1. フリットの魅力
イタリア版の天ぷら
イタリア生まれの料理、フリット。現地では、肉、魚介類、野菜と様々なものをフリットにする。ちなみに同等のレシピがイギリスではフリッター、フランスではベニエと呼ばれている。日本で言うところの天ぷらのような存在と言えそうだ。
人気のフリット
イタリアでは、様々なフリットが食べられている。ズッキーニの花やイカ、イワシ、など、その種類は多彩。それほどにフリットは、どんな食材でも作れると言うこと。現地でレストランに行くとフリットミストと呼ばれる、フリットの盛り合わせのようなものが大抵おいてある。
フライとの違い
意外と知られていないフリットとフライの違い。これは衣の種類によるものだ。フライは、ご存知の通り、小麦粉をつけて、卵をつけて、パン粉をつけて揚げたもの。対してフリットは、メレンゲを中心に、小麦粉や卵などを合わせた衣をつけて揚げるもの。食感の違いもあり、フライはサクサク、フリットは外はカリカリ、中はホクホクといった仕上がり。似て非なるものだ、覚えておきたい。
2. 家フリットの奥義
メレンゲ問題
基本のフリットは、卵白を泡立ててメレンゲを作るところからスタートする。しかし、家庭料理でメレンゲを立てて、フライを作ると言うのは、正直なかなかハードルが高い。そこで、より簡易に作ることのできるフリットのレシピをご紹介して行く。
ビールが決め手
やや唐突に感じられるかもしれないが、簡易版フリットの衣にはビールを使うのがおすすめ。プシュッと開けたビール、全て使うわけではないので、残った分を飲みながら作れるのもいいところ。もしビールがない場合は、炭酸水などでもOK。ただし、甘みのあるものはNGなので注意したい。
ビールを使う利点
メレンゲをたてる手間が省けるのはもちろんだが、それ以外にも利点がある。ビールに含まれる炭酸とアルコールの効果で、衣は驚くほどにサクサク。そして冷めてもその食感が長続きするのだ。ちなみに揚げてしまえば、アルコールは揮発してしまうので、子供やアルコールが苦手な人でも大丈夫。
3. 家フリットの作り方
衣の分量
基本の分量は、小麦粉100gにビールが100ml、これにひとつまみの塩を混ぜるだけ。さらに揚げる場合も、食材をこの衣にくぐらせるだけといたってシンプル。食材に少し塩胡椒をしておくと味が締まるのでおすすめ。
合わせる具材
実は具材は何でもOK。季節の野菜から、魚介類、肉、さらにはソーセージやかまぼこなどの加工品でも美味しく食べられる。さらにフライのように、順番に衣をつける手間がないので、洗い物も少なく、楽チン。
美味しく揚げるコツ
油もたっぷりなくても大丈夫。フライパンの底から5cmほどあれば十分。170〜180℃に熱して、カラリとするまで揚げよう。油に入れたら、しばらくはあまり触らないこと。と言うのもフリットはカリカリの衣が美味しさのポイント。箸で不用意に触ると剥がれてしまうのだ。いい色に揚がったら、皿に盛り付け、レモンを添えれば出来上がり。ちなみに衣にカレー粉やパセリなどをプラスして、アレンジしても楽しい。
結論
フリットは、子供から大人までみんなに好かれるレシピなので、お持たせやホームパーティーにも向いている。フライより、ぐっと簡単にできるので、ぜひ、ビール片手にトライしてみて欲しい。