1. ハーブで虫よけできる理由
ハーブは料理やお茶、クラフトなどに使われるが、虫よけとしても優れた効果を発揮する。ハーブを植えると虫がこないことには訳がある。
植物は光合成で酸素を作り出していることが有名だが、ほかにもさまざまな物質を作っている。植物が生産するものは大別すると、糖類、脂質、アミノ酸など植物が生きるために必要な1次代謝物と、成長や生殖に直接関係はないが、環境から身を守るための2次代謝物がある。
ハーブで虫よけができるのは、2次代謝物に虫が嫌がる香りを含んでいるからだ。これは外敵の中で生き延びるための植物の知恵と言える。
植物は光合成で酸素を作り出していることが有名だが、ほかにもさまざまな物質を作っている。植物が生産するものは大別すると、糖類、脂質、アミノ酸など植物が生きるために必要な1次代謝物と、成長や生殖に直接関係はないが、環境から身を守るための2次代謝物がある。
ハーブで虫よけができるのは、2次代謝物に虫が嫌がる香りを含んでいるからだ。これは外敵の中で生き延びるための植物の知恵と言える。
■虫よけに効く成分
ハーブに含まれる成分の中で、ピレトリン、シオベール、シトラール、カンファーなどの香りには虫よけの効果がある。これらは天然成分なので、化学物質のように人体に危険ということもない。
2. 虫よけ効果のあるハーブ5選
虫よけ効果が特に高いハーブを紹介する。ここで紹介する5つのハーブは育てやすく、料理やお茶にも使えるので一石二鳥だ。菜園の周りに植えると虫が減るのでぜひ試してみてほしい。
■ラベンダー
ラベンダーは鮮やかな紫色の花が特徴のハーブ。強い香りがあり、蚊、ハエ、ノミ、蛾などの虫よけに効果があるといわれている。高温多湿の暖地での生育は難しく、北海道のような寒冷地での栽培が適している。土が乾燥したらしっかり水を与えるとよく育つ。
■レモングラス
レモングラスはトムヤンクンなど東南アジアの料理に使われるハーブ。レモンのような香りが特徴で、虫よけ効果のあるシトラールが含まれる。
■バジル
イタリアンには欠かせないハーブのバジル。シオネールを含むことからハエや蚊に対して効果があるとされる。原産地は熱帯アジアやインドで、寒さに弱いのが特徴だ。夏は水やりをしっかりするとよく成長する。
■ローズマリー
ローズマリーは肉料理やお茶でおなじみのハーブだが、衣類の虫や蚊の虫よけにも高い効果を発揮する。
ローズマリーに含まれるカンファーの香りは、衣類を守るショウノウにも含まれている。乾燥させてタンスに入れておくと防虫剤になるので、剪定で切った枝を袋に入れて利用しよう。
ローズマリーに含まれるカンファーの香りは、衣類を守るショウノウにも含まれている。乾燥させてタンスに入れておくと防虫剤になるので、剪定で切った枝を袋に入れて利用しよう。
■ペパーミント
ペパーミントはお菓子やお茶に使われるハーブ。ペパーミントに含まれるメントールのさわやかな香りは大人気だが、虫よけ効果もあるので防虫にも活用してほしい。ペパーミントは繁殖力が強いので、初心者にもおすすめのハーブ。乾燥に弱いので栽培の際は水を切らさないようにしよう。
3. ハーブを虫よけに使う方法
ハーブは庭に植えたり、植木鉢を置いたりするだけでも虫よけの効果はあるが、家の中で虫の侵入・発生を予防したい場所があれば以下の方法で対処しよう。
■ハーブ水をスプレーする
網戸や玄関、排水溝など虫の発生しやすい場所には、ハーブ水を作ってスプレーすると効果的だ。ハーブ水は水の入った鍋にハーブを入れて弱火で15分煮込めばできあがり。気になる場所にスプレーすると虫をシャットアウトできるのでお試しあれ。
■乾燥させて袋に入れる
家の中で鉢植えを置けない場所には、乾燥させたものを袋に入れて置いておくとよい。乾燥ポプリは特にタンスの中の虫よけに重宝する。
結論
ハーブは虫よけに効果のある植物だ。外敵である虫の嫌がる香りを発することは、自然の中で生き延びるために必要なことであり、その性質を我々の暮らしにも活用することができる。庭に植えるだけでも効果的だが、ハーブ水をスプレーしたり、乾燥させて使うといろいろな場所の防虫に使えるので、ぜひ試してほしい。