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アメリケーヌソースとは?エビのうま味が詰まった濃厚ソースを紹介!

アメリケーヌソースとは?エビのうま味が詰まった濃厚ソースを紹介!

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 中山沙折(なかやまさおり)

鉛筆アイコン 2020年12月 1日

オマールエビなどを煮込んで作るアメリケーヌソース。簡単にいえば「エビのクリームソース」のことで、フランス料理には欠かせないソースの一つとなっている。今回はそんなアメリケーヌソースの基本・作り方・使い道などを一つずつ丁寧に解説する。

  

1. アメリケーヌソースとは?

アメリケーヌソース(ソース・アメリケーヌ)は、主にフランス料理で使われるエビの殻で作るソースだ。材料にオマールエビの殻などを大量に使うため、オレンジ色の見た目とエビ特有の香りとうま味が特徴。また、生クリームで伸ばして作るため、マイルドな味付けとなっている。フランス料理ではエビ料理や魚料理などに使われることが多く、日本ではパスタソースなどに使われることが多い。

アメリケーヌソースの名前の由来

アメリケーヌソースの語源はいくつかあり、有力なものは19世紀中ごろにフランス出身のピエール・フレス氏が名付けたというものだ。渡米経験のあった彼は自分のお店「ピーターズ」でアメリカ人観光客をもてなした際に「オマールエビのアメリカ風」という料理を提供した。そのときに使われていたソースのことを「アメリケーヌソース(=アメリカ風のソース)」と呼んだそうだ。

ほかにも、オマールエビの産地であるブルターニュ地方の「アルモリック(Armorique)」が語源となり「アメリケーヌ(Américaine)」に変化したという説などもある。諸説あるのだが、いずれもオマールエビなどの甲殻類の殻を使い、オレンジ色のソースに仕上げているという点は共通している。

エビでできた「ビスク」との違いとは?

アメリケーヌソースと同じく、ビスクもオマールエビなどの甲殻類を使った料理である。しかし、アメリケーヌソースとの違いは、ビスクはスープ(ポタージュ)であること。そのため、器にそのまま盛って提供される。なお、ビスクは16世紀には誕生してとされており、当時は肉類や野菜類を茹でた料理だったそうだ。その後17世紀にザリガニを使うようになり、現在は甲殻類を使って作っている。

2. アメリケーヌソースの作り方は?

自宅でエビ料理を作った際に大量(10尾程度)にエビの頭と殻が余ったら、アメリケーヌソース作りに挑戦してみよう。アメリケーヌソースの基本的な作り方は以下のとおりになっている。
  • ニンジン・玉ねぎ・セロリをみじん切りにする
  • 強火に熱したフライパンでエビの頭と殻を炒める
  • フライパンにブランデーを加えて香り付けする
  • ブランデーが無くなったら白ワインを加えて煮詰める
  • 鍋にニンニク・ニンジン・玉ねぎ・セロリ・オリーブオイルを入れて炒める
  • 玉ねぎに火が通ったらトマト缶・水・コンソメ・エビを加えて煮込む
  • 30分程度煮込んで全体が半分くらいに減ったら塩・コショウで味付けする
  • ボウルにセットしたザルに注いでから、木ベラや木棒でしっかりと濾す
  • 濾したソースを鍋に戻し弱火で温めつつ、生クリームで味を整えたら完成

アメリケーヌソース作りのポイント

アメリケーヌソースを作る際は、まずエビが香ばしくなるよう強火で炒めておくことがポイントになる。また、具材を煮込むときには、濃厚なソースを作るために半分くらいになるまで煮詰める。最後の濾す際にはしっかりと押し付けて、エビや野菜などのうま味をソースに移すようにしよう。

3. アメリケーヌソースの美味しい使い方

アメリケーヌソースは、本場フランスではエビ料理や魚料理などに直接掛けて使うことが多い。しかし、魚介類を使った料理だけでなく、卵料理・肉料理・サラダなどとの相性もよい。ここでは数多くあるアメリケーヌソースの使い道の中から、特に人気のあるパスタ・グラタン・リゾットを紹介する。

使い道1.エビクリームのパスタ

エビのうま味がギュッと詰まったアメリケーヌソースを使った「濃厚エビクリームパスタ」は最高に美味しい。エビの身の部分は具材に使い、殻と頭はソースに使えば、エビを余すことなく楽しむことができる。パスタの具材にはホウレンソウやブロッコリーなどの野菜が合うので覚えておこう。

使い道2.エビクリームのグラタン

濃厚なアメリケーヌソースをふんだんに使った「エビクリームグラタン」もおすすめ。一番下にホワイトソースを絡めたじゃがいも、中段にアメリケーヌソースを絡めたエビ、一番上にたっぷりのチーズを敷き詰めてトースターで焼くだけ。濃厚な味どうしがマッチするため、非常に美味しく仕上がる。

使い道3.エビクリームのリゾット

アメリケーヌソースで煮込んだ「エビクリームリゾット」も美味しい。エビ・玉ねぎ・キノコ類を炒めてから、アメリケーヌソースと白いご飯を加えてコトコトと煮込むだけ。あとは丁度いい固さになったら完成である。エビのうま味・甘みを吸ったご飯が美味しく、きっと満足のいく一品だといえる。

4. 市販のおすすめアメリケーヌソース

アメリケーヌソースは大手食品メーカーからもいくつか販売されている。ここでは人気のハインツとキスコフーズの二つを紹介する。また、現在は製造終了しているS&Bのソースも確認しておこう。

ハインツ「アメリカンソース」

「アメリカンソース」は、ソース・スープ・冷凍食品などを製造しているハインツのソースである。使われているエビはオーストラリア産のイセエビとなっている。サイズは290gと800gの二種類があり、いずれも缶に入っている。現在市販されている中では、サイズ的に購入しやすくなっている。

キスコフーズ「アメリケーヌソース 1kg」

「アメリケーヌソース 1kg」は、プロ向けのソース・スープ・ブイヨンなどを手掛けるキスコフーズから販売されているソース。エビの種類はオーストラリア産のロブスターヘッドとなっている。サイズが1kgと大きいため、パスタ・グラタン・リゾットなどさまざまな料理に使うことが可能だ。

S&B「予約でいっぱいの店の海老のアメリケーヌソース」(製造終了)

以前は、各種スパイスの製造・販売で知られるS&Bからも「予約でいっぱいの店の海老のアメリケーヌソース」というアメリケーヌソースが販売されていた。ほかのアメリケーヌソースに比べて一食分のサイズで使いやすく、パスタなどに絡めて濃厚なエビクリームソースを楽しむことができた。

結論

エビなどの殻で作るオレンジ色のアメリケーヌソースは、魚料理・エビ料理・パスタ・グラタン・リゾットなどさまざまな料理に合う。また、ここでは紹介しきれなかったが、実はアメリケーヌソースは和食や中華などに合わせても美味しい。エビの甘味とうま味がいっぱいのソースは絶品なので、エビの殻が余ってしまったときにはぜひアメリケーヌソース作りに挑戦してみてほしい。
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  • 公開日:

    2018年6月 2日

  • 更新日:

    2020年12月 1日

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