1. 長寿遺伝子って何?
長寿遺伝子は寿命を延ばす!
「長寿遺伝子」とは、老化をコントロールする遺伝子である。長寿遺伝子の他に「抗老化遺伝子」とも呼ばれるが、正式名称は「サーチュイン遺伝子」と言う。この遺伝子は人間なら誰でも持っているが、活性化するとすごいことが起こる。なんと細胞が若返るのである。細胞が若返ることによって起こり得るメリットは、
- 脂肪の燃焼
- 認知症の予防
- 難聴の予防
- シミやシワの予防
- 糖尿病の予防
- 動脈硬化の予防
などである。これらの健康効果を引き出すことによって体を若返らせ、そして寿命を延ばすのだ。
長寿遺伝子を活性化する3つのカギ
長寿遺伝子は細胞の中で眠っている。眠っているため、普段はまったく働いていない。"活性化するとすごいことが起こる"と述べた通り、活性化させないと長寿遺伝子の効果はゼロである。長寿遺伝子を眠りから覚ますには、長寿遺伝子スイッチをONにしなければならない。スイッチをONにするポイントは、以下の3つである。
① 運動
運動をすることが健康にも若さの維持にも重要なことは言わずと知れているが、筋肉を収縮させることは長寿遺伝子の活性化に関係するため、無理のない適度な運動を日頃から心がけることが大切である。
② レスベラトロール
レスベラトロールとはポリフェノールの一種である。ポリフェノールには強力な抗酸化作用があり、アンチエイジングの味方として知られている。このレスベラトロールも長寿遺伝子の活性化に深く関わるが、日常の食生活からの摂取は難しいため、サプリメントなどで補うと良い。
③ 食事
長寿・健康・美容など人間の体の全てに関わる食事は、やはり長寿遺伝子にとっても重要である。長寿遺伝子をONにする食事法については以下の項目で詳しく解説する。
① 運動
運動をすることが健康にも若さの維持にも重要なことは言わずと知れているが、筋肉を収縮させることは長寿遺伝子の活性化に関係するため、無理のない適度な運動を日頃から心がけることが大切である。
② レスベラトロール
レスベラトロールとはポリフェノールの一種である。ポリフェノールには強力な抗酸化作用があり、アンチエイジングの味方として知られている。このレスベラトロールも長寿遺伝子の活性化に深く関わるが、日常の食生活からの摂取は難しいため、サプリメントなどで補うと良い。
③ 食事
長寿・健康・美容など人間の体の全てに関わる食事は、やはり長寿遺伝子にとっても重要である。長寿遺伝子をONにする食事法については以下の項目で詳しく解説する。
2. 長寿遺伝子を活性化する食事法~カロリー制限
眠っている長寿遺伝子を活性化させるポイントは、「運動」と「レスベラトロール」、そして「食事」である。ここからは、最も重要ともいえる食事について詳しく解説する。
食べ過ぎはダメ!
「腹八合に医者いらず」という諺(ことわざ)の通り、食べ過ぎないことはもちろん、一定の摂取カロリーを制限することによって病気になりにくいと言われている。昔からある諺だが、実際にカロリー制限によって生活習慣を原因とする様々な疾患を予防できることがわかっており、メタボリックシンドローム患者の長寿遺伝子は眠ったままであるという研究結果も出ている。長寿遺伝子を活性化させるには、食べ過ぎはNGなのである。
カロリー制限で長寿遺伝子をオン!
加齢と共にリスクの上がる動脈硬化やがんは、細胞の機能不全が原因となり得る。動脈硬化は高血圧や脳卒中、心筋梗塞などの引き金となることもあるため、若いうちから気を付けておきたい。摂取カロリーを制限すると代謝のサポートをする補酵素が発生し、それが長寿遺伝子と連結して活性化させる。活性化した長寿遺伝子は細胞の老化を防ぎ、細胞の機能不全が原因となり得るがんや動脈硬化によって発症しやすい疾患などを防ぐのである。長寿のためにも若さをキープするためにも、重要なのは細胞。この細胞の老化を防ぎ、若返らせるために長寿遺伝子を活性化させよう。
3. 理想的な摂取カロリーの求め方
腹7~7.5分目を意識
長寿遺伝子を活性化するためには、カロリーをどの程度制限すべきなのか。「腹八分目」だと20%ほどだが、長寿遺伝子スイッチをONにするためには、25~30%ほどの制限が必要である。ここからは具体的なエネルギー量について解説する。1日に必要な摂取カロリーは、「推定エネルギー必要量」として厚生労働省のウェブサイトで確認できる。18歳以上の推定エネルギー必要量を求める計算式は"基礎代謝量×身体活動レベル"、まずは基礎代謝量と身体活動レベルの数値を求める必要がある。
STEP1:基礎代謝量を求める
基礎代謝量(kcal/日)=基礎代謝基準値×体重(kg)
基礎代謝基準値
18~29歳:24.0/男性 22.1/女性
30~49歳:22.3/男性 21.7/女性
50~69歳:21.5/男性 20.7/女性
基礎代謝基準値
18~29歳:24.0/男性 22.1/女性
30~49歳:22.3/男性 21.7/女性
50~69歳:21.5/男性 20.7/女性
STEP2:身体活動レベルを求める
身体活動レベル
低い(生活の大部分が座位):1.50
ふつう(座位が多いが、軽い作業や運動・家事を含む):1.75
高い(立ち仕事が多い、運動習慣がある):2.00
低い(生活の大部分が座位):1.50
ふつう(座位が多いが、軽い作業や運動・家事を含む):1.75
高い(立ち仕事が多い、運動習慣がある):2.00
STEP3:推定エネルギー必要量から理想エネルギー量を求める
推定エネルギー必要量=基礎代謝量×身体活動レベル
「30代男性・体重65kg・数時間の外出を含むオフィスワーク」の場合、基礎代謝量は(22.3×65)1449.5kcl、身体活動レベルは1.75となり、1日の推定エネルギー必要量は(1449.5×1.75)2537kclとなる。長寿遺伝子を活性化するためには摂取カロリーを25~30%ほど抑えるため、1776~1903kclほどが理想的な摂取カロリーとなる。カロリーを抑えるために無理に食事量を減らすより、ビタミンやミネラルなどの栄養成分は積極的に摂取し、炭水化物やたんぱく質を抑えることを心がけると良いだろう。
「30代男性・体重65kg・数時間の外出を含むオフィスワーク」の場合、基礎代謝量は(22.3×65)1449.5kcl、身体活動レベルは1.75となり、1日の推定エネルギー必要量は(1449.5×1.75)2537kclとなる。長寿遺伝子を活性化するためには摂取カロリーを25~30%ほど抑えるため、1776~1903kclほどが理想的な摂取カロリーとなる。カロリーを抑えるために無理に食事量を減らすより、ビタミンやミネラルなどの栄養成分は積極的に摂取し、炭水化物やたんぱく質を抑えることを心がけると良いだろう。
結論
長寿遺伝子を活性化する食事法について解説した。若くて健康な人は、「長寿」とか「長生き」という言葉にピンとこないだろう。しかし、誰でも平等に歳をとる。年齢を重ねながらどれだけ若々しく、どれだけ元気でいられるかは、日々の生活次第なのである。ちなみに、長寿遺伝子を活性化させるレスベラトロールは赤ワインに含まれている。毎日のビールを赤ワインに変えることも有効かもしれない。