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セミノールとは?ミカンのような見た目をした柑橘類の一種を紹介!

セミノールとは?ミカンのような見た目をした柑橘類の一種を紹介!

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 中山沙折(なかやまさおり)

鉛筆アイコン 2021年3月16日

温州みかんのような見た目をしているが、オレンジの独特な香りと鮮やかな橙色の外皮が特徴の「セミノール」。日本では主に3~5月の間だけしか流通しないが、タンゼロ類(みかん類とグレープフルーツ類の掛け合わせのこと)の代表的な果物として有名となっている。今回は、そんなセミノールの基本・特徴・栄養価・選び方・食べ方などについて詳しく解説する。

  

1. セミノールとは?

セミノールとはタンゼロ類と呼ばれる柑橘類の一種であり、20世紀初めにフロリダ州で誕生した「ダンカングレープフルーツ」と「ダンシイタンゼリン」の交配種である。日本でよく食べられている温州みかんと形は似ているが、オレンジのような独特な香りと鮮やかなオレンジ色の見た目が特徴となっている。また、濃厚な味わいが特徴で、しっかりした甘みと酸味を楽しむことができる。

セミノールの誕生と歴史

セミノールは、1931年にフロリダ州のオーランド試験場で発表された。セミノールという名前は、フロリダ州の「セミノール市」にちなんで名付けられたとされている。また、1955年にはカリフォルニア大学を通じて日本に導入され、その後ニュージーランドにも導入される。現在はフロリダ州をはじめ、日本やニュージーランドなどでもセミノールの栽培が行われているという。

セミノールの生産量と旬

1955年に日本に持ち込まれたセミノールは、現在も日本国内で栽培が行われている。農林水産省のデータによると、2018年のセミノールの収穫量は約2,610トンであり、和歌山県(約1,357トン)、三重県(約574トン)、大分県(約552トン)が主要な生産地となっている(※1)。また、東京都中央卸売市場のデータによると、セミノールは3~5月の間だけ流通していることがわかる(※2)。

2. セミノールの主な栄養価と特徴的な栄養素

セミノールはほかの柑橘類と同じく、ビタミンCなどの栄養価が豊富であることが特徴だ。また、温州ミカンなどと異なり、βカロテンを多く含むことも特徴である。そんなビタミン類を多く含んでいるセミノールの栄養面の特徴を確認しよう。

セミノールの栄養価

文部科学省の「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」によれば、セミノール(砂じょう・生)の100gあたりの栄養価は以下のようになっている(※3)。
  • エネルギー:49kcal
  • たんぱく質:1.1g
  • 脂質:0.1g
  • 炭水化物:12.4g
  • 脂肪酸
     ・飽和脂肪酸:0g
     ・一価不飽和脂肪酸:0g
     ・多価不飽和脂肪酸:0g
  • ビタミン
     ・βカロテン:410μg
     ・ビタミンD:0μg
     ・ビタミンE:0.3mg
     ・ビタミンK:0μg
     ・ビタミンB1:0.01mg
     ・ビタミンB2:0.04mg
     ・ナイアシン:0.3mg
     ・ビタミンB6:0.09mg
     ・ビタミンB12:0μg
     ・葉酸:27μg
     ・パントテン酸:0.45mg
     ・ビオチン:0μg
     ・ビタミンC:41mg
  • ミネラル
     ・ナトリウム:2mg
     ・カリウム:200mg
     ・カルシウム:24mg
     ・マグネシウム:16mg
     ・リン:18mg
     ・鉄:0.2mg
     ・亜鉛:0.1mg
     ・銅:0.04mg
     ・マンガン:0.1mg
     ・ヨウ素:0μg
     ・セレン:0μg
     ・クロム:0μg
     ・モリブデン:0μg
  • 食物繊維:0.8g
     (・水溶性食物繊維:0.3g)
     (・不溶性食物繊維:0.5g)

ビタミンCを多く含んでいる

セミノールは、ほかの柑橘類と同じようにビタミンCを多く含んでいることが特徴だ。このビタミンCの含有量は100gあたり41mgであり、温州みかんの33mgよりも多くなっている(※3)。ビタミンCは、体内では皮膚や細胞のコラーゲンの合成に関与しているほか、「抗酸化物質」として体内の細胞を傷つける活性酸素を取り除く働きなども担っている(※4)。

βカロテンを多く含んでいる

セミノールは温州みかんやオレンジなどほかの柑橘類と異なり、βカロテンを多く含んでいる。その含有量は100gあたり410μgとなっている。βカロテンはビタミンAの前駆体であり、体内ではビタミンAとして皮膚や目などの健康を保つ働きを担っている。また、βカロテンもビタミンCと同じく抗酸化物質の一つであるため、体内の活性酸素を取り除く働きがある(※4)。

食物繊維のペクチンなどを含む

セミノールなどのような果物は、「ペクチン」と呼ばれる水溶性食物繊維を含んでいる。食物繊維は第六の栄養素といわれており、水溶性食物繊維の場合は糖質の吸収を抑えるなどの働きがあるとされている(※5)。セミノールでは、こうした働きをもつ食物繊維を補うことも可能だ。

3. 美味しいセミノールの選び方

美味しいセミノールを選ぶポイントには、主に「外皮」「重さ」の二つがある。それぞれのポイントを以下に紹介しておくので、スーパーや八百屋で選ぶ際には確認するとよいだろう。
  • 外皮:濃く鮮やかでツヤとハリがあるもの
  • 重さ:手に持ってずっしりと重みを感じるもの
一方で、外皮の色味が薄いものは、あまり美味しくない可能性がある。また、浮き皮(果肉と外皮が離れている状態)のものは、品質が悪くなっている可能性があるという。お店では色味や重さなどをしっかりと確認して、できるだけ美味しいものを選ぶようにしよう。

4. セミノールの基本的な食べ方

セミノールの皮は手で剥くことが可能だ。しかし、果汁が多くてしたたり落ちてしまうため、ナイフでカットするほうが食べやすい。グレープフルーツのように半分にカットしてから、スプーンですくって食べるようにしよう。なお、セミノールの場合は、薄皮ごとそのまま食べることができる。

5. セミノールの美味しい食べ方3選

セミノールはそのまま食べても美味しいが、ジュース・ゼリー・シャーベット・ジャムなどにするのもおすすめだ。ここではセミノールの美味しい食べ方を3つ紹介しておこう。

その1.セミノールのジュース

セミノールは果汁が非常に多いので、ジュースにぴったりだ。ナイフで半分に切ってから絞り器で生絞りにするか、皮を剥いてからミキサーにかければセミノールのジュースが完成する。セミノール100%でできているため、フレッシュでコクのある味わいを堪能できる。なお、100%のセミノールジュースも美味しいが、炭酸水で割ってスッキリとした味わいを楽しむのもよい。

その2.セミノールのゼリー

セミノールの果汁を使ってゼリーにするのもよい。セミノール数個分の果汁を絞ったら、鍋に果汁と砂糖を入れて弱火で加熱。それからゼラチンを溶いた水を加える。混ざった液体をゼリーの容器に流し込んで、冷蔵庫で冷やせばセミノールのゼリーの完成だ。ツルンとしたゼリーの喉越しとセミノールの甘みと酸味を楽しむことができる一品である。

その3.セミノールのシャーベット

6. セミノールの正しい保存方法

セミノールは比較的日持ちする果物だが、1週間くらいで食べ切るのがよい。常温保存の場合は直射日光を避けて、風通しのよい冷暗所に置いておこう。ただし、室内が暖かいと鮮度が落ちやすいので注意が必要だ。室内で暖房を使ったり、温かい時期になったりしたら、常温保存ではなく冷蔵保存を行うほうがよい。冷蔵保存する場合は乾燥を防ぐためにポリ袋に入れてから野菜室で保管しよう。

結論

タンゼロ類の一種である「セミノール」は、独特な香りと程よい甘い・酸味が特徴のフルーツだ。日本では3~5月頃にしか出回らないため中々手に入らないが、もし時期が合いスーパーや八百屋などで見かけたらぜひ購入してみよう。
【参考文献】
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  • 公開日:

    2018年4月 5日

  • 更新日:

    2021年3月16日

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