1. しょうが焼きの種類と肉の選び方

●豚のしょうが焼きの作り方は2種類ある
豚のしょうが焼きには大きく分けて2種類の調理法がある。ひとつはマリネ液に漬け込んでから焼く方法、もうひとつはマリネ液に漬けずに焼きながらタレをからめる方法である。
マリネ液に漬け込んでから焼く方法は、肉が柔らかくなる。また、肉にタレがよくからんで、一体感のある味わいになる。漬け込まないで焼く場合、より肉そのものの味を前面に押し出すことができる。
今回は、マリネ液に漬け込んでから焼く方法を取り上げて、肉を柔らかく、旨みたっぷりに仕上げる方法を紹介する。
マリネ液に漬け込んでから焼く方法は、肉が柔らかくなる。また、肉にタレがよくからんで、一体感のある味わいになる。漬け込まないで焼く場合、より肉そのものの味を前面に押し出すことができる。
今回は、マリネ液に漬け込んでから焼く方法を取り上げて、肉を柔らかく、旨みたっぷりに仕上げる方法を紹介する。
●肉はどの部位がよいのか
ビタミンB1が豊富で、疲労回復効果に優れている豚肉。豚のしょうが焼きには、どの部位が向いているのだろうか。一般にはほどよく脂がのった豚ロース、肩ロース、豚バラなどが使われる。豚ロースの場合は比較的肉が柔らかく、肩ロースは豚ロースに比べ歯ごたえのある仕上がりになる。豚バラ肉の場合は、豚こま肉を使って節約することもできる。好みで使い分けしたい。
2. もっと美味しくなる下準備のポイント

●マリネ液に漬け込む
マリネ液は、しょうゆ、酒、しょうが汁を混ぜて作り、手でもみこむように5分ほど漬け込むと肉が柔らかくなる。酒や生の新鮮なしょうがを使うことで、ジンベインというタンパク質分解酵素がタンパク質がかたく結合するのを防ぐため、肉が柔らかくなるのである。つまり、豚のしょうが焼きは、酒としょうが、2つの相乗効果で肉の食感が良くなるのだ。しかし、タレに漬け込みすぎると醤油の塩分による浸透圧の影響で、肉汁(旨み)がタレに染み出てしまうため、漬ける時間には注意が必要だ。なお、しょうがはチューブのものでなく、生のしょうがを使用すること。なぜなら、チューブのしょうがはしょうが以外の混ざりものが多く含まれているため、生のしょうがに比べて効果が期待できないからである。
マリネ液に玉ねぎのすりおろしと蜂蜜を入れるのもおすすめだ。玉ねぎにもタンパク質分解酵素があり、また旨みが増す。また、蜂蜜は味に深みが出て、とろみがあるので肉にタレが絡みやすくなる。
マリネ液に玉ねぎのすりおろしと蜂蜜を入れるのもおすすめだ。玉ねぎにもタンパク質分解酵素があり、また旨みが増す。また、蜂蜜は味に深みが出て、とろみがあるので肉にタレが絡みやすくなる。
●肉に粉をつけてべたつきを防ぐ
肉を焼く前に肉の表面に薄く粉をつけると、べたつきを防ぐことが出来る。粉は片栗粉、もしくは米粉を使う。どちらも小麦粉に比べ吸油率が低く、必要以上にベタッとしない仕上がりになる。また、粉をつけることで、タレがよく絡む。粉をつけずそのまま焼いても良い。いずれの方法でも肉にきれいな焼き目をつけるため、よぶんなタレは軽くキッチンペーパーで押さえてぬぐうと良い。
3. しょうが焼きを焼く

●タレを作る
しょうが焼きの場合、肉を漬け込んだタレを残しておいて、焼き上げる時にからめる方法と、漬け込むタレとは別に焼き上げる時に肉にからめる調味液を作る方法がある。調味液はしょうゆ、みりん、酒、おろししょうがを同量加えて作る。
そこに豚肉の旨みを引き立てる昆布茶、もしくは甘みや酸味、旨みをプラスするためのケチャップを少量加える。これは、昆布やケチャップにはグルタミン酸という旨み成分が含まれていているからだ。ただし、あくまでも昆布茶やケチャップは隠し味なので、はっきりと味が分かるほど入れないこと。
そこに豚肉の旨みを引き立てる昆布茶、もしくは甘みや酸味、旨みをプラスするためのケチャップを少量加える。これは、昆布やケチャップにはグルタミン酸という旨み成分が含まれていているからだ。ただし、あくまでも昆布茶やケチャップは隠し味なので、はっきりと味が分かるほど入れないこと。
●焼き上げ
強火で熱したフライパンに重ならないように肉を並べ、こんがりと焦げ目をつける。しょうが焼きの肉は薄いので、焦げ目をつけて裏返したら、さっと火を通してタレを加えて火を通す。肉が硬くならないように短時間で火を通すことが成功の秘訣だ。また、肉の量が多い場合は2回に分けて焼き、タレを絡める前に取り出した肉を戻し入れ、タレを加えて焼き上げる。しっかり焼きたい場合は、酒を振り入れて焼くと肉が硬くなるのを防げる。
結論
肉を柔らかくする調味料を入れたり、タレに隠し味を入れたり、美味しく仕上げるポイントがいくつもある豚の生姜焼き。肉を重ならないように並べて、美しい焦げ目をつけるなど、丁寧に作りたい家庭料理である。