1. 旨味成分とは?

味は、塩味、甘味、酸味、苦味、旨味の5つの要素から成り立っている。旨味は、1908年に東京帝国大学の池田菊苗(きくなえ)博士が、昆布から発見して名付けた。海外でも、旨味を日本語のまま「UMAMI」と呼んでいる。日本で発見されたのは、昔から昆布だし、カツオだしなどの旨味に触れており、塩味や甘味とは異なる味を認識していたからだと言われている。昆布の旨味が発見されたあと、そのほかの旨味成分の研究が進んでいく。代表的な旨味成分は以下の通りだ。
<旨味成分>
・グルタミン酸(アミノ酸系):昆布、野菜など
・イノシン酸(核酸系):カツオ節、煮干し、肉、魚など
・グアニル酸(核酸系):干しシイタケ、キノコ類など
・コハク酸(有機酸系):貝類など
旨味成分は、単独よりも組み合わせることで旨味が増す。これを旨味の相乗効果と呼ぶ。昆布とカツオ節でとっただしが美味しいと感じるのは、旨味成分がお互いに引き立て合うためである。
・イノシン酸(核酸系):カツオ節、煮干し、肉、魚など
・グアニル酸(核酸系):干しシイタケ、キノコ類など
・コハク酸(有機酸系):貝類など
旨味成分は、単独よりも組み合わせることで旨味が増す。これを旨味の相乗効果と呼ぶ。昆布とカツオ節でとっただしが美味しいと感じるのは、旨味成分がお互いに引き立て合うためである。
2. だしの種類

だしは旨味を抽出する食材によって風味が異なり、さまざまな料理に使い分けられる。代表的なだしの特色を紹介する。
昆布だし
香りの良い透き通っただしで、昆布の種類によって味わいが少し異なる。数年熟成させることで、旨味と香りを増す昆布もある。湯豆腐、おひたし、ダシ巻き卵などに使われる。
カツオだし
カツオ節からとった黄金色の透き通っただしで、独特な香りと旨味がある。だしを楽しむお吸い物、味噌汁、茶碗蒸しなどに使われる。
煮干しだし
魚介類の煮干しからとっただしのことで、旨味は多いが魚臭さが残る。煮干しには2つの意味があり、イワシを干したものと、魚介類を1度煮て乾燥させたものを指す場合だ。イワシの煮干しは、カタクチイワシ、マイワシ、ウルメイワシが使われ、そのほかの魚では、あご、アジなどが使われる。味噌汁、麺類のスープによく使われる。
干しシイタケだし
シイタケは、干すと旨味、味、香りが変化し、水で戻すと旨味のあるだしがとれる。干しシイタケの独特な香りは、シイタケを乾燥させ、水で戻す際に生まれるレンチオニンという成分である。麺つゆ、炒め物、煮物などに使われる。
3. 昆布だしのとり方

昆布だしには、煮出し、水出しの2つがある。だしをとるときに適しているのは、肉厚で幅が広い昆布で、日高昆布、利尻昆布、羅臼昆布、真昆布などがある。昆布の下処理と、だしのとり方をおさえておこう。
昆布の下処理
昆布は、天日干しするときに砂などの汚れが付いている場合があるため、水で濡らして固く絞った布巾でさっと表面を拭く。表面に白い粉が付いていることがあるが、これは甘味成分のマンニットだ。昆布表面をゴシゴシと拭くと、マンニットまで取り除いてしまうので注意しよう。また、水洗いすると昆布の旨味成分が溶け出してしまうので、水では洗わない。
煮出しの方法
水に昆布を入れ、ゆっくりと加熱していく。80℃以上になると、昆布から旨味が染み出さないため、60℃付近の温度で10~60分ほど煮出すとよいといわれている。誤って昆布を沸騰した湯へ入れると、ヌメリや色素がでて濁っただしになるため注意しよう。昆布だしはさまざまなとり方があるが、手軽な方法を紹介する
<作りやすい分量>
・水1L
・昆布 10g
<作り方>
鍋に水、汚れを落とした昆布を入れ、30~60分置いてから中火にかける。鍋の底から小さな泡がふつふつとしてきたら、昆布を取り出そう。
<作りやすい分量>
・水1L
・昆布 10g
<作り方>
鍋に水、汚れを落とした昆布を入れ、30~60分置いてから中火にかける。鍋の底から小さな泡がふつふつとしてきたら、昆布を取り出そう。
水出しの方法
昆布を水へ浸けた簡単なだしのとり方を紹介する。煮出しよりも昆布の量を増やすことがポイントだ。
<作りやすい分量>
・水1L
・昆布 20g
<作り方>
保存容器に水、汚れを落とした昆布を入れ、10時間冷蔵庫に置く。昆布を取り出して、だしを使おう。
<作りやすい分量>
・水1L
・昆布 20g
<作り方>
保存容器に水、汚れを落とした昆布を入れ、10時間冷蔵庫に置く。昆布を取り出して、だしを使おう。
結論
日本と旨味は関りが深い。昆布から旨味成分のグルタミン酸を最初に発見したのも日本人だ。昆布だしは、古くから親しまれてきた。昆布だしのとり方の基本をおさらいして、美味しいだしを楽しみたいものだ。