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「月にうさぎ」の由来はインドの伝説!?他の国でもうさぎに見える?

「月にうさぎ」の由来はインドの伝説!?他の国でもうさぎに見える?

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

鉛筆アイコン 2020年2月14日

月に住む動物と言えば、当然うさぎである。子供のころ、「月ではうさぎが餅つきをしている」と教えられた人も多いだろう。しかし、これは世界共通ではない。今回は、月にうさぎが住んでいるという伝説の由来や世界各国の月の捉え方を紹介する。

  

1. なぜ、月にうさぎ?月うさぎの由来

月に見えるうさぎの影

「うさぎうさぎ、何見てはねる。十五夜お月さま、見てはねる」これは、童謡"うさぎ"の歌詞である。日本では、昔から「月にはうさぎが住んでいる」と言い伝えられてきた。そして、"月"と"うさぎ"をキーワードとする歌やイラストが多く生み出されてきた。このように、月からうさぎを連想することは日本人にとってごく自然なことである。では、なぜうさぎなのだろう。ご存知の通り、月の影の模様がうさぎの形に見えることから、「月にはうさぎが住んでいる」と伝えられてきた。そして、インドから日本に伝えられたうさぎが月に昇った理由を語る伝説が「月うさぎ伝説」である。

月うさぎ伝説

「うさぎ・猿・キツネの3匹が、山の中で倒れている老人を見つけた。老人を救うため、猿は木の実を、そしてキツネは魚を取ってきた。しかし、懸命に努力しても食料を手に入れることができなかったうさぎは、火の中に飛び込み自らが食料となった。倒れていた老人は実は帝釈天という神様であり、うさぎを哀れに思って月に昇らせた。」これが月うさぎ伝説の概要だ。ちなみに、なぜうさぎは月で餅つきをしているかと言うと、月の影の模様がうさぎと臼(うす)に見えるからである。満月を意味する言葉「望月(もちづき)」から餅つきを連想してうさぎの横の影が臼に見えたと考えられるが、老人やうさぎ自身が食べ物に困らないためなど諸説ある。

2. うさぎの模様の正体は?

月にうさぎが住むと伝えられる由来となった「月うさぎ伝説」を紹介した。では、うさぎに見える月の影の模様は、一体何なのだろう?

うさぎの影は「海」

月には隕石の衝突によってできたクレーターと呼ばれる地形があり、その底は黒い玄武岩の層で覆われている。この部分は「海」と呼ばれ、光をあまり反射しないために黒く見える。これが、うさぎに見える月の影の模様の正体である。2012年に産業技術総合研究所が月周回衛生「かぐや」のデータを分析した結果、この影の模様は39億年以上前の巨大隕石の衝突によるものとわかった。月にぼんやりと浮かぶうさぎの形は、遥か昔に隕石が月に衝突したことによって作られた影だったのだ。人類(霊長類)の誕生が1億~7千万年前ということからしても、39億年前とは想像できないほど遠い昔である。昔の人は、その遥か昔に隕石が衝突してできた月の影を地球から眺め、月にたどり着く未来に思いをはせたのだろう。

月は世界のどこから見ても同じ

ところで、学生の時に習った"月の自転と公転の周期は同じであること"を覚えているだろうか?自転周期と公転周期の一致により、地球から見えている月の面は常に同じである。言い換えると、地球のどこからでもうさぎのような黒い影を見ることができるということになる。しかし、月うさぎ伝説は世界中で語られているわけではなく、月の影が何に見えているかは国や地域によって異なる。次の項目では、世界各国の捉え方を説明したい。

3. 月の影の模様、他の国では何に見える?

前述したが、地球から見える月の面は常に同じであり、世界中のどの地点からもほぼ同じ月が見えている。しかし、雲の形から想像するものが人によって異なるように、月の影の模様が何に見え、そしてどう伝えられているかは国よって違う。日本では当然うさぎだが、世界各地ではどう伝えられているのかを見てみよう。

日本・韓国:うさぎの餅つき
中国:ヒキガエル、うさぎが不老不死の薬を作っている
モンゴル:犬
ベトナム:木の下で休む男性
インドネシア:編み物をする女性
ロシア:少女
アラビア:吠えるライオン
ギリシャ:銀の馬車に乗るセレーヌ(ギリシャ神話の月の女神)
ドイツ:薪を担ぐ男性
東ヨーロッパ:横から見た女性の顔
南ヨーロッパ:はさみの大きなカニ
北ヨーロッパ:本を読む老婦

この他にも、天女・木につながれたロバ・ワニ・トカゲ・キャベツ畑の泥棒など様々な民話や伝説が存在する。どう見えるかは人それぞれであるため同じ国でも意見は当然異なるが、うさぎばかりではないことを豆知識として覚えておくと、飲み会の時などに役立つかもしれない。

結論

月にうさぎが住んでいると言われる由来について解説した。1969年にアポロ11号が月面着陸して以来、月の不思議は解明され続けている。とは言え、月や宇宙にはまだまだ謎が多く、新しい発見は人類を魅了する。たまにはゆっくりと夜空を見上げて美しい月や星を眺めながら、今よりももっと多くの星を見ることのできた電気のない時代や明るい未来を想像してみてはどうだろう。
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  • 公開日:

    2017年10月15日

  • 更新日:

    2020年2月14日

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