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知らないと怖い!小麦粉が火事の原因になるかも。

知らないと怖い!小麦粉が火事の原因になるかも。

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

鉛筆アイコン 2021年6月17日

キッチンは火や包丁使う場所なので、危険だという認識はある程度持っている。鍋を火にかけていたり、食材を切っている時は、注意をはらっているだろう。しかし例えば、小麦粉の袋を開ける瞬間はどうだろう。実はこの小麦粉、火事の原因になる「粉塵爆発(ふんじんばくはつ)」を引き起こすかもしれないのだ。

  

1. 粉塵爆発とは

粉塵爆発という言葉をはじめて聞いたという人も多いかもしれない。まずはその意味と発生する条件を知っておこう。

粉塵爆発とは

可燃性の微粒子が空気中に浮遊して、そこに火花などが引火することで、爆発燃焼すること。急激な発熱や空気膨張により、火と爆発音が生じ大きな被害をもたらすこともある。
一般的には、炭鉱で爆発事故が起きる原因として知られている。炭鉱で出る粉塵はたいへん火が着きやすい状態であり、これが空気中に飛散すると小さい火花でも大きな爆発が起こることがある。その他、金属粉や粉末状の食品や製剤などを扱う工場などでも粉塵爆発は起こっている。

粉塵爆発が起こる条件

粉塵爆発は以下の条件が合わさることで起こる。
  • 可燃性の粒子が微粉の状態で空気中に一定の濃度で浮遊していること
  • 発火源が存在すること
  • 空気中に充分な酸素があること
粉塵の粒子が細かいほど着火に必要なエネルギーが小さく、表面積が増えて空気との接触面が増えるほど酸化の速度が大きくなり爆発の可能性・危険性が増す。

火花や静電気など少量の火でも発火源となることがある。また、酸素と接触した状態で可燃性の物質が少しずつ熱されると、直接火を近づけなくても一定の温度になると発火し、その最低温度のことを発火点と呼ぶ。酸素との親和力が高い物ほど発火点が低く、つまり発火しやすいという特徴がある。

粉塵に火が着きその燃焼が伝播していくことで爆発が起こる。そのためには、空気中の粉塵濃度がある範囲内である必要がある。その濃度の範囲の限界を「爆発下限界・爆発上限界」と呼び、空気中の粒子の濃度が濃すぎても薄すぎても、つまり粒子間の距離が広すぎても狭すぎても爆発は起こらない。

2. 小麦粉が爆発の原因に⁉

揚げ物の衣にしたり、お菓子の材料に使ったり、シチューなどにとろみを付けたり、キッチンには欠かせない小麦粉。危険だという認識が全くないといっていい食材だが、これが粉塵爆発を起こすことがあるのだ。

石炭は燃えそうだしなんとなく理解できるが、まさかいつも使っている小麦粉が爆発するなんて想像したこともないかもしれない。しかしキッチンは、コンロなどの発火源、充分な酸素、と可燃性の粒子が浮遊すれば粉塵爆発が起こりうるという条件が揃っている。小麦粉も可燃性があり、細かく表面積が大きい状態で空気中に舞うため、爆発範囲の濃度で空気中に浮遊し、そこに火が着くと、粉塵爆発を起こす可能性がある。

キッチンにある粉物は小麦粉だけではない。片栗粉や粉砂糖、コーンスターチ、胡椒や粉末のスパイスなども粉塵爆発を起こすことがある。

3. こんな場面には注意

ここまで読んで、なんの危機感も持っていたなった小麦粉や砂糖が爆発するかもしれないなんて... と不安になった人もいるだろう。しかしキッチンでの粉塵爆発は、起きる可能性はあるとはいえ、それほど心配することはない。火も酸素もあるが、そこにちょうど爆発範囲内の濃度で小麦粉が舞うということは、かなり低い確率だといえる。

しかし、そういった可能性があることを頭のどこかに置いておくに越したことはない。キッチンの換気はしっかり行い、粉物を扱う時はコンロの火を一端消す、袋が裂けたりして一気に粉が舞うことがないように静かに開けるなど、少し注意することで、もしもの事態を防ぐことができる。子どもと一緒に小麦粉を使って料理を作る場合も、粉が舞いやすいので気を付けよう。

結論

あまりにも身近なので、火事につながる可能性なんて考えてもみなかった小麦粉。万が一粉塵爆発を起こしたら、ただの火傷では済まされない可能性も大いにある。念のために今日から注意して扱おう。キッチンには思いがけないところに危険が潜んでいるものだ。
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  • 公開日:

    2018年5月16日

  • 更新日:

    2021年6月17日

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