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最新の急速凍結技術! 「プロトン凍結」のメリット

最新の急速凍結技術! 「プロトン凍結」のメリット

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

鉛筆アイコン 2019年5月30日

近年では冷凍食品の品質が向上し、高級品や珍味はむしろ冷凍で長期保存できる形態の物が多い傾向にある。そんな中、近年大注目されているのが急速凍結技術のひとつである「プロトン凍結」だ。耳慣れない言葉だが、一体どんな冷凍技術なのだろうか?

  

1. 食品に最適な急速凍結技術

そもそもプロトン凍結技術とは、高級な冷凍食品に多い「急速凍結」の最新技術である。この技術の発展のおかげで冷凍食品の品質は大躍進を遂げた。

急速冷凍の定義とメリット

一般社団法人「日本冷凍食品協会」によると、急速凍結とは、その食品の温度が低下する過程で「最大氷結晶生成温度帯(通常-1℃~-5℃の間)」を30分以内に通過するような方法で凍結させる技術のことだ。ゆっくり凍らせると食品内の水分が膨張して食品の組織を壊し、品質が変わってしまう。急速凍結ならあっという間に氷結晶生成が進むので、組織の損壊は最小限で済む。

急速凍結の種類

急速凍結にはいくつかの方法があり、メリットや特徴は様々だ。例えば一般の冷凍庫は冷風を吹き付けるエアーブラスト式という冷凍方法だが、業務用冷凍庫は-30℃~-40℃の強烈な冷気で一気に凍結させるため、ショックフリーザーと呼ばれている。食品をアルコール槽に漬け込んで冷凍するリキッドタイプの液体凍結や、-196℃の液体窒素を吹き付ける凍結法もある。

2. プロトン凍結の仕組みと特徴

数ある急速凍結の中でも、プロトン凍結は複数の方法を組み合わせたハイブリット凍結だ。

磁石と電磁波に冷風を融合

冷風による素早い冷却に加え、磁石と電磁波が氷の結晶ひと粒ひと粒に働きかける。氷の塊が大きな結晶にならないように微細な
サイズにコントロールすることで、食品の細胞破壊を防ぎ、ダメージを最小限に抑えることが出来るのだ。

あんなものまで冷凍できる

通常の冷凍では食品ダメージから解凍時にドリップという液体が出やすいイワシ、マグロ、イセエビなどの繊細な魚介類。プロトン
凍結では、これらが刺身として食べられる鮮度を保ったまま冷解凍可能だ。白米や酢飯もダメージで「白(はく)蝋(ろう)化」するところが、プロトン凍結なら握り寿司の状態で美味しく冷凍可能。粉物から煮込み料理、ケーキ、和菓子まで「そのままの美味しさ」で
保つことが出来る。加工前の食材の冷凍はよくあったが、プロトン凍結は調理済のメニューをそのまま冷凍出来るのが特徴だ。

3. 具体的なメリット

とれたての魚介、作りたての料理の品質を保持できるプロトン凍結。具体的に活用されるとどのようなメリットがあるのだろうか?

鮮度を維持することで付加価値が上がる

傷みやすい魚や食品は基本的に現地でしか味わうことが出来ない。しかし、プロトン凍結なら全国展開が可能となる。冷凍しても
生同様のため、品質が良い高級品や高級食材を全国的に品質低下なく提供できる。地方の食材をアピールするチャンスにもなる。

食品に無駄が出ない

材料や食品の賞味期限による廃棄を極限まで抑えることが出来る。なんと、提供メニューの全てがプロトン凍結による冷凍食品であることを逆に売りにしているレストランまで登場しており、その美味しさに客が皆驚くのだそうだ。テイクアウトでは、ケーキ、弁当等仕上がった物を当日解凍でお客に渡すことが可能となる。食品に無駄が出ないのは大きなメリットで、おせちやクリスマスケーキ等季節物の高級品で既に活用されている。

結論

最新技術の融合で誕生したプロトン凍結だが、より美味しく味わうために専用の解凍機が開発されている。これは業務用で、レストランで活用されているのだそうだ。もちろん家庭では一般的な方法で解凍が出来るので、もしチャンスがあればぜひ一度プロトン凍結による冷凍食品を購入してみよう。その鮮度と、一度冷凍されたものとは思えない風味に驚くに違いない。
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  • 公開日:

    2018年5月 6日

  • 更新日:

    2019年5月30日

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