1. 日本と海外のサンドイッチ事情

日本ではサンドイッチ専用食パンが売られているが、海外ではそれは大変珍しいことのようだ。それは日本人特有の食感の好みが関係している。
本場のイギリス、欧米では
イギリスの定番サンドイッチといえば「キューカンバーサンド(きゅうりのサンドイッチ)」だ。伝統的には日本と同じスライスパンだが、これが日本とは硬さが違う。しっかり目の詰まった硬いパンのため、薄くスライスしても形を保って具を支えてくれる。日本のパンは柔らかいのでこうはいかない。イギリスを始めフランスやイタリア、アメリカ等ではサンドイッチのパンは多種多様である。イングリッシュマフィン、フレンチバゲット、イタリアンチャバタ、アメリカンベーグル、インドピタパンなど。具との相性もあるがどちらかと言えばしっかりした硬いパンが多い。
日本は耳まで排除
日本人は米食に通じる「しっとり、モチモチ」の食感が大好きである。柔らかくフワッとしたパンは専用スライサーでなければ薄切りが出来ない。「サンドイッチ専用の薄切り食パン」がわざわざ市販されているのはこのためだ。また、食感を追求するあまり、専用パンは耳が切り落とされている。
2. サンドイッチ定番のパン

それでは、日本でサンドイッチによく使われる定番パンを見てみよう。具との相性を考えて厚さや種類を選べばより美味しいサンドイッチが作れる。
大定番!角型食パン
すっきり真四角な角食は、蓋をして焼いてあるためきめ細かくモチモチした食感である。サンドイッチでは12枚切りという約1㎝厚の薄切りで、耳を落とした物が専用パンとして売られていることが多い。玉子やツナ、レタス等のシンプルな定番サンドや、3枚重ねは
12枚切りの角食が基本だろう。8枚切りは約1.5㎝厚でポテトサラダやスクランブルエッグ、肉等少しボリュームがある具にピッタリだ。ちなみに約2㎝厚の6枚切りはカツサンド等のかなりボリュームがある具を挟むのに向いている。
12枚切りの角食が基本だろう。8枚切りは約1.5㎝厚でポテトサラダやスクランブルエッグ、肉等少しボリュームがある具にピッタリだ。ちなみに約2㎝厚の6枚切りはカツサンド等のかなりボリュームがある具を挟むのに向いている。
トーストサンドにも!山型食パン
山食は蓋をせずそのまま焼いているので大きな気泡を作って生地が膨らみ、あっさりした食感が特徴だ。このため、耳を残したまま
オープンサンドにしたり、トーストサンドでさっくりした食感も楽しめる。
オープンサンドにしたり、トーストサンドでさっくりした食感も楽しめる。
フランスパンで歯ごたえを楽しむ
フランスパンは、小さめにスライスして具を乗せた状態にするのがおすすめだが、大口を開けて食べるつもりでバゲットに豪快に具を挟むのも良い。フランスではたっぷりのバターを塗ってハムを挟んだジャンボン・ブールが定番だ。
3. 美味しさ新発見!おすすめの具

サンドイッチは洋風だけにあらず。冷蔵庫のお惣菜だけでも実に
立派なサンドイッチの出来上がりだ。
立派なサンドイッチの出来上がりだ。
きんぴらごぼう
れんこん、ニンジン炒め等、根菜のきんぴらならどれもよく合う。甘辛さと歯ごたえがたまらない。きんぴらは汁気が無くなるまで
水分を飛ばすのがポイントだ。
水分を飛ばすのがポイントだ。
ネギを炒めただけ
これもちょっとびっくりするほどパンに合う。ごま油を使ったり、オリーブオイルを使ってにんにくを効かせたり、ただ長ネギをクタクタに炒めるだけでOKだ。
昨日の残りの肉じゃが
汁気は切って使おう。すき焼きや牛ゴボウ等、肉と野菜の和惣菜はサンドイッチによく合う。
結論
専用パンはきめ細かく薄いためサンドイッチが作りやすいという利点があるが、それでなければ作れないわけではない。柔らかい具ならやはりサンドイッチ専用パンが一番だが、耳付きのパンでオープンサンドを作っても美味しい。子供にはロールパンもおすすめである。