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大根おろしで洗う方法も!?牡蠣の種類と選び方、洗い方とは

大根おろしで洗う方法も!?牡蠣の種類と選び方、洗い方とは

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

鉛筆アイコン 2021年4月19日

「海のミルク」と言われるほど、噛むと旨みが口の中いっぱいに広がる牡蠣。生食はもちろん、カキフライやグラタンなどのように加熱調理しても美味しく食べられる。牡蠣は調理する前にどのように下処理したらいいのか、洗い方について説明する。

  

1. 牡蠣とは

●産地

牡蠣の一大産地は日本の場合、広島県と宮城県である。広島県の場合、大きな川が瀬戸内海に流れ込んでいて、そのため栄養が非常に豊富で大きな牡蠣が育ちやすい。宮城県の三陸沖は外洋に向かって川からの水が海に流れ込むため、非常に海水が美しく生食用に向いている。それぞれ味わいが異なり、広島の牡蠣はあっさりとした風味でカキフライや土手鍋など加熱調理に適している。三陸沖の牡蠣は、小ぶりだが濃厚な風味である。

●養殖の歴史

広島では、室町時代の天文年間(1532~1555年)に牡蠣の養殖が始まったと考えられている。もっとも、最初から大漁であったわけではなく、徐々に養殖法も進化を遂げてきた。昔は干潟に小石を並べて牡蠣を付着させる「石蒔式養殖法」や牡蠣を干潟に直接並べる「地蒔式養殖法」が利用されてきた。現在は、孟宗竹(もうそうちく)を使った筏(いかだ)に牡蠣の種をつけ海中に垂らして自然に成長するのを待つ「垂下式養殖法」という方法が使われ、生産量も飛躍的に伸びたという。一方、宮城県では300年前から養殖が試みられ、さまざまな方法を駆使した後、気仙沼では「延縄(はえなわ)式垂下法」という養殖が行われるようになった。しかし、宮城県の牡蠣の養殖の特徴は、無菌海水で牡蠣を浄化する「生食用」に適した漁場の整備にある。

2. 牡蠣の種類と選び方

●種類

牡蠣の種類は2種類ある。よく店頭で見かけるむき身になったものや殻付きの牡蠣は「真牡蠣」と言われるものである。一方、殻が大きな「岩牡蠣」という夏場に旬を迎える牡蠣もある。むかしは牡蠣の旬は「September」など英語で書いた時に「r」のつく月と言われていた。夏になると産卵を終えた真牡蠣の身が細って、風味が落ちることからそう言われたという。決して夏場に食中毒になりやすいという意味ではない。現在は、夏場でも養殖の牡蠣が出回り、岩牡蠣の旬も5~8月なので一年を通して牡蠣を楽しめる。

真牡蠣と岩牡蠣の違いは、大きさや旬だけでなく、生息環境も異なる。真牡蠣は餌になるプランクトンや太陽の光が届く水面50cm~3mのところで育つ。一方、岩牡蠣は海面下5~10mの岩場に生息している。大きな殻で外敵から身を守っている。

●選び方

牡蠣はむき身の場合、貝柱が透明で身が黄色みがかったものを選ぶ。貝柱が乳白色になっているものや身が白っぽいものは採貝してから時間が経過している証拠だ。また、殻付きの牡蠣の場合は、丸みを帯びた形でカップが深い物を選ぶ。傷があるものは洗浄する時に牡蠣が弱っていることがあるので、なるべく傷が少ないものが良い。

3. 洗い方

牡蠣を調理する前の下処理として牡蠣を洗うとき、どのように洗えばいいのだろうか。

●真水は使わない

まず、牡蠣を洗う時は決して真水を使ってはならない。浸透圧の関係で、牡蠣から旨み成分が流出してしまうからである。牡蠣を真水に入れると水分を吸ってぐんぐん膨らむが、実はそれは真水で膨らんでいるだけなので、調理するとすぐに縮んでしまう。

●大根おろしで洗う

大根おろしで洗うのは広島県で主に行われている方法だ。牡蠣をはじめ貝類には独特のぬめりがあるが、このぬめりは糖質とタンパク質が結合したもので、ここに細菌や汚れが付着する。また、生臭さの原因になる「トリメチルアミン」もこのぬめりにたくさんついている。しかし、大根に含まれる酵素がタンパク質を分解するため、ぬめりが落ちてきれいに洗えるのである。

●塩水で洗う

塩にはぬめりを分解する力があるので塩水で洗っても牡蠣の汚れは落とせる。しかし、外套膜やえらなど複雑に入り組んだ部分は汚れを落としきれない。そのため臭みが残ることがある。塩水で洗う場合はボウルにかきと塩を入れぬめりを溶かし、大根おろしを加えて優しく洗う。その後塩水で洗い流して洗うのがおすすめだ。大根おろしの代わりに片栗粉を使ってもよい。片栗粉のでんぷんには汚れを吸着する働きがあるのだ。洗った牡蠣は水気を多く含むので、キッチンペーパーなどで拭き取っておく。

結論

牡蠣の汚れを落とすには、塩水と大根おろし、もしくは片栗粉を使って優しく手洗いする。汚れだけでなく、臭み成分も分解できるので美味しく牡蠣を食べることができる。
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  • 公開日:

    2017年11月17日

  • 更新日:

    2021年4月19日

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