1. 調味料としてのビール
晩酌のお供

仕事から帰ってきた後のお疲れビール。この1杯を楽しみに、日々頑張っている方も多くいるだろう。そんな皆さんの大好きな飲み物、ビール。確かに晩酌に欠かせない存在なのだが、実は調味料としても活用できることを知っているだろうか?「ビールを調理に使うなんてもったいない」そんな風に言われそうだが、侮るなかれ。1度作ると病みつきになる味ばかり。
お酒で煮込み文化
そもそもヨーロッパでは酒で肉を煮込むのは、とてもポピュラーな調理法。酒が肉特有の臭みなどを消してくれると古くから親しまれてきた。フランスやイタリアなど、ワインの名産地では、ワインが使われ、アイルランドやベルギーなど、ビールの名産地では、ビールがその煮込みに使われてきた。レストランではもちろん、家庭でも親しまれているようだ。
2. ビールが調味料として使える理由
ビール酵母のコク

ビールを調理に使うとなぜ、いいのか?その答えに関わるのが、ビール酵母。ビールを構成する重要な要素、ビール酵母には、多くのアミノ酸含まれている。アミノ酸はご存知の通り、旨味を感じる栄養素。すなわち、ビールを料理に使うことで料理にコクや旨味が加わるのだ。
炭酸の秘密
前述のビール酵母に加え、もう1つビールが料理に向いている理由がある。それがビールに含まれる炭酸。炭酸はフライやフリットの衣をサクサクに仕上げる効果がある。ビールで衣を作ると炭酸の気泡が衣に多くの空洞を生む。空気の通り穴が、上手にできるのだ。これがサクサクの秘訣。
アルコールの心配
とはいえ、アルコールなのでお酒の弱い人や子供には不向きなのでは?と思いがちだが、加熱することでアルコールは飛んでしまうので、お酒の弱い人でも大丈夫。漬物など、フレッシュな料理に使う場合は、注意しよう。
3. ビールを使った料理の数々
使うビールの種類

基本的には、どんなビールでも構わないのだが、主張の強いビールを使うと当然、料理も主張の強いビールの風味が残る。まずは、ポピュラーな日本のビールを使用して作ると失敗がなさそうだ。慣れてきたら、黒ビールを使用した煮込みやピルスナーでフリットなど、アレンジを楽しむこともできそうだ。
飲みながらに最適!フリット
ビールを使用したフリットは、とにかく簡単。残ったビールを飲みながら作れば、さらに美味しい。小麦粉大さじ3、片栗粉大さじ2、ビール50ml、衣はこれを混ぜるだけ。ささみや胸肉のそぎ切りでも美味しいし、ズッキーニやナス、マッシュルームなどもおすすめ。野菜や肉類には、強めに塩胡椒しておくといい。揚げ油もフライパン底から、2〜3cmあれば大丈夫。揚げたてにレモンを絞って、食べよう。
じっくり煮込む
ベルギーやアイルランドでは、牛肉を煮込む料理が有名。家庭であれば、お手頃な手羽先がおすすめ。手羽先8本をフライパンで焼き付け、ビール4/3カップ、砂糖大さじ1、醤油大さじ1を加え、煮込むだけ。焦げやすいので、水分が減ってきたら、フライパンを揺すりながらに詰めるといい。仕上げに七味やゴマをふりかけるとより美味しそうに見える。
結論
ビールを使った料理の数々、いかがだっただろう。しかも、どのレシピも使用量は、100mlほど。プシュッと開けたビール。調理に使う分を取り分けたら、あとは飲みながら作ることができるのだ。食事を作りながら飲むビールの美味しさに目覚めたら、これもまたやめられない。ぜひ、休日にトライしてみてほしい。