1. コツ①皿と余白の関係

盛り付けの意義
料理は、作ったところで終わりではない。作り終えると思わず、気が抜けてしまうが、視覚的な美味しさを引き出すのは、いかに美味しそうに盛り付けるかにかかっている。そう、盛り付けは、料理の一部。総仕上げとも言える工程なのだ。
皿を存分に使う
まず、1つ目のポイントは、皿とのバランス。例えば、ステーキを作ったとしよう。皆さんは、どんな風に盛り付けるだろうか。何も考えずに、フライパンから肉をさらに乗せてはいないだろうか。これではせっかくの料理が台無し。まとまりなく乗せられたステーキは、美味しそうには見えない。この場合、肉をぎゅっと一部にまとめる、またはリズムよく並べ、ソースで動きをつけるなどが正解。そう、皿の余白とのバランスを図る必要があるのだ。
2. コツ②高低差とうまく付き合う

バランス感覚を大切に
コツ①で皿の余白について学んだ。これだけでもぐっと美味しそうに見えるが、まだまだ工夫できる点がある。次に注意したいのが、高低差。パスタを盛り付けるよしよう。その場合は、トングなどで巻きながら高く盛り付けるのが正解だ。料理に限ったことではないが、のっぺりメリハリのない表情は、活気を与えない。高さと低さを意識して、バランスよく盛り付けよう。
のっぺり感の解消法
例えばカレーやシチューのように、高さを出しにくい料理もある。この場合は、具がルーからのぞくよう工夫するといい。カレーなら、ご飯を高く盛るという方法もある。このよううに小さな工夫をするだけで、料理はぐっと美味しそうに見える。
3. コツ③彩りアップで2割り増し

色彩感覚は料理にも必須
コツ①と②でかなり、料理は美味しそうに見えるようになったはず。最後のコツは、彩り。これは、視覚的な美味しさにより大きく関係する。②例に挙げたパスタの場合、ハーブを飾ったり、胡椒を上からガリガリかけたりするだけで、ぐっと美味しそうに、さらにプロっぽさが加わる。
栄養バランスとの関係
彩りをよくするといいことがもう1つある。それが栄養面だ。彩りを豊かにすると、必然的に食材の量が増える。すると自ずと栄養バランスが取れるのだ。赤には緑、白には黒など、コントラストのつく、彩りを加えるといいだろう。
4. 番外編/器を工夫する

グラスの活用で意外性を
例えば、普段ボウルに盛り付けているサラダをグラスに盛り付けてみよう。これだけで雰囲気がぐっと変化する。こんな風に、盛り付ける器をアレンジするのも料理をより美味しく見せるテクニックの1つ。グラスは、中身が透けて見えるので、綺麗な色のスープなどを盛り付けるのにも向いている。
ミスマッチを楽しむ
例えば、日本人の食生活に欠かせない味噌汁。お椀によそうのが基本だが、たまには気分を変えてスープカップによそってみる。すると普段は味噌汁を飲みたがらない子供があっという間に完食した。これ、実際に我が家で起こった出来事。こんな風に固定概念に縛られず、あえてミスマッチを楽しむように器を選ぶのもひとつの手だ。
結論
料理をより美味しく見せる盛り付けのコツ。思ったより難しくない、そう感じた人も多いのではないだろうか?自然とできるようになるまで、まずはこのコツ3つを徹底的に極めよう。外食したとき、プロの盛り付けをチェックして、家で挑戦してみるのもいいかもしれない。