1. プランター栽培に適した環境と人参の種類

人参はせり科の野菜で、カロテンを豊富に含む緑黄色野菜だ。
ミネラルや食物繊維も多く含まれており、その健康効果が注目されている。
ミネラルや食物繊維も多く含まれており、その健康効果が注目されている。
栽培に適した環境
人参の生育に適した温度は15~20℃であり、涼しい気候を好む。小さいうちは暑さや寒さに強いが、大きくなると暑さで病害が発生しやすくなる。一般的には、春と秋が生育に適した時期で、夏に種をまいて秋から冬に収穫するのが最も栽培しやすいと言われている。
プランター栽培に適した人参の種類
人参には、西洋種(長さ15~20cm)と東洋種(長さ60~70㎝)の大きく2種類がある。プランターでの栽培にはあまり大きくならないタイプが向いている。ミニ人参や三寸ニンジンと呼ばれるもので、品種としては「ピッコロ」や「平安三寸」などがある。
2. プランターを使った人参の育て方

ミニ人参や三寸人参は、タネをまいてから70~90日程度で収穫できる。そのため、用意するプランターは、中型(20リットル程度)から大型(25リットル以上)のものを選ぶのがおすすめだ。
種まき
種まきに適した時期は、4月~9月。人参は根がまっすぐに伸びる「直根類」なので、直まき栽培が適している。プランターに鉢底ネットを敷き、底が見えなくなる程度に軽石、続いて培養土を入れて表面を平らにする。そこに5㎝程度の溝をつくり、種をパラパラとまけば種まきは完了だ。
水やり
植え付けした後は、たっぷりと水やりを行おう。発芽するまでは土が乾かないように注意して水やりを行い、発芽後は土の表面が乾いたらその都度水やりを行う。水をやり過ぎてしまうと、根腐れの原因にもなるので注意したい。
間引き
発芽後は、本葉が1~2枚、3~4枚、6~7枚の頃にそれぞれ間引きを行う。間引きは、根がしっかりと育つために欠かせない作業だ。間引きをした後は、必ず肥料を与えるようにしよう。また、雑草が生えていたら抜くようにして人参の生育を促すようにしたい。
追肥
追肥は、2回目の間引きをした後、化学肥料であれば2週間に1回のペースで与えるのが好ましい。化学肥料の量は、土1リットルに対して1gを目安にしよう。化学肥料の代わりに液肥を与える場合には、週に1回、500倍に薄めた液肥を水やりの際に与えるようにする。肥料が足りないと、根の発育が悪くなってしまうためだ。人参にはキアゲハの幼虫が付きやすいので、見つけたらすぐに駆除しよう。ミニ人参であれば根の太さが1.5~2㎝になれば、収穫できる。
3. 間引きした人参を食べてみよう

間引きした人参は、通常の人参に比べると小さいので捨ててしまう人もいるかもしれない。でも、美味しく食べることができるので、ぜひ試してみたい。
まずは、流水できれいに土を洗い流してから、生のまま食べてみよう。人参らしい甘さが感じられるはずだ。その他にも、茹でてマヨネーズや塩などで食べたり、きんぴらなどの炒め物やスープに使ったりするのもよく合う。
まずは、流水できれいに土を洗い流してから、生のまま食べてみよう。人参らしい甘さが感じられるはずだ。その他にも、茹でてマヨネーズや塩などで食べたり、きんぴらなどの炒め物やスープに使ったりするのもよく合う。
人参の葉も食べられる
人参の葉も食べることができる。さっと熱湯で茹でてから冷水に取り、水気を絞る。粗く刻んでから、油で炒めて塩やしょうゆ・みりんなどで味付けをすれば「人参の葉のふりかけ」が完成する。お好みで、干し海老やかつおぶし、油揚げなどを加えて甘辛く味付けするのもよく合う。
あるいは、さっと茹でた人参の葉とひとつまみの塩を炊きたてのごはんに加えて、軽く混ぜれば「人参の葉ごはん」の完成だ。鮮やかなグリーンと独特の風味が楽しめる一品である。
あるいは、さっと茹でた人参の葉とひとつまみの塩を炊きたてのごはんに加えて、軽く混ぜれば「人参の葉ごはん」の完成だ。鮮やかなグリーンと独特の風味が楽しめる一品である。
結論
人参は、プランターでも比較的簡単に育てられることが分かった。ポイントは、プランター栽培に適した小さめの品種を選ぶことだ。間引きした人参も美味しく食べられるので、ぜひ育ててみたい。