1. 雑穀の歴史

雑穀とは、一般的に米や小麦以外の穀物のことを指す。例えば、あわ・ひえ・きび・ごま・そば・大豆などが挙げられる。また米の一種ではあるものの、現代では食べる機会の少なくなった玄米や発芽玄米などを雑穀に含める場合もある。雑穀は、日本だけでなく海外でも栽培されており、数えきれないほどの種類があるとされている。
日本では、縄文時代の遺跡からあわ・ひえ・麦などの種が見つかっていることから、紀元前3000年以前から栽培されていたと言われている。古事記のなかにはすでに、稲・あわ・小豆・大豆・麦などの「五穀」についての記述が残っている。
江戸中期頃になると、玄米中心の食生活から白米を食べる習慣が広まったが、戦後直後頃までは、多くの人たちは白米に雑穀を混ぜた「雑穀米」を食べていた。高度経済成長とともに白米が主食になったが、それもこの数十年のことである。長い歴史の中で見れば、雑穀は私たちの食生活を支えてきた重要な食材であると言える。
日本では、縄文時代の遺跡からあわ・ひえ・麦などの種が見つかっていることから、紀元前3000年以前から栽培されていたと言われている。古事記のなかにはすでに、稲・あわ・小豆・大豆・麦などの「五穀」についての記述が残っている。
江戸中期頃になると、玄米中心の食生活から白米を食べる習慣が広まったが、戦後直後頃までは、多くの人たちは白米に雑穀を混ぜた「雑穀米」を食べていた。高度経済成長とともに白米が主食になったが、それもこの数十年のことである。長い歴史の中で見れば、雑穀は私たちの食生活を支えてきた重要な食材であると言える。
2. 雑穀の種類と特徴

雑穀には、総じてミネラルや食物繊維が豊富に含まれている。
- きび...鮮やかな黄色をした、あわよりも少し大きい丸い粒である。北海道から沖縄まで全国で栽培されている。もち種のきびはモチモチ感があり、粘りがあるのが特徴だ。ビタミンB群やミネラル、食物繊維が豊富に含まれている。きびの黄色は、抗酸化作用の高いポリフェノールの色である。桃太郎伝説の「きびだんご」に登場することでもおなじみの穀物だ。
- あわ...薄茶色の丸くて小さな粒である。甘味がありモチモチした食感で、クセが無いので色々な料理に使うことができる。ひえと並んで、縄文時代から栽培されていた日本最古の穀物だ。たんぱく質やビタミンB群、ミネラル、食物繊維が豊富に含まれている。きびが日本に伝わる前までは、日本人の主食だったとされている。
- ひえ...黄色とグレーがかった色の2色があり、丸くて小さな粒である。クセがなくさっぱりとした食感だ。たんぱく質やビタミン類、ミネラル、食物繊維が豊富に含まれている。寒冷地などでも育ち、「冷え」に強いことからこの名前が付いたと言われている。
- アマランサス...薄茶色の丸くて小さな粒である。アンデス原産の作物であり、日本には江戸時代に伝わった。プチプチとした食感があり、やや苦味があるのが特徴だ。他の雑穀と比べても、ミネラルやビタミンが豊富に含まれている。過酷な環境でも育ち栄養に優れていることから、「脅威の穀物」とも呼ばれている。
- 古代米(黒米・赤米・緑米)...普通のお米と同じ位の大きさで、それぞれ黒色・赤色・薄緑色をしている。黒米にはアントシアニン、赤米にはタンニンが含まれ、それぞれポリフェノールの一種である。また緑米の緑色の成分には、緑黄色野菜と同じクロロフィルが含まれている。
3. 雑穀の食べ方

雑穀は味にクセの少ないものが多いので、茹でてからサラダに混ぜたり、スープやハンバーグなどの具材として混ぜ込んだりするなど、アイデア次第で色々な料理に使うことができる。
その中でも最も手軽で続けやすいのが、ごはんに混ぜて炊く「雑穀米」だ。白米に対して1割~2割程度の雑穀を加えるだけで、さまざまな効果が得られる。
その中でも最も手軽で続けやすいのが、ごはんに混ぜて炊く「雑穀米」だ。白米に対して1割~2割程度の雑穀を加えるだけで、さまざまな効果が得られる。
- 健康効果...白米のGI値(血糖値の上がる速さを表す数値)は88なのに対して、雑穀を混ぜることで55にまで下がると言われている。糖質制限をしている方にもおすすめだ。
- 美肌・デトックス効果...雑穀に豊富に含まれるビタミン・ミネラル・食物繊維は、美肌づくりや体内のデトックスに効果的と言われている。
- ダイエット効果...雑穀米は白米に比べて食べ応えがあるため、満腹感を得やすい。食べ過ぎの防止にもつながる。
結論
知っているようで意外と知らない、健康食材「雑穀」。雑穀の種類や特徴を知って、自分好みのオリジナルの雑穀米を炊いてみるのも良いかもしれない。