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「えんどう豆」と「グリーンピース」同じ植物って、知っている?

「えんどう豆」と「グリーンピース」同じ植物って、知っている?

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

鉛筆アイコン 2020年6月 4日

豆類とはマメ科に属する草本植物で、古くから人類の重要な食糧として利用されてきた。しかし一口に「豆類」と言っても成分もさまざまで、収穫時期をずらして利用するものについてはその時期によっても成分が異なる。実に利用範囲の広い食材である。「えんどう豆」と「グリーンピース」についても同様。違いを紐解きながら、それぞれの特性を解説する。

  

1. 「えんどう」という植物をもっと知ろう

えんどうは、地中海沿岸からアジアを原産とする1年生草本である。17世紀にイギリスで野菜用の品種が育成された後、アメリカで加工用品種の改良が行われたといわれている。現在も中国を中心にアジア圏で多く栽培されているほか、アメリカでもさかんに栽培が行われている。

えんどうの種類

利用法によって乾燥子実用・青実用・さや用に大別できる。したがって、保存食的な側面と豆類としての側面、野菜としての側面を持つ、幅広い使われ方をしている素材である。

乾燥子実用には緑色の青えんどうと、褐色の赤えんどうがある。緑色の印象が強いかもしれないが、みつ豆や塩大福などに使われているのは褐色の赤えんどうで、いずれも目にする機会の多い食材である。

青実用えんどうは、えんどうの未熟から成熟にわたる中間に位置する。種子が成熟していくに従い、成分組成が変化する。未熟なうちは水分やたんぱく質が多く、熟度が進むにしたがって水分が減りでんぷんが増えてくる。未熟なうち、糖はショ糖が中心で、わずかに果糖やブドウ糖を含む甘みを感じる組成となっているが、でんぷんに移行していくと甘みを感じにくくなり、品質が劣っていくとされる。

さや用とはいわゆる「さやえんどう」で、さやが薄く、さやごと食べることのできる品種。「スナップえんどう」「スナックえんどう」と呼ばれる、肉厚でふっくらとした豆・さやともに食べる野菜も、えんどうの仲間である。

2. 「えんどう豆」と「グリーンピース」は何が違う?

えんどう豆とグリーンピースはともに、えんどうの豆だけを食する種類のもの。「実えんどう」とも呼ばれるむき実用の品種のうち、未熟な豆を「グリーンピース」といい、成熟してくると「えんどう豆」となる。未熟な青えんどうである「グリーンピース」は、甘く、きれいな緑色をしている。

グリーンピースの特徴

「グリーンピース」には、でんぷん型・中間型・糖質型とタイプがある。日本では中間型の「うすい」が有名。生のものは風味と色彩を活かして、豆ごはんとして炊き込まれたり、炊き上がったごはんに混ぜられたりして楽しまれる。乾燥したものはいり豆や煮豆などに利用され、「うぐいす豆」は砂糖で煮て作られている。

グリーンピースの選び方

グリーンピースを選ぶ際には、豆の粒がふっくらと大きく揃っていて、色の濃いものを選ぶようにする。薄皮がむけていないようなものを求めると良い。乾燥に弱く、日持ちが短い。早めに使い切るようにした方が良いが、保存の際にはさやごとポリ袋に入れ、野菜室で保存する。

グリーンピースの栄養

栄養価ではビタミンB群が豊富。ごはんと混ぜて食されることが多いが、ごはんの炭水化物を代謝するときに必要となるビタミンB1を含んでいることから、効率的にエネルギーが供給され、栄養面でも良い組み合わせとなっている。

3. 「しわ知らず」なゆで方をマスターしよう

ふっくらと大きな実をつけているグリーンピースを選んだら、そのままプチっとはじけんばかりの食感を楽しみたいものだ。しかしゆでたグリーンピースはしわしわになってしまうことが多いのが難点。これは急激な温度変化の影響を受けるため。この点に気をつけたグリーンピースのゆで方をマスターしよう。

手順

1.グリーンピースをさやから取り出す。さやは簡単に半身にできるため、簡単に取り出すことができる。
2.湯量はたっぷりを意識して、大きめの鍋でゆでていく。塩を少し加え、沸騰した湯にグリーンピースを投入し、5分程度ゆでる。
3.ゆで終えて火を止めても、グリーンピースをすぐには取り出さない。粗熱が取れるまでゆで汁の中で冷まし、ゆで汁ごと保存容器に移して冷蔵庫で保存する。

このように、ゆで終えてもそのままにしておくことで急激な温度変化を与えることがないため、ゆであがったグリーンピースにしわができにくい。またゆでる際に塩だけでなく出汁を使うと、ゆであがったものをごはんに混ぜるだけで、簡単に豆ごはんとなる。
グリーンピースをゆでたものは、「翡翠煮」と呼ばれることもある。色鮮やかに翡翠のような仕上がりを目指そう。

結論

えんどうはさまざまな用途で食べることのできる植物。そのうち、未熟な実を楽しむものを「グリーンピース」と呼び、熟度が増した実を「えんどう豆」と呼んでいる。糖がでんぷん化していない未熟な実のうちに、甘みやきれいな色合いを楽しむことのできる「グリーンピース」。缶詰や冷凍品を飾り程度に使うだけでなく、新鮮なグリーンピースを自分でゆでて堪能していただきたい。
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  • 公開日:

    2018年4月 2日

  • 更新日:

    2020年6月 4日

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