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味噌汁に納豆!?とろみが旨い!山形名物「納豆汁」

味噌汁に納豆!?とろみが旨い!山形名物「納豆汁」

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 渡邉里英(わたなべりえ)

2018年9月21日

山形をはじめとした東北地方の一部では、納豆をすり鉢でとんとんとくだき納豆ペーストを作って味噌汁へ投入する郷土料理が親しまれている。その昔は全国的だったこの料理も今ではめずらしいものになっている。「納豆汁」の魅力について語ろう。

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1. 納豆汁とは

納豆汁は、山形県から秋田県、岩手県、青森県など一部の東北地方の郷土料理として家庭で食べられてきた味噌汁の一種。
納豆汁は納豆の一般的な食べ方の一つとして広まり、江戸時代には納豆売りが納豆汁の材料も売り歩いていたという。
江戸時代の与謝蕪村をはじめとして、正岡子規や高浜虚子などの俳人が納豆汁を題材とした俳句を詠み、現在でも納豆汁は冬の季語として知られていることから、納豆汁が当時は東北地方以外でもポピュラーな料理だったことがうかがえる。
味噌汁にすり潰した納豆を入れると、うまみが増すとともに、とろみがついて冷めにくくなるため、現在では主に東北地方に受け継がれていると思われる。また、冬場の東北地方ではたんぱく源や野菜が不足しがちになるため、納豆で栄養分を補ったともされている。
地域によって具材や食べ方はさまざまで、高価な餅の代替としてとろみのついた納豆汁を雑煮として食べる地域や、雪深く七草が手に入らないため、塩蔵しておいたキノコや山菜を用いた納豆汁を七草がゆの代わりに食す地域などがあり、行事食としての様相も持つ。納豆汁は家庭料理であるとともに、冠婚葬祭の料理や精進料理でもあり地域の人々にとって身近な料理として愛されてきたようだ。

2. 納豆汁のレシピ

具は地方によっても違うのだが、豆腐、油揚げ、こんにゃく、きのこや山菜など。好みで根菜を入れることもある。欠かせないのが里芋の茎を干して作った「いもがら」だ。

材料(4人分)
納豆・・・2パック(100g程度)
いもがら・・・10g程度
木綿豆腐・・・1/2丁
油揚げ・・・2枚
こんにゃく・・・1/2枚
なめこ・・・1パック
水煮山菜(パックでもOK)・・・150g程度
長ねぎ・・・20g
だし汁・・・4カップ
みそ・・・大さじ3程度
酒・・・大さじ1
(1) 納豆は包丁でこまかく切り、すり鉢に入れてペースト状になるまでよくすりつぶす。
(2) いもがらを水でもみ洗いし、熱湯またはぬるま湯に10分程度浸して戻したあと、1㎝の長さに切る。
(3) 油揚げは熱湯にくぐらせて油抜きし、1㎝角に切る。こんにゃくは1㎝角に切り、下ゆでをする。水煮にした山菜は1㎝角に切る。なめこはさっと水洗いしておく。豆腐は1㎝角に切る。長ねぎは小口切りにする。
(4) 鍋にだし汁を入れ、(2)のいもがら、(3)の油揚げ、こんにゃく、山菜、なめこを加え、ひと煮立ちさせて火を止める。
(5) (1)の納豆に、酒と(4)のだし汁カップ1を加えてなじませる。
(6) (4)を再び火にかけ、煮立ったら(3)の豆腐を加える。さらに(5)を流し入れてかき混ぜ、沸騰直前で火を止める。
(7) 椀に盛り、(3)の長ねぎを天盛りにする。

3. 納豆汁で使われる材料の栄養

納豆汁は、滋養強壮や栄養補給として、厳しい冬を越す東北地方の食を支えてきた。
納豆汁に使われる材料の効能について見てみよう。
  • 納豆:納豆には、たんぱく質・炭水化物・脂質・ビタミン・ミネラルの5大栄養素がすべて含まれ、第6の栄養素といわれる食物繊維も豊富だ。
    納豆はアミノ酸スコアが100近くあり、これはヒトが体内で合成できない必須アミノ酸をバランスよく含んでいることを意味する。納豆が良質なたんぱく質源であるといわれる所以である。
    カルシウムをはじめとして、鉄、カリウム、亜鉛、銅などのミネラル分も豊富。
    カルシウムを骨に沈着させたり、血液を凝固させる働きのあるビタミンKや疲労回復ビタミンとも呼ばれるビタミンB群が豊富に含まれているといわれている。
    さらに、女性ホルモンに構造が似ており、骨粗しょう症予防や女性ホルモンのバランスを整える働きのある「大豆イソフラボン」や、血液をサラサラにする成分である「ナットウキナーゼ」、強い抗酸化作用のある「大豆サポニン」など、優れた栄養成分に溢れている。
  • いもがら:干し芋茎(ほしずいき)とも呼ばれる、里芋の茎を塩漬けにして干したものをいもがらといい、山形県の伝統的な保存食であるが、手間暇がかかるため、手に入りづらいともいわれる。納豆汁に入れるほか、お湯で戻して煮物や酢の物などに利用される。
    いもがらにはカルシウムや鉄分、マンガンなどのミネラル分や食物繊維が多く含まれており、滋養強壮にもよいとされている。
  • 山菜:山菜の種類にもよるが、ビタミンA・C、食物繊維、カリウムなどに優れているものが多く、野菜のかわりに栄養補給ができる。

結論

納豆汁は、温かさを保てるようなとろみがついていることや、食材が手に入りにくくなる寒い冬に栄養補給ができることなどから、東北地方でなじみ深い料理として伝えられている。納豆をするのは意外と力仕事でもあるため、インスタントの納豆汁から試してみるのもおすすめだ。

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