このサイトは、画面を 
縦にしてご覧ください。
寒い時期に美味しい「鍋」、その起源は?

寒い時期に美味しい「鍋」、その起源は?

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 出口美輪子(でぐちみわこ)

2019年11月29日

寒くなり始めると美味しくなる、鍋料理。ちゃんこ鍋、もつ鍋、寄せ鍋など、種類も豊富で毎日食べても飽きない魅力がある。秋田のきりたんぽ鍋や北海道の石狩鍋などその土地ならではの食材を使った鍋料理も全国にたくさんある。また、材料を刻むなど下準備をしておけば簡単に作れるのも、忙しい時にはありがたい。今回は、そんな鍋の起源や歴史についてご紹介しよう。

この記事をシェアする      
  • Facebook
  • Twitter
  • Hatebu
  • Facebook
  • Twitter
  • LINE
  • Hatebu

1. 鍋の起源

現在のような鍋料理の文化が出来たのは、江戸時代末期から明治時代にかけてと言われている。「みんなで鍋を囲む」というスタイルは、卓袱(しっぽく)料理によって登場した。

卓袱料理というのは、長崎の郷土料理のひとつで、大きな器に料理を盛り付け、食卓の中央に置いて取り分けて食べる料理のことだ。中国から日本に伝わり、日本独自のスタイルとして発達した。長崎ちゃんぽんや皿うどんなども、卓袱料理の一種である。

ちなみに、煮炊きをする道具自体は縄文時代から弥生時代頃にすでに存在していたが、当時はまだ鍋の形状をしたものは無かったと言われている。こうした道具で作る料理は主に汁物や煮物であり、鍋料理とは別の料理であった。

また、もともと日本には各自が自分の膳で食事を食べる文化があり、火にかけたままの鍋を皆で囲むスタイルは比較的最近になって定着したものである。

2. 江戸時代~明治時代の鍋

江戸時代には、「煮込んだ鍋をみんなで食べる」スタイルが生まれた。当時は、都市部の人口集中などにより多くの人が狭い長屋に住んでいた。鍋のスタイルは、持ち運びできる七輪が普及していたこととも深く関係している。

鍋料理の代表的なメニューとしては、現在の湯豆腐のような「湯やっこ」や「どじょう鍋」、貝の皿の上で具材を焼く「貝焼き」などだ。また、直径20cmほどの小さな鍋を使った「小鍋立て」と呼ばれるスタイルも流行した。

明治時代になると、それまで禁止されていた肉食が解禁となり、富国強兵の政策のもと肉を食べる文化が浸透した。そこで登場したのが「牛鍋」である。醤油味や味噌味などさまざまな味のバリエーションがあり、都市部にはたくさんの牛鍋屋が軒を連ねるようになった。牛鍋は文学作品の中にもよく登場しており、文明開化の象徴として捉えられることも多い。

ちなみに、「牛鍋はすき焼きと同じもの」と言われることがよくあるが、すき焼きが登場したのは牛鍋よりもずっと前である。すき焼きの語源については諸説あるが、江戸時代に農作業用の鋤(すき)を使って牛肉を焼いたことから名付けられたと言われている。

3. 現代の鍋

毎年鍋の種類は増えつつあり、現在は100種類を超えるとも言われている。鍋料理は、卓上コンロなどで料理しながら複数人で鍋を囲み、ポン酢や好みのタレなどを入れたお椀などに取り分けて食べる料理だ。宴会などでは小鍋で一人分ずつ食べるスタイルや、単身世帯用の一人分の鍋などもある。

鍋料理でよく使われるのは、陶器製の土鍋である。土鍋は熱伝導率が低いので、長時間煮込んでも焦げ付く心配がなく、鍋料理に適している。すき焼きなど、煮込む前に焼く場合などはステンレスなどの金属製の鍋が使われることもある。

いずれにしても、鍋料理には道具・材料・味付けなどに特別な決まりはない。最近では、韓国料理をもとにした「キムチ鍋」や「チゲ鍋」「スンドゥブ鍋」、魚介をたっぷり使ったフランス風の「ブイヤベース」、インドカレーのようなスパイスを効かせた「カレー鍋」、タイのトムヤムクンをもとにした「トムヤム鍋」など、世界各地の料理をベースにした鍋料理も人気を集めている。

結論

秋冬の定番である、鍋料理。何気なく食べている料理には、実は奥深い歴史があることが分かった。美味しく楽しみながら、料理の歴史に思いを馳せてみるのもいいかもしれない。
  

おすすめ記事おすすめ記事

    ページトップへ ページトップへ