1. 餅巾着とは?

餅巾着(もち巾着)とは、袋状にした油揚げの中にお餅を入れたものである。おでんや鍋料理などによく使われる具材の一つで、おでんの人気具材ランキングでは上位にランクインすることも多い。餅を油揚げの中に入れる利点には、油揚げが鍋のだしをよく吸ってくれることや、加熱された餅がほかの食材にくっつかないことなどがある。また、最近は餅巾着のアレンジレシピも増えているようだ。
2. 餅巾着のカロリーや糖質量

餅巾着の種類にもよるが、一般的な餅巾着には餅と油揚げが使われている。文部科学省の「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」によると、それぞれのカロリー・糖質量は以下のようになっている(※1)。なお、糖質量は成分表に収録されていないため「炭水化物-食物繊維」で算出している。
- もち(半分/27g):カロリー63kcal、糖質量13.6g
- 油揚げ(生/半分/15g): カロリー62kcal、糖質量0g
※油揚げは食物繊維量が炭水化物量を上回るため0gとしている
餅巾着には餅と油揚げを半分ずつ使うが、1個当たりのカロリーは125kcalで糖質量は13.6gとなっている。ただし、油揚げは油抜きをすればカロリーを落とすことが可能である。なお、爪楊枝で口を閉じる場合は上記のとおりだが、かんぴょうなどの食材で閉じるときはカロリーなどが高くなる。
3. 一般的な餅巾着の作り方・食べ方

餅巾着の口を閉じる時によく使われるのが、かんぴょうと爪楊枝だ。一般的に子どもがまだ小さい家庭では、子どもが爪楊枝で怪我するのを避けるためにかんぴょうで口を縛ることが多い。そこでまずは、かんぴょうで口を縛る方法での餅巾着の作り方を確認しておこう。
かんぴょうの下ごしらえ
- 表面に付いているゴミや汚れを水でさっと洗い流す
- かんぴょうを15cm程度に切っておく
- 少し多めの塩をふり、弾力がでるまで揉みこむ
- 塩を洗い流し、15分ほど水に浸して戻しておく
- 戻したあとは、しっかりと水気を切っておく
かんぴょうの下ごしらえのポイントは、(3)の「かんぴょうを塩でよく揉むこと」である。塩で揉むことでかんぴょうが水分を吸収しやすくなり、煮たときに柔らかく仕上がる。また、かんぴょう特有のニオイも抑えられる。少しだけ手間ではあるが、しっかりと塩を揉みこむようにしよう。
餅巾着の基本の作り方
- 油揚げは熱湯でさっと茹で、水で冷やしてから水気を切る
- 油揚げを半分に切り、油揚げの表面に箸を転がしておく
- 餅を適度な大きさに切り、油揚げの中に入れる
- 油揚げの口を、戻しておいたかんぴょうで縛る
※かんぴょうが余っていたら切り落としておく
餅巾着を作るときは、油揚げが破けないように注意が必要になる。油揚げが破けやすいのは(2)と(3)のとき。(2)の「箸を転がすとき」には力を入れすぎると破けやすく、(3)の「餅を入れるとき」には無理に口を広げると破けやすい。また、餅の角で油揚げに穴を開けないように注意する。
餅巾着の基本的な食べ方
- 餅巾着に熱湯をかけて油抜きをしておく
- 鍋が煮立ってから、餅巾着を縛り口まで水に浸ける
- 餅の厚さにもよるが、2~4分ほどで完成する
餅巾着は鍋の具材の上に乗せてしまいがちだが、餅の部分だけでなく縛り口まですべて沈めておくのがポイントだ。また、餅巾着を加熱しすぎると餅が溶け出してしまうので注意が必要になる。ときどき箸で餅巾着を挟みながら、餅巾着の茹で具合を確認するとよいだろう。
4. 餅巾着を簡単に作る裏ワザ

餅巾着は鍋料理などには欠かせないが、家庭で作る場合は手間がかかることが難点だ。そこで少しでも簡単に作れるよう、餅巾着を作るときに役立つウラ技を二つ紹介しておく
裏ワザ1.開くときはキッチンペーパーを使う
油揚げを開くときは、キッチンペーパーで油揚げを包み、両手でギュッと押さえるのがよい。このようにして油揚げの口を開けると油分も取り除ける上に、油揚げの口が開きやすくなる。また、油揚げの枚数が多い場合は、キッチンペーパーと油揚げを交互に重ねてからまとめて行うことも可能だ。時間の短縮にもなるので、ぜひ油揚げを広げるときにはキッチンペーパーを使うようにしよう。
裏ワザ2.ちくわやスパゲッティで口を閉じる
餅巾着の口は、「ちくわ」や「スパゲッティ」で閉じることも可能だ。ちくわを使う場合は、煮込み用の太めのものを選ぶとよい。ちくわを太めに輪切りにしておき、ちくわの穴に油揚げの口を細くして入れれば完成となる。また、スパゲッティを使う場合も、太めのものを使うのがおすすめ。爪楊枝で閉じる感覚で餅巾着の口に刺して止めよう。いずれも簡単で、しかも美味しく食べることができる。
5. 餅巾着のアレンジ方法5選

餅巾着の定番は餅と油揚げで作るシンプルなもの。しかし、最近は餅巾着のアレンジ方法も多くなっている。そこでいくつか人気の餅巾着のアレンジ方法を紹介しておこう。
その1.餅チーズ巾着
餅と一緒にピザ用チーズ(ミックスチーズ)を入れた「餅チーズ巾着」もおすすめだ。鍋の中で煮込むことで、チーズがトロトロにとろけて美味しくなる。そのまま食べても美味しいが、ケチャップを付けて食べるのもよい。また、和風だしや醤油などで煮込んで、煮物にするという方法もある。
その2.キムチーズ餅巾着
「その1:餅チーズ巾着」にさらにキムチを入れた「キムチーズ餅巾着」も美味しい。キムチを入れることでピリ辛の味わいになる。また、餅巾着でキムチ鍋のような味わいを楽しむことができる。油揚げが破けやすいなら、餅を小さくしたり、キムチを細かくしたりするのがおすすめだ。
その3.たまご餅巾着
餅巾着の中にウズラの卵を入れた「たまご餅巾着」もおすすめだ。ウズラの卵の優しい味わいが加わり美味しくなる。なお、ニワトリの卵を使う場合は、餅を入れずに卵だけで作る「たまご巾着」もおすすめだ。なお、火が通るまでに時間がかかるため、加熱時間は普通の餅巾着よりも長めにしよう。
その4.やさい餅巾着
ニンジン・春菊・シイタケ・レンコン・ネギなど、お好みの野菜を細かく刻んで「やさい餅巾着」を作るのもおすすめだ。生の野菜を使うと煮てもやわらかくなりにくいので、使う野菜は一度下茹でしておくのがポイントとなる。野菜を加えることで食感や味わいがいっそうよくなる。
その5.つみれ餅巾着
つみれを入れて「つみれ餅巾着」にするのもよい。つみれ餅巾着を作るときには、つみれの中心に餅を入れるようにしよう。つみれからでるうま味成分が餅にしみこんで美味しくなる。なお、つみれは火が通りにくいので、しっかりと加熱するのがポイントとなる。
結論
鍋料理やおでんで人気の餅巾着。一般的にはかんぴょうや爪楊枝で口を閉じるが、ちくわやスパゲッティを使えば簡単・安全に仕上げることができる。また、餅巾着にはアレンジ方法が数多くあるので、いろいろな餅巾着に挑戦してみるとよい。「中身は食べてからのお楽しみに」するのもよいだろう。
【参考文献】
- ※1:文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/1365419.htm