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「裏ごし」で料理の質をグッと高めよう!やり方と裏ごし器の選び方

「裏ごし」で料理の質をグッと高めよう!やり方と裏ごし器の選び方

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 黒沼祐美(くろぬまゆみ)

鉛筆アイコン 2021年7月 7日

料理をする際に、レシピにたびたび登場する「裏ごし」。料理の工程の中では加熱や煮込みと違って必ずしなければならないものではない。だが、「裏ごし」を指定されている料理では、これをするのとしないのとでは仕上がりに雲泥の差がつく。まるでプロが作ったようななめらか舌触りのよさを表現するためには、裏ごしは避けては通れないプロセスだ。ここでは「裏ごし」の基本的な意味や、やり方について解説していこう。

  

1. 「裏ごし」ってそもそもなに?

料理本を眺めていると時として、知らない言葉や曖昧な言葉に出会うことがある。今回は「裏ごし」。頻繁に出てくる工程ではないものの、裏ごしなしには作ることができない料理もある。いったい裏ごしとはどんな工程を指すのか解説していこう。

「裏ごし」ってどんな手法?

裏ごしは、裏漉しとも書く。漉すとは、不純物を取り除く作業のこと。布や網、紙、砂などを通して行う。裏ごしとは、目の細かいふるいや漉し器などを通して、さらに細かくなめらかにするものだ。すなわち、漉すよりも裏ごしのほうができあがりが細かくなるというわけだ。フランスの料理用語では、パッセするということもある。ちなみにピュレは、裏ごしされたものを指す言葉なので、裏ごしと同義語ではない。

「裏ごし」をする意味

なぜこんなことをするのだろうか?それはひとえに食材や料理をなめらかにするためだ。細かい網目に食材を通していくことで、ダマがなくなり、固い部分は網を通らず網の上に残る。そのため裏ごしを行った食材は非常になめらかな状態に仕上がる。食材をなめらかにすることで、口あたりや舌触りを格段に高めることができる。

裏ごしを制するものは料理を制す?

裏ごしという工程は、確かに少し面倒だし洗い物も増えるので敬遠する人も多い。実際に裏ごしをする料理の多くは、裏ごしをしなくても十分に食べられるレベルに到達しているものがほとんどだ。
料理上級者やそれを生業にするプロたちと料理初級~中級者のもっとも大きな違いは、このようなわずかな差を生み出す技法にどれだけ真剣に向き合えるかということにある。
そのような意味においては、裏ごしを制するものは料理を制すということもできるのではないだろうか。

2. さつまいもや栗の裏ごしのやり方

家庭で裏ごしをする料理といえば、スイートポテトや栗きんとんが有名だ。さつまいもや栗の裏ごしができれば、一人前。裏ごしのスタートラインを学んでいこう。

裏ごしの手順

裏ごしは料理の質を高める技法だが、それそのものは決して難しいものではない。むしろ、加熱や味付けといった工程から比べたら誰でもできるくらい簡単だ。ざっとその手順を確認してみよう。

(1)裏ごし器をセットする

まずは、平らな作業台にぬらした布巾を敷く。上にのせるものがすべらないようにするためだ。その上に漉した食材を受ける皿やボウル、バットを置く。これは漉し器が安定するものである程度負荷をかけても壊れないものであればなんでも構わない。さらにその上に漉し器をセットし、漉し器の上に漉したい食材をのせて準備完了だ。

(2)食材をヘラで漉す

セットした食材を、ヘラを用いて網目を通すようにして漉していく。この時に固い部分(たとえば野菜の種など)があれば網を通らないし、ダマになっている部分は網を通れるほど細かくなる。定期的に漉し器の裏側に付いた漉された食材を受け皿へ落としながら、できる限りすべて漉していく。漉せるだけ漉したら裏ごしは完了だ。

裏ごしのコツ

裏ごしを成功に導くためには、いくつかのコツをおさえる必要がある。
まずは、温度。裏ごしする食材が加熱したものであれば、温かいうちに漉すと格段にラクに漉すことができる。とくにでんぷん質の多い食材は、熱いうちがキモ。ジャガイモやサツマイモ、カボチャなどがいい例だ。
次に、量。漉し器の上に、食材をのせすぎると横からあふれてしまう懸念もあり、漉しずらい。しっかり力を入れて漉すためには、少ないと思うくらいの量をのせるのが正解だ。
最後に、大きさ。個体の場合は、ふるいや漉し器に木べらで素材を押しつけて漉すので、木べらと同じくらいのサイズにカットするといい。木べらで食材を押す回数が少ないほうが、美しい仕上がりになるので、大きすぎても小さすぎてもNG。サツマイモの場合は、2cm幅の輪切りがおすすめ。

裏ごし器はザルで代用可能

料理をそこまで本格的にしない家庭には裏ごし器がないかもしれない。そんな時はザルとボウルで代用が可能だ。完璧になめらかな食感を求めたい場合や、ポタージュなどの水気の多いものの裏ごしは、なるべく目の細かい本格的な裏ごし器で行ったほうがよいが、ちょっとした裏ごし程度であればボウルとザルでも十分に代用可能だ。
ザルの網目は小さいほどよいし、プラスチック製よりステンレス製などのほうが裏ごしには向いている。

3. 簡単な裏ごしのやり方

料理の出来を左右するとはいえ、忙しい毎日に裏ごしをするのは、なかなか面倒。ここでは、より簡単に裏ごしする方法をレクチャー。ポイントは、料理に合わせて別の器具を組み合わせること。

スイートポテトはマッシャー

スイートポテトや栗きんとんなら、マッシャーを活用してみよう。マッシャーとは、食材を潰す器具のこと。マッシュポテトやコロッケ作りには欠かすことのできない器具である。この器具である程度まで食材を潰してから、漉し器を通すとなめらかな仕上がりになる。また、この時点で火の通りが悪いものを見分けることもできるという利点も。

スープはミキサー

スープなど、水分の多い料理の場合は、ミキサーで粉砕してから漉し器やザルを通すのもおすすめ。ミキサーがない人は、フードプロセッサーやハンドブレンダーでもいいだろう。ガスパチョやビシソワーズなど、これからの季節にぴったりなスープにもこの方法は最適だ。

4. 裏ごし器の種類と選び方

裏ごしをするための器具、裏ごし器はいったいどんなものを使うといいのだろう。家庭の定番は、メッシュタイプの裏ごし器。レストランでは手動で裏ごしを行うことができるフードミルやムラーンを活用することも多い。ここでは自動を除いた裏ごし器の種類と選び方を学んでいこう。

メッシュタイプの裏ごし器

メッシュタイプの裏ごし器は、もっとも定番とされているもの。とくにステンレスでできたものがポピュラーで、細かい目のタイプでも洗いやすいため、扱いやすい。小さめのタイプであれば、ダイソーやセリアなど、100均で手に入れることもできる。ただ、ある程度の量を裏ごししたい場合は、15cm以上の大きめタイプを選ぶと使いやすい。ちなみに、古くは木枠に馬毛の網が張ったものが主流であった。こちらは、見ためはクラシカルだが、お手入れに少々手間がかかることを覚えておくといい。

手動の裏ごし器

フードミルやムーランなど、手動でハンドルを回し、裏ごしをする器具も存在する。手で一から漉すよりは、格段にラクなので、レストランなどでも広く使われている。フードミルとムーランは、どちらもステンレスでできているものを選ぶこと。ディスクによって、裏ごしの具合を調節できるようになっているものが多いので、そういったタイプなら、さまざまな使い方ができる。

5. 裏ごしを行う料理とは?

そもそも裏ごしを使う料理とはどんなものがあるだろう。ここでは、裏ごしをともなう家庭料理にフィーチャーしていこう。

離乳食

離乳食は、母乳やミルクと並行して進める食事のことで、赤ちゃんが初めて出会う味である。月齢に合わせて、食べられるもの、食べられる状態、食べられる量が変化していく。裏ごしは、そんな離乳食にも欠かすことのできない工程だ。とくに裏ごしが必要になるのは、初期の段階。母乳やミルクなど、液体以外のものを初めて口にする赤ちゃんにとっては、素材の繊維やつぶつぶ感は消化できなかったり、食べづらいものなのだ。裏ごししてなめらかにし、より液体に近い状態にもっていくために行う。

栗きんとん

おせち料理にも欠かせない栗きんとん。裏ごしと聞いて、この料理を思い浮かべる人も少なくないはずだ。フードプロセッサーで簡単に作ることもできるが、やはり裏ごしをするとなめらかさが違う。より簡単に作りたいという人は、焼き芋を活用するといった裏ワザもある。

ポタージュスープ

ポタージュとは、スープの一種。野菜を出汁や牛乳で炊きあげ、ミキサーで攪拌し、さらに漉してなめらかに仕上げるのが基本だ。ミキサーで攪拌した状態でも食べることができるが、野菜の繊維や皮が残り、口あたりが悪くなることがあるので、本来は裏ごしするのが正解。この工程を加えるだけで、一気にプロの味わいに近づく。

スイートポテト

スイートポテトも裏ごしがマストな料理。簡単に潰して作るレシピも存在するが、裏ごしをするとなめらかな味わいに変化する。店で売っているような味わいになる。

結論

裏ごしは誰にでもできる簡単な技法だが、必ずしも必要なものでもないため敬遠しがちだ。だが、料理レベルを上げるためにはぜひともマスターしておきたいもの。とくにお菓子作りでは最終的な完成度にも影響を及ぼすので、ぜひともいつでもできるようにしておこう。
  • 公開日:

    2018年4月30日

  • 更新日:

    2021年7月 7日

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