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キノコの長所を引き出すにはオイルソテー!?栄養を効率的に摂取する調理法

キノコの長所を引き出すにはオイルソテー!?栄養を効率的に摂取する調理法

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

鉛筆アイコン 2021年1月22日

キノコ類は動物か、植物か。こう質問をされると、少し迷わないだろうか。キノコは水分が多くエネルギーは低い。そのため食べられ方はおおむね野菜と変わらないが、野菜とは区別されている。それはキノコが菌糸の集合体であるため、野菜とは性質が異なるからだ。キノコは独自の分類として、高い栄養価や旨みを誇っている。今回は、そんなキノコの魅力を引き出す食べ方を紹介したい。

  

1. キノコの特徴

キノコはビタミン、ミネラルが豊富

キノコは低エネルギーの代表的な食品ではあるが、栄養成分もある。カリウムや鉄、亜鉛などのミネラル類を豊富に含み、ビタミン類ではビタミンB群、ビタミンDを多く含み、食物繊維も豊富である。
ビタミンDは魚介類には多いものの、植物性食品からはなかなか摂取できない。野菜のような食べられ方をしているキノコからビタミンDが摂取できるのは、ほかの食品群からはなかなか補えない栄養素が補強できて、非常にありがたいのである。ビタミンDはカルシウムやリンの吸収を助けるといわれている。

食物繊維もたっぷりで、お手頃価格が魅力

またキノコは食物繊維でも優位性を発揮している。シイタケやマイタケに多く含まれる食物繊維の一種であるβ-グルカンは、最近注目の成分だ。β-グルカンは身体の免疫力を高めるといわれている。
キノコは菌糸の集合体であるため、多くの種類で人工的に環境を整え栽培する技術が進んでいる。「菌床栽培」と書かれて売られているものが、それにあたる。そのため、比較的収量の変動が少なく、周年にわたって入手が可能で、価格が安定している点でも、非常に食べやすい食品群となっている。

2. 効率的に栄養を摂取できる調理法

キノコの栄養成分で代表的なビタミンDを効率的に摂取する方法は2つある。

油脂と合わせて摂取する

1つ目は、油脂とあわせて摂取すること。ビタミンDは脂溶性ビタミンで、熱や酸素による影響を比較的受けにくい。油脂類とあわせると脂溶性ビタミンの吸収率が高まるため、相性がよい。
とはいえキノコにも含有されているビタミンB群は水溶性ビタミンで、調理損失も気になるため、短時間で調理するのがよいだろう。また、キノコ独特の風味や食感も残したい。短時間加熱が適しているので、オイルソテーなどがおすすめだ。キノコは火が通るまでに時間があまりかからないので、短時間調理で十分美味しく楽しむことができる。

天日にさらす

2つ目は、天日に少しさらすことである。私たちの身体でも、紫外線に当たると皮膚でビタミンDが生成されるが、キノコ類は紫外線に当たるとビタミンDが活性化する。シイタケは干して食べる食材の代表格であるが、シイタケに含まれるエルゴステロールという成分は紫外線に当たることでビタミンDに変化するため、大変理にかなった食べ方なのである。現在売られているものは、日光に当てずに乾燥させているものも少なくないため、自分で数時間天日にさらしてから食べるという手間をかけてみてはいかがだろうか。

3. キノコと好相性の食材とは

キノコはほかの食材と合わせやすく相手を選ばないが、栄養面が理解できるとよりよい組み合わせを考えることもできる。

カルシウムとの組み合わせ

ビタミンDの効力を活かすには、カルシウムの多い食材とあわせると栄養面の効率が上がる。カルシウムは日本人に不足しがちなうえ、吸収率が低い点が悩ましい栄養素であるため、ビタミンDの力を借りたい。
カルシウムを多く含む食品といえば、やはり牛乳だろうか。ミルク風味のソースにキノコを加えて味付けしてもよいだろうし、チーズなどとあわせてもよいだろう。乳脂肪分が含まれているため、脂溶性であるビタミンDの吸収にも役立つと考えられる。

旨み成分との組み合わせ

キノコには旨み成分のグアニル酸が多く含まれている。旨み成分は複数のものを組み合わせることで相乗効果が起こる。グアニル酸以外の旨み成分には、昆布などに多いグルタミン酸や、魚介類に多いイノシン酸、貝類に多いコハク酸がある。和食・洋食・中華のいずれにもキノコが活かしやすいことがわかるだろう。
グルタミン酸は完熟したトマトにも含まれている。トマトに含まれるリコピンも脂溶性であるため、油脂調理との相性がよい。キノコ類とトマトをあわせてオイルソテーにすれば、旨みの相乗効果も起こり、栄養面でも強化された優れた組み合わせになる。

結論

キノコはあまり栄養のない食材だという認識の人も多く、マツタケやポルチーニのような高級品を除けばあまり珍重されない。エネルギーにはなりにくいが栄養素は豊富であり、料理に旨みもプラスしてくれるといったとても優れた存在である。エネルギーを増やさずに献立のボリュームをアップさせることも可能だ。エネルギー過多になりがちな今こそ、食べるべき食材ではないだろうか。
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  • 公開日:

    2018年6月25日

  • 更新日:

    2021年1月22日

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