1. フムス発祥の地
中東の伝統料理
フムスは、ゆでたひよこ豆に、ニンニクや練りごま、オリーブオイルなどを加えて潰したペースト状の料理。中近東で広く食べられている伝統的な料理だ。その歴史は古く、13世紀の料理書には既にレシピが紹介されていたようだ。フムスはアラビア語でひよこ豆を意味する。ひよこ豆は、中近東地域で貴重なタンパク質源として古くから食べられてきた食材だ。
レバノンとイスラエル
その発祥については、レバノンとイスラエル、それぞれが主張している。共に古くから食べられてきたことに変わりはなく、決定打がないため、発祥地を断定できないのが現状。パレスチナやトルコなど、ほかの多くの国でも日常的に食べられていることもあり、発祥は中近東とするのが一般的だ。
ブームの火付け役
このフムス、中近東では日常的に食べられてきた。さらにマクロビオティック信者にとっては、かなりポピュラーな食べ物だ。しかし、ここ数年の間に、一般人にも広く浸透し始めた。その発端となったのが、セレブの食生活。ダイエットに効果的!美味しい健康食!などと、多くのセレブやインフルエンサーがSNSで発信したことがきっかけだ。
2. ベーシックなフムス

材料
フムスの主な材料は、ひよこ豆。ひよこ豆は、そのルックスが、ひよこに似ていることからこの名がついた。英語ではガルバンゾーと呼ばれている。そのほか、用意するものはタヒニまたは白練りごま、オリーブオイル、ニンニク、レモン汁、塩だけ。
簡単な作り方
ひよこ豆は一般的に乾燥状態で販売されている。ゆでる前に、一晩水につけておく必要がある。水につけておいたひよこ豆を柔らかくまるまでゆで、ザルにあげる。このとき、ゆで汁は捨てずに取っておく。あとはフードプロセッサーにほかの材料とゆで汁を入れ、攪拌するだけ。
食べ方
撹拌したペーストを皿や鉢に盛り付けたら、出来上がり。仕上げにパプリカパウダーをかけたり、オリーブオイルをかけたりして食べるのが正解。現地では、ナンに似た薄っぺらいパン=ピタやチャパティにつけて食べるのが一般的。日本なら、クラッカーなどで代用するといいだろう。
3. フムスと相性の良い食材

ピタパン
前述の通り、フムスはピタパンやチャパティなど、油分の少ないあっさりしたパンと好相性。ヘルシーなパンもコクのあるフムスをつけることでぐっとまろやかな味に。ファラフェルと呼ばれる中近東の豆コロッケと一緒にピタパンに挟めば、現地の味が楽しめる。シンプルにサンドウィッチの具にしても美味しい。
野菜のディップに
まろやかなひよこ豆のペーストは、野菜のディップにもぴったり。キュウリや人参など、普段の野菜スティックを用意して、フムスをつけるだけ。野菜×豆とは思えないほど、満足感の高い一品に。
+野菜で新鮮に
さらにフムスは、ほかの野菜を加えて応用して作ることもできる。オススメはアボカドやゆでた人参、ナスなど。どれも少量のフムスを加え、ミックスすると一風変わった味わいに。野菜はくたっとするまで、火を通してから混ぜると馴染みがいい。
結論
ひよこ豆から作られるフムス。高タンパクでヘルシー、さらに代謝を促進し、脂肪を燃焼させる効果のあるとされ、健康面でも言うことなし。豆っぽさも比較的抑えられているので、豆が苦手...なんていう大人にぜひ取り入れて欲しいメニューだ。