。もちろん、密閉容器などに入れて、パスタ弁当用にしてもいい。使うときは、電子レンジで温めて、バットに広げて冷ましてからお弁当箱に入れること。2週間程度で食べきると美味しく食べることができる。

4. おかずにも人気!再加熱なしでも美味しいお弁当パスタの味付け

パスタは、お弁当に向いている味付けとそうでない味がある。コツ7のようにスープジャーを使えない場合は、断然しっかりとパスタに味が付いているものがいい。ナポリタンやペペロンチーノ、和風パスタなどは、とくにおすすめだ。ややしっかりめに味付けをすると冷めても美味しい。また、バターは冷えると固まって味わいを損なうので、使用しないほうがベターだ。

結論

パスタ弁当は、一品でサマになるので覚えるとマンネリしがちなお弁当ローテーションの強い味方になってくれる。コツは大きく分けて3つ。ショートパスタか短く折ったスパゲッティを使うこと、伸びとくっつくきを回避すべく、オイルを上手に活用すること、そして味がパスタになじむ味付けにすることだ。ぜひ、さまざまな味付けにチャレンジしてみてほしい。
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  • 公開日:

    2017年8月15日

  • 更新日:

    2021年8月19日

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