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フレンチのポワレ・ムニエル・ソテーの違いを解説!フレンチの基本!

フレンチのポワレ・ムニエル・ソテーの違いを解説!フレンチの基本!

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 中山沙折(なかやまさおり)

鉛筆アイコン 2020年12月23日

フランス料理には同じような調理法が数多くあるため、馴染みが少ないと同じように見えることも多い。しかし、それぞれに特徴があるため、それを理解しておくと調理する際も食事する際も役立つ。まずはフレンチの定番であるポワレ・ムニエル・ソテーの違いを正しく理解しておこう。

  

1. ポワレ・ムニエル・ソテーの違いはコレ!

フランス料理のポワレ・ムニエル・ソテーはいずれも「焼く調理法(加熱する調理法)」ではあるが、それぞれ少しずつ特徴が異なる。まずはそれぞれの特徴について簡単に理解しておこう。
  • ポワレ:主に魚料理に使われるフライパンを使った焼く調理法
  • ムニエル:魚に小麦粉をまぶしてからバターで焼く調理法
  • ソテー:少量の油で肉・魚・野菜などを一緒に炒めながら焼く調理法
この三つの違いは「ポワレ」を中心に考えるとわかりやすい。ポワレとムニエルの違いは「小麦粉を使うかどうか」で、ポワレとソテーの違いは「食材を一緒に炒めるかどうか」である。また、ムニエルとソテーは小麦粉の有無も加熱方法も異なるため、違いはわかりやすくなっている。

2. ポワレとは?

ポワレ(poêlé)とは、かつてはフォンと呼ばれる出汁の一種を入れ、食材を蒸し焼きにする調理法を指していた。そのため、ロティやブレゼなどと混同されることも多かったという。しかし、現在は油を引いたフライパンで、外はカリッと中はふんわりと焼き上げる調理法のことを指す。このことから広義にはソテーの一種と見なされることもあるが、ソテーとは異なり食材は一つずつ焼き上げる。

ポワレの語源

ポワレ(poêlé)の語源は、フランス語で深めのフライパンを指す「poêle(ポワル)」である。一般的に調理の際にフライパンを使うことから「ポワレ」という名がついたとされている。しかし、フライパンが使われるようになったのは1970年代以降のことで、それ以前は深い銅鍋が使われていた。

代表的なポワレ料理

  • 白身魚のポワレ(Poisson à la poêle)
  • ホタテのポワレ(Saint-Jacques à la poêle)
  • 鶏もも肉のポワレ(Cuisse de poulet à la poêle)

ポワレを上手に作るコツ

家庭で作る場合は、皮のついたスズキや真鯛などの白身魚で作るのがおすすめ。また、表面をカリッと仕上げるために、本来は使わない小麦粉を皮目に薄くつけておくとよい。焼くときは必ず皮目から行うようにして、皮がカリッとするまでトングやフライ返しなどで押さえつけよう。十分、皮目が焼けてから蓋をして少し蒸すと身がふっくらする。最後に裏返して身に火を通したら完成となる。

3. ムニエルとは?

ムニエル(meunière)とは、食材に小麦粉を薄くまぶしてからバターでこんがりと焼き上げる調理法のことである。魚料理に使われる調理法で、サケ・マス・スズキなどが主に使われている。小麦粉をまぶしているため、食材の香りやうま味を閉じ込めることができる。また、ソースをかけて食べるのが一般的であり、レモンソース・バルサミコソース・タルタルソースなどが使われている。

ムニエルの語源

ムニエル(meunière)の語源は、フランス語で小麦粉を作る職人(粉屋)を意味する「Munier(ムニエ)」である。調理の際に小麦粉を使うことからこの名前がついた。また、粉屋の娘が間違って魚を小麦粉の中に落としてしまい、そのまま調理をしたのが美味しくて広まったという伝説もある。

代表的なムニエル料理

  • サケのムニエル(Saumon à la meunière)
  • マスのムニエル(Truite façon meunière)
  • 白身魚のムニエル(Poisson à la meunière)

ムニエルを上手に作るコツ

小麦粉には薄力粉と強力粉があり、薄力粉を使えば軽い食感に仕上がりになり、強力粉を使えばカリッとした食感に仕上げることが可能だ。また、ムニエルを作る際には小麦粉をつけすぎないことがポイントになる。全体にまぶしたら、パンパンと軽く叩いて余分な小麦粉を落とすようにしよう。それからたっぷりのバターをフライパンに入れ、バターが泡立ってきたら食材を入れて焼き上げよう。

4. ソテーとは?

ソテー(sauté)とは、少量の油で肉類・魚類・野菜類などを一緒に炒める調理法である。炒めるという工程がポイントになり、フライパンやソテーパンを軽くゆすりながら比較的高温で焼き上げていく。また、ほかの二つと異なり、複数の食材を一度に炒めるのが特徴である。なお、ソテーした食材はそのまま料理として出されることもあるが、煮込み料理などに使われることもある

ソテーの語源

ソテー(sauté)の語源は、フランス語でジャンプや飛び跳ねるという意味を持つ「Sauter(ソテ)」の過去分詞形である。調理する際にフライパンや鍋の中で食材が飛び跳ねることから、この名前がついたそうだ。なお、その様子からソテーは「炒める」という意味も表すようになっている。

代表的なソテー料理

  • ポークソテー(Sauté de pare)
  • キノコのソテー(Sauté de champignon)
  • ほうれん草とベーコンのソテー(Épinards sautés à l'ail et au bacon)

ソテーを上手に作るコツ

ソテーはポークソテーのように一種類の食材だけを炒めることもあるが、ほうれん草とベーコンのソテーのように複数の食材を一緒に炒めることもある。豚肉や鶏肉などの厚みのある食材を炒める場合には、観音開きにしたり叩いて伸ばしたりしておくと生焼けを防ぐことができる。また、複数の食材を同時に炒めるときはできる限り広いフライパンを使い、均一に火が通るようにするのがコツだ。

結論

ポワレ・ムニエル・ソテーはいずれも「焼く調理法」ではあるが、それぞれ少しずつ特徴が異なる。これらを正しく理解すればレストランなどで間違った料理を頼まずに済むし、自宅で調理する際にも美味しく作ることができる。まずは正しく用語を理解することから始めてみよう。
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  • 公開日:

    2018年6月13日

  • 更新日:

    2020年12月23日

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